私も過ぎゆく今年の元旦にすべてのしがらみをリセット、、、運気はともかく気分はぐっと上昇!お勧めします。。。

 

■ゲッターズ飯田「“許せない”と思った人を許すと、“運”も上がる」

許せないと思った相手を許せたときに運気が上がる

過去にあった出来事で嫌なこと、つらいこと、いろいろ含めて、そのなかでも「人を許せない」ということは良くありません。それは、あなたの重荷になります。前に進めなくなります。過去に執着するのは、人生にとって一番マイナスなことです。

誰かを許せないというだけで、自分を苦しめてしまう。許すというのは、わざわざ相手のところにいって、「あんたのこと許したよ」と伝えることではありません。心のなかで、「あの人のことは許したことにしよう」と思うことです。過ぎたこととして、一歩前へ進む。

「運」は「運ぶ」と書きます。許したことによって、一歩前に進んだ人の運は上がります。嫌なこと、つらいこと、執着することなど、それらを一旦許したことにする。本当の本当は許せなくても、自分の中で許したことにする。それによって区切りができて、運も上がります。

ぜひ、みなさんもやってみてください。

[Tokyofm Plus]

 

心身の健康管理による自己免疫力の強化と維持、、、そして無理のないサスティナブルな感染予防対策、、、それがすべて。。。

 

「オミクロン」出現、わたしたちのなすべきことは?

 第5波が収束し、誰もがおずおずと「これで終わるのか?」と思ったまさにそのタイミングでやってきた変異ウイルス「オミクロン」。11月末には成田空港の検疫で感染者が見つかりました。

オミクロンがどの程度の脅威になるのかはまだ分かりませんが、今後もさらなる変異ウイルス、あるいは新型コロナウイルス以外の病原体が世界に現れることは、残念ながら間違いなさそうです。子どもの頃、特撮番組に週替わりで登場する怪獣のカタカナ名前に胸をときめかせたこともありますけれど、実際にその世界に生きていたら、「またか……」と、さぞうんざりするのだろう、とか想像してしまいます。

怪獣ならぬウイルスといやおうなく共存する世界で、わたしたちはここまで正しく行動してきたのか。そして、この先、「『科学』が十分に確実な答えを出せない」課題に対して、どのような考え方で生きていけばいいのか。そんなことを米国研究機関在籍のウイルス免疫学者、峰宗太郎先生と話し合って本を作っていました。オミクロンをきっかけに、正体不明の変異ウイルスに対して「わたしたちが正しく行動する」とはどういうことなのか考えてみたいと思います。お付き合いください。(担当編集Y)

オミクロンであろうが、考え方と対応策は変わらない

―― このタイミングで、WHOによって名前が付けられる(=懸念される変異体、などとされる)変異ウイルスが現れるとは。そして、根っから小市民の私としては「本のセールスにどう影響するだろう」と、まっさきに考えてしまうのです。情けない。

峰 宗太郎先生(以下、峰):Yさん、そんなに素直な物言いをしていいんですか(笑)。まあ、ちょっとそういうところはありますよね。本当にいろんなことが起こりますし、「次々と状況が変わる」という事態そのものが、長く続いているわけです。

―― ですよね。年末に向けて第5波が収束して「もう新型コロナの本とか、いいよ」というふうになるのかと思っていたら、何か緩んだ気持ちにビンタをかますようなタイミングでオミクロンが出てきたという。これはこの本には吉か凶か……すみません、不謹慎で。

:いや、いや、確かに様々なビジネスに影響はすると思いますね。仮にオミクロンが大流行になると、社会の雰囲気ががらっと変わる可能性もゼロではありませんよね。

―― そうですよね。とはいえ、峰先生のお話を聞いていただけの私が偉そうに言うのも何ですけれど、やっぱり、この本を作ってよかったと改めて思います。特に変異ウイルスのところ、たっぷり語っていただいたじゃないですか、今、実は読み返していたんですけれど……。

