現在、大学生~社会人2、3年目の若者は、「Z世代」(1990年代後半~2000年代序盤生まれ)と呼ばれる。デジタルネーティブよりさらに進んだ「SNSネーティブ」世代でもある彼らは、仕事や消費の現場において、どのような価値観を抱いているのか。
マーケティングライターの牛窪恵氏が、ITジャーナリストで楽天・元執行役員の尾原和啓さんと、Z世代を巡る「デジタルと若者消費」について考える。

牛窪恵氏(以下、牛窪氏):私はZ世代をテーマにした先の本で、彼らを「SNS世代」と表現しました。尾原さんも、彼らとデジタルメディアの関係性に注目していますね。

尾原和啓氏(以下、尾原氏):はい。「Z世代」の由来は、アメリカの 「Generation Z」です。アメリカは4年に1度必ず大統領選挙があって、政権や政策が大きく変わる可能性があるし、日本とは人種問題をはじめ社会環境も違うから、一概に同質には語れない。ですが、デジタルメディアの進化は共通する点が多いでしょう。

iPhoneを例に取ると、アメリカでは2007年に、日本では08年に初めて発売されました。Z世代の最年少者(現17歳)は4歳のとき、既にiPhoneをいじっていた可能性があるんです。