■趣味を副業にする必要はありません
このテーマについて、作家のMolly Conway氏が、素晴らしい記事を書いていますが、昔から繰り返し言われ続けているアドバイスがあります。
それは、「何か得意なことがあると、人からそれを仕事にするように奨められるが、そうする必要はない」というものです。
おそらくあなた自身も望んでいないのではないでしょうか。お金のために何かをすることと、楽しみのためにするのとはまったく違うことです。
現代社会では、誰かに才能があると見るや、すぐにそれを使ってお金を稼ぐようにと奨めます。
Conway氏は、ドレスを自作している女性とのエピソードを、次のように話しています。
「うわー!」と私は叫びました。
「とっても素敵。 Etsyとかに出店してる?」
すると、急に重苦しい雰囲気がたちこめました。彼女はがっくりとうなだれ、「してないの」とため息をつきました。
「みんなからそうすべきだと言われるんだけど、何から始めればいいかわからないの…」
私は、他人の身勝手な期待によって、一瞬にして打ちひしがれてしまった一人の女性を見つめていました。
小売の仕事をすることになる
世の中は、ビジネス創設神話であふれています。
パン作りが大好きなので、ベーカリーチェーンを始めました…。
熱狂的なスニーカーコレクターだったので、コレクター向けアプリを企画して、ベンチャーキャピタルから資金を集めました…。
しかし、ビジネスは趣味とは違います。
雑誌に載っているプロフィールや、きらびやかなショップの背後には、うんざりするような仕事がいっぱいあります。
あなたは多くの時間を、小売販売の仕事に費やすことになります。
喜びを手放さない
目的がお金ではなく、趣味を充実させる機会を得ることであるなら、喜びを差し出すのではなく、喜びを高めてくれる場所がほかにもたくさんあるはずです。
趣味仲間を見つける
たとえば、同じ趣味の人が集まる愛好家クラブを探して、作品を交換したり、アドバイスをしあったり、競争しあったりすることもできます。
フォーラムやsubreddit、Facebookグループ、Discordチャットに参加してみましょう。ソーシャルアカウントを作って、作品を披露したり、ほかの愛好家をフォローしてください。
制作過程をブログに載せたり、メイキングビデオやポッドキャストを公開するのもよいでしょう。ただし、そうしたことはあくまで喜びを高めるためにやるものです。
趣味そのものに費やす時間が、食いつぶされないようにしてください。
友人や家族のためにやる
顧客ではなく、友人や家族のために、カスタムアイテムを作ったり、カスタムパフォーマンスを提供してあげるのもよいでしょう。本当に得意なことがあるなら、その趣味をギフトにすることができます。
大切な人のためのプロジェクトに取り組み、自分の限界にチャレンジしてください。何かを頼まれて、それをしたくない場合でも、お金がからむビジネスよりは、ずっと簡単に断ることができます。
コンテンストに出てみる
人に知ってもらいたい、才能を試したいなどの願望があるなら、オープンマイクやコンテストなど、お金が絡まない形で公の場に出ていける方法を探してください。
なかには、人と競うのが好きだったり、プレッシャーを楽しみたい人たちもいることでしょう。資本主義は、そうしたことを味わうための一つの形態に過ぎません。
地元のフェアで稼いだ20ドルが、ネットショップで稼いだ200ドルよるも価値があることだってありえます。
もし、あなたにあまり才能や実力がなかったとしても、あなたの手作りのジュエリーがクリスマスプレゼンにするにはひどすぎる代物だと、誰が言ってくるというのでしょうか?
作品の出来栄えに自信がなければ、赤裸々なフィードバックをわざわざ求める必要はありません。
ただ、あなたのしていることを楽しそうだと言ってくれる人、同じことを一緒にやりたいと言ってくれる人がいれば十分です。
褒め言葉を受け入れる
あなたに本当に得意なことがあれば、周囲の人は、それをお金に換えるようにと言ってくるでしょう。
しかし、それは、単なる褒め言葉にすぎません。あなたの作品に価値があると言いたいだけなのです。
たとえそうでなくとも、会話の流れで言っているだけです。ですので、褒め言葉を素直に受け入れてください。
そして、その趣味は純粋な楽しみのためにやっているのであり、楽しさを失うリスクはとりたくないのだと説明しましょう。
そして、会話を趣味そのものや、その趣味のどこが好きなのか、その趣味が自分に何を教えてくれたか思い返してみるといいでしょう。
[lifehacker]