:どうですか。

―― 「オミクロン」が出てきたのが校了の直後で言葉としては入れられませんでしたが、変異ウイルスへの考え方そのものはまさに今読むと役に立つものが入っているのではないか、と、実は内心ほっとしています(笑)。

:なぜオミクロンについてもそう言えるかと言いいますと、Yさんと初めてお会いした2020年の春から、新型コロナに対する基本的な考え方って特に変わっていないからなんですよね。わたしたちが感染症に対してできることって、実は決まっていて、感染対策も大きくは変わらない、変えようがないということがまずあります。そして、もちろん「懸念される変異体」レベルの変異ウイルスの登場は大きなトピックなのですが、そこでアクションを起こすべき人は、まずは国や自治体の公衆衛生担当部門のプロなど、そしてウイルス学者。そのあたりが騒いでいればいい話なんですよ。

―― それはなぜかと言えば?

:専門家、研究者にとっては考えるべき、悩むべきことが多々あったとしても、そうでない人にとっては、悩んだとしてもあまり意味がないからです。どうして意味がないかと言えば、まだ分かっていることがあまりに少なくて、ほぼ仮説や予想でしかないから、というのが1つ。

―― 専門家はあらゆる可能性を考えておく必要があるけれど、普通の人がそこまでやっても意味はないと。

:そして、「現在のところ、対策は特に変わらないから」というのが、より重要なポイントです。変異ウイルスについて知るべきことは、約1年前にYさんにお話しした記事に、大事なことは書いてあるんですよね。

―― そんなこと言うと本が売れなくなるんですが(笑)。ああ、もちろんこの記事よりもアップデートして大幅に加筆してますので。

:少し専門的になりますが、ウイルス学的な観点からみますと、今回のオミクロンについては、とにかく気になるのは伝播性(うつりやすさ)の上昇の可能性と、変異がちょっと多いかなということ。多いと言っても3万もある塩基のうちの50カ所程度なんですけれどね。そして、50カ所のうちの32カ所がスパイクタンパク質(Sタンパク)に集中している。

―― Sタンパクは、新型コロナウイルスがヒトの細胞にくっつくところでしたね。そこに取り付いて妨害するのが、ワクチンで免疫系が作る「中和抗体」で。そのSタンパクに変異がたくさん起きると、ワクチンの効きが悪くなるのではないか、という。

:そう。オミクロンには他にも今まで見つかった変異ウイルスに見られるものを含む、いろいろな変異が入っていて、それがワクチンの効果にある程度影響する可能性がある、まぁ「程度」を入れて言えば、その可能性が高い、とか、伝播性・病毒性にも関係するんじゃないか、ということで心配されているわけですね。

不安につけ込む「トンデモ」報道がすでに発生

―― そう聞くとやっぱり心配ですよね。

:でも、一方で、感染を防止するための考え方は変わらないわけですよ。まずは基本的対策を徹底すること。

―― 3密(密閉・密集・密接)回避に換気、マスクに手洗いうがい、栄養と睡眠。そしてワクチンですか。

:そう。まず、どんなに感染しやすくなっていようが、基本的に新型コロナの感染経路は、従来言われるところの「空気感染(飛沫核感染)」をメインにするわけではないので、飛沫や滞留する飛沫を防ぐために、狭くて空気がよどんでいて人がたくさんいる空間を避けてマスクをしていれば感染リスクは大きく下げられる。手洗いで接触感染のリスクも減らせる。栄養と睡眠は、自分の身体の免疫系の機能を正常に保つために重要です。ワクチンも、引き続き接種率を上げていくことが重要ですね。

でも、すでに「閉じられた向かいの部屋にいた人から感染」だからこれは空気感染だ、とか、「感染力」が大幅に上昇しているんだ、とか、わけの分からないことを言い出す大手メディアが登場しているんですよね。

―― 見ました。本当だとしたらとんでもないことですね。

:いや、変異ウイルス・デルタが出てきたときも「すれ違っただけで感染」って、散々騒いだ放送局なので、まったく成長しないなとむしろ感心しました。学び、成長することよりも、自分を変えず意固地になるあたりに、ですけれどもね……。

―― 騒ぐのがお好きなんですかね。で、ワクチンですが。効きが悪くなる可能性があるのは心配ですね。

:これは本でも、というか前からずっと言っていますけれど、変異ウイルスに対して、今あるワクチンの効果が下がるとしても、0%になることはまずないでしょう。ワクチン接種で作られる抗体による中和能が数十パーセントとか下がるということはあると思います。けれど、とりあえず「だから何だ」なんですよね。それでも抗体の量はワクチンを打つ前とは比較にならないくらい……というか打つ前は「ない」と考えてよいぐらいなので、ずっと増えているし、ワクチンは抗体以外の免疫系もしっかり刺激しています。ヒトの身体はそこまで単純なものじゃありません。

―― おかしな言い方ですが、峰先生のお話をずっと聞いていて分かったのが、例えば抗体の量にしても「どのくらい抗体が増えればかからない、これ以下になるとかかる」という明確な基準が分かっているわけじゃないんですよね。ヒトを対象とするの研究結果は個人個人、つまり個体によって違いが大きすぎて、断言できる一般則的な言質はとりずらい。身体そのものもそうだけど、そもそも背景となる条件などにも影響されたデータなのかもしれないし。

:そう。ヒトの身体や個体のばらつきのほうが複雑すぎるので、ウイルスの変異の個所だとか、ワクチンで得られた抗体の実験結果だけ見ていても実は、大事な効果までは分からない。そして、なによりそこで研究者以外の方が一喜一憂するのはあまり意味がない。

そもそも、分からないことが多すぎるんです。今回のオミクロンも、変異の箇所が多く、Sタンパクに集中しているところまでは判明しましたが、感染しやすさや病毒性、免疫回避にかかわる性質の変化などは今時点では何も分かっていないに等しい。ここで、これはものすごく怖いぞ、大変だ、大変だ、と煽る人は、いわゆるアラーミストと言われても仕方ないでしょう。

オミクロンがどういう性質を持っているのかが分かってくるまでは、我々個々人の考え方も体制も変わらない。ただし、検疫、検査、監視は強化しておくことは重要だと思いますね、これは「最悪に備える」という意味で、です。もちろん、ある程度広報して、緩んでいるところがあるならば引き締めを図るということもすごく重要だと思います。

―― それは「怖いぞ怖いぞ」と騒ぐこととは違うと。

:もちろんです。そしてその点、今の日本は新型コロナに対する「レジリエンス」がある程度ですが、高くなっていると思うんです。

―― レジリエンス。

:危機への対応能力、しなやかさ、ものごとに臨む際の能力・状態の適切さ、ということですけど、この2年間の間に日本はやっぱり大きくみれば成長したのではと思いますね。多くの方が3密回避やマスクになじんでいますし、デルタで医療体制などが危ないところまでいったということも覚えていますから、もし、オミクロンが思ったよりも脅威だと判明したときも、ちゃんと対応するのじゃないでしょうか。

もしも神様に聞けるなら

―― 素朴な疑問なのですが、オミクロンは変異の数が多いという言い方がよくされています。これは、多い少ないの比較はウイルスの近しいもの同士、それこそ同じ新型コロナウイルスとか、RNAウイルスとかで比べて、ということですか。もしくは、ウイルスとして一般的に、このくらいは多い、少ない、ってあるものでしょうか。

:「一般的」な指標というものはないですよね。新型コロナ、「SARSコロナウイルス2」の中での比較でものがいえるぐらいです。今まで注目されていた、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタとか、ラムダ、イプシロンとかを見ると、Sタンパクには数としてはたしかにオミクロンと比較すると変異は少ないんですよね。まあ、20カ所未満だったんです。オミクロンの32カ所は多いなという感じはします。新型コロナの場合、ゲノム全体において年に22~28カ所の変異が起きるぐらいの変異速度とみられているのですが、それより多い数がSタンパクに集中しているということで、研究者が注目している。

ただし「感染しやすい、ワクチンが効かない」かどうかは変異数だけみていても「分からない」んです。それは別の問題で、別に実証する必要があります。

―― なるほど。これも本の中で書いていることなんですけれど、ウイルスは増殖するときに変異する。すなわち、感染者の細胞内で増えるときにゲノムを載せたRNAのあちこち書き換えが起こるわけですよね。となると、感染者が多いところほど変異ウイルスが現れやすい、ということになるんでしょうか。

:それもまた難しいところなんです。確かに流行が続いていると変異が出てくる素地がありますよね。ただ、その流行が続いていること「だけ」が影響しているかどうかは、分からないわけです。例えば中途半端にワクチンを打った状態で感染したとか、2回感染した人が多いとか、ほかにも免疫抑制状態の人がたくさんいるとか、変異ウイルスの出現や選択の頻度にかかわる要素って、いろいろなことが考えられるんですよね。

―― 「もっともだ」と思える理由があると、それ以外の真の原因に目が行かないことも起こるわけか。

:単純に真の原因が一つとも限りませんしね。変異自体は基本的にはランダムに起こってくるので、これはある意味、運です。流行が激しい、つまり感染者数の多いところのほうが変異ウイルスは出てきやすい、とは思うんですけれど、必ずそうなるわけでもないし、流行が沈静化していれば変異ウイルスは現れないかというと、感染者がいる以上は、そんなことはないわけです。

―― まだ手探りの状態で、分からないことが多いわけですよね。なんかもう、神様に聞いてみたくなったりしませんか。正解を教えてよ、みたいな。

:えっ(笑)、変異がたくさん入った、じゃあ、これ、ワクチンは効くの? とか、感染しやすさが変わるの? とか、伝播性が変わるの? とかですか? たしかに、そういったことに興味は沸くんですけど、神様を持ち出すほどクリティカルかというと、そこまででもないような気がしますね。

あえて神様に聞かなきゃいけないことがあるとしたら、我々には絶対に分からない過去のことですよね。どうしてこんな変異が蓄積したんだろう、とか……、ただ、それは推測ができるわけです、我々でも。いろいろな試験管内の実験をすることによって。

例えば今回の変異の入り方って、まったく不規則というわけではないかもしれないんですよ。ヒトの免疫系による攻撃という「選択圧」から逃れるようにして、残ってきた変異の可能性もあるのですから、何らかの方向性がある場合もありえるわけです。そういう考察も、まぁ仮説ですけど、すでに専門家によって行われています。

何が言いたいかというと、変異ウイルスの出現、これは「運」と言いましたし、現状そうとしか言いようがないんですが、でもきっと必然的な「何か」という要素はたくさん考えられるんですよ。抗体を含む免疫機構から逃れやすいとか、より伝播性が上がるとウイルスの生存に有利であるとか、選択圧から潜り抜けてきやすい素地があるとかね、そういうことを踏まえてたぶん変異として残ってきているので、その原理が知りたいといえば知りたいですけど、おそらく推測もできるし、手にある材料でしっかりやっていけばいい、そう思いますね。

―― 別に神様はいりませんか。

:というか、科学者は自分で解明するところを自分のなりわいとしているので、答えを教えてあげると言われても、あんまり興奮しない人が多いんじゃないかと。

―― なるほど(笑)。

:そこが自分たちの情熱を注いでいることですし、まぁ、仕事がなくなっちゃいますからね。もちろん、人によって興味の方向って違うので、いろいろな答えがあると思います。これはあくまで自分の考えですので。

日本、まるで「一人勝ち」。その理由は

―― なるほど。それにしても、一息ついたタイミングでの変異ウイルスの登場というのは、イヤですよねえ。

:あー、何て言ったらいいのかな、その通りなんですけど、日本と世界の状況は全然、違うんですよね……。現在、日本は一人勝ちに近い状態なので。台湾やニュージーランドもそうかもしれませんけれど。

―― おおっ。

:日本にいると「ああ、また出てきちゃったな」とか、「引き締め直しだ、まいったな」という感じがまずはするんだと思いますけれど、欧州、米国などは流行再拡大や流行が延々と継続している最中ですから、「泣きっ面に蜂」ですよ。踏んだり蹴ったりです。

―― そうなんだ。

:外国と日本の状況は全然違うわけですよね、そこは知っておいて損はないかなと思います。

―― この本の中でも欧米と比較して「日本はそこそこうまくやったんじゃない?」と検証していますが、今のところはそれで正しいんですね。

:はい、今のところ、日本はうまくやっているんですよ。そうでなけれ第5波はおさまらなかったでしょうしね。そして、第5波を抑えるために何か画期的な新しい対策とかが取られた、まぁ言い換えれば「神風が吹いた」わけでもないのにこの状況というのは……。

―― 先生、あまりそのあたりは触れずに、できれば本を買って読んでいただきたいんですが……まあいいか(笑)。

:(笑)じゃ、ごく簡単に言えば、個人で行う対策が変わらない以上は、考えるべきことって、もうマインドセットの問題なんですよね、これは。浮足立たないとか、騒がないとか、冷静に情報と向き合うとか、本や連載で散々話した、そういうことの重要さが今、試されているのだと思います。さっきも言った、ちょうど去年の12月に出した記事がありましたよね。

―― こちらですね。「新型コロナの変異は『当たり前』の話、騒げば騒ぐだけ損」(2020年12月28日掲載)。

:あれで言っていたことが、1年かけてじわじわ理解が広がってきて、今の日本社会は比較的冷静な対応、マインドセットになっているのじゃないかな、という話です。

―― なるほど。何度でも「大変だ大変だ」と同じパニックが起こるんだけど、繰り返しているうちに、「これ、騒ぎ過ぎなんじゃない?」という人が、それこそワクチンの接種で感染しないように、じりじり増えている……ことを期待したいですね。楽観的すぎると読者の方はおっしゃるかもしれませんけど。あ、さっきおっしゃったレジリエンスってまさにそういうことなのかもしれないですね。

:はい、レジリエンスって、マインドセットも重要な要素なんですよ、きっと。危機感を煽って騒ぎたい人は残念ながら減らない、というか変わらないのです。誰がどう言っても毎回騒ぐわけです。前に騒いだことの検証とか反省とかそういったことはせずに、毎回なにか話題があると騒ぐ。

だけどそれに引っ張られたり、振り回されたりする人が少しずつでも減っていくこと、これが、社会全体のレジリエンスが上がっているということを意味しているように思うんですよね。これは間違いないと。

―― 煽るツイートをリツイートしない人が増えていく、みたいな。

わたしたちのレジリエンスはどれほどのものか

:リツイートもそうですし、そういうツイートを読んでも心を動かされないということが大事ですよね。覚めた目で、「ふーん、だから何なの」というか、「一番大事なことはそこではないよね」という。

―― なるほど。「一番大事なことはそこではない」か、それもいいタイトルになりそうですね。

:情報がそろってない状態で、議論・論評すること自体が、多くはムダな行為という面もあるわけです。ただ、最悪に備えておくというのは、これは合理的行為なんですよね。自分たちのできることをこの機に見直しておこうとか、次の段階がこうだったら、こう動こうと想定をしておく、備える、これは重要なわけです。ただ、論じてもどうしようもないことを延々と論じてもどうしようもないわけです。言葉を定義せずに、言葉がカバーできないことを論じようとしたらヴィトゲンシュタインに怒られるわけですよ。

―― えっと。

(「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』)

:その考え方のアナロジーですよね、同じことですよ。データのないものを語ろうとしたって語り得ないものなんですから、それはもう道端で小学生なんかが口げんかしているようなのと大差ないわけです。

そう考えたら、今回のオミクロンは、もちろん「備える」ことはした上で、わたしたちがどれくらい冷静に対応できるかで、この1年間でどれほどレジリエンスを高めたかを見極める機会になる、と言ってもいいんでしょうね。

結局、冷静に、なにがわかっていて、なにがわかっていないか、を見極める。出てきた情報がどこまで外挿・演繹できるか、つまり一般的な話になるのかも考える。

そういった情報へむかう態度をとっていただきながら、基本予防策の確認をして、最悪には備える、そういうマインドセットを整えておくことが、今は求められているんだろうと感じています。

―― はい。この本がすこしでもそのお役に立てることを祈っております。

[日経ビジネス]

 

あらためてまた眠りについてのおさらい。。。

 

「8時間睡眠がベスト」はウソ? 睡眠研究の権威が明かす「快眠法」のウソ・ホント

年代によって必要な睡眠時間は変化

社会的時差ボケ

安全で効果的な「短時間睡眠」は存在しない?

8時間適正説はウソ

寝付きが良いのは睡眠負債のせい?

社会的時差ボケ

安全で効果的な「短時間睡眠」は存在しない?

寝室恐怖症

睡眠禁止ゾーン

飲酒に頼るのはNG

お風呂に入るタイミング

快眠グッズの効果は?

[デイリー新潮]

挑戦しないことが唯一の失敗。。。

 

ゲッターズ飯田「前に進んで悪い結果だったとしても、それを機に運命や運気は変わっていきます」

[今週のしあわせ言葉]

前に進むということは、良いことも悪いことも受け入れるということ

新しいことに挑戦するときや、前に進もうとするときは、全部が全部、必ず良い結果が出るとは限りません。前に進もうとするときは、悪い結果があるかもしれないということを覚悟しておきましょう。

でも、その一歩は、現状に不満があったり、現状を変えたいという思いからの一歩なので、もし踏み外して今よりも悪い状況になったとしても、それは前に進んで起きた結果。何もしないで、前にも進まないで起きた悪い結果ではありません。

悪い結果だったとしても、それを機に運命や運気は変わっていきます。何もしないで、現状を変えず、前に進む勇気がないのとは違います。

ただ、前に進みたいのなら、良いことが起こるかもしれないし、悪いことがあるかもしれないことを覚悟して進んでいけば、人生は変わっていきます。

前に進むときは、そういうこともあることを覚えておいておきましょう。

[Tokyo fm plus]

ここまでとは。。。(怖)

 

■「推しアイドル」も「引っ越し先」も、グーグルは全てお見通し

特集:私の知らないネット上のワタシ(1)

 「あなたの名前はタカオヤスアキ、男性で20代ですね。現在のご自宅の住所は東京都××区●●の▲▲というマンションで、以前住んでいたのは千代田区■■町の◇◇というマンションです。主に使っているクレジットカード会社は……」

プロフィルを言い当てられるたびに、記者(29)の顔はどんどん青ざめていく。パソコン画面越しに話しかけてくるのは、頻繁に自宅を訪れる親しい友人でもなければ、身内と行政以外では記者の個人情報を最も多く保有しているであろう、日経BPの人事担当者でもない。初対面の男性だ。米グーグルが保有しているデータを基にすれば、記者の個人情報や行動パターンだけでなく、秘密にしておきたかった趣味嗜好まで的確に把握できるという。

10種類のデータをグーグルから入手

過去数年で「データ資本主義」という言葉が当たり前のように使われるようになった。データを「21世紀の石油」に例える人も多い。グーグルや米アップル、米アマゾン・ドット・コムなど巨大IT企業は、保有するビッグデータを駆使して急成長を遂げている。米フェイスブック(現・米メタ)を含めたGAFA4社の時価総額合計は2021年7月に日本株全体を上回った。一方で消費者の立場からは、自分のデータがどのように収集され、GAFAなどに活用されているかが見えづらい。

ならば実験してみよう。グーグルやアップルから記者の行動履歴データを取り寄せて、ネット上の「ワタシ」がどんな姿をしているのか、専門家に分析してもらうのだ。協力してくれたのが、情報管理サービスなど手がけるデータサイン(東京・新宿)の太田祐一CEO(最高経営責任者)である。

冒頭のシーンの数日前、記者は太田氏にメールを送った。添付したのは「Googleデータエクスポート」というサービスを通じて取得したファイル。グーグルのアカウントを保有するユーザーなら誰でもダウンロードできる行動履歴データである。アカウントにログインした状態でアクセスすると、電子メールの「Gmail」や動画の「ユーチューブ」、地図や連絡先などグーグルが提供する40種類以上のサービスがずらりと表示される。記者は今回、その中から10種類のデータを入手した。データサイズは46.7MBと、高画質な写真数枚分に過ぎない。

「グーグルの履歴なら、これだけあれば十分です。初対面の私がなぜタカオさんの個人情報を類推できたのか、これから説明していきますね」。太田氏はビデオ会議システムで「種明かし」をするかのように語り始めた。

例えば住所は、2つのデータから類推できるという。まずは、グーグルのウェブブラウザー「クローム」や、スマートフォンOS(基本ソフト)「アンドロイド」で活用する「自動入力」機能のデータだ。もう1つは地図サービスの「グーグルマップ」。記者は普段、スマートフォンのGPS機能を極力使わないようにしている。アプリを起動したときのみGPSの作動を許可し、バックグラウンドでは「オフ」にしている。盲点だったのは、家を出る前や帰宅時に地図アプリを起動して目的地までの所要時間を調べるのが習慣になっていたこと。このデータを基にすれば、自宅の位置はもちろん、記者の行動履歴をかなり正確に把握できるというわけだ。

記者はもともと、20年3月までの勤務地だった東京・大手町の日本経済新聞本社から徒歩15分ほどの場所に住んでいた。ところが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い在宅勤務へ移行。広さと快適さを求めて今年5月、都心から少し離れた東京・湾岸エリアのマンションに移り住んだ。通勤ルートを変更する目的で会社に転居届を出した記憶はあるが、グーグルに対して情報を提供しているつもりはさらさらない。でも、グーグルはそれをお見通しだったようだ。

妻との「おこもりステイ」、記者の目的地は?

「9月末には沖縄へ旅行に行きましたね」。太田氏は過去数カ月の目立った行動も次々と言い当てていく。9月中旬、高尾夫婦は仕事で疲れ果てていた。記者は「日本勢は「ガラゲー」か? ゲーム進化論」の取材・編集を進めつつ、「コロナ禍で消えた航空需要 ANA・JAL 苦闘の600日」の構想を練る。妻は勤務先で進めていたプロジェクトが山場を迎えていた。家庭内を漂う若干よどんだ雰囲気を打破しようと考えたのが、約2年前に妻と挙げた結婚式の会場である、沖縄県恩納村のホテル「ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄」での「おこもりステイ」だった。

「利用したのはANA(全日本空輸)ですね」。太田氏は畳みかける。1年半前から航空業界を担当するようになった記者は、取材の一環として可能な限り様々な航空会社を使うようにしている。9月の旅行を準備するにあたっては複数社を比較した上で、安い価格を提示したANA系のサイトで航空券とホテルを手配した。その事実を太田氏は、グーグル検索で使ったキーワードとウェブサイトの閲覧履歴から正確に見抜いた。

グーグルが抱える検索履歴は、利用者がどういう人物であるかを類推する格好の材料になる。例えば今年7月4日の午後5時頃、記者はグーグルで「銀だこ レシピ」と検索している。読者の皆さんの想像通り、記者は大阪名物のふわふわのたこ焼きよりも、ホットランドが展開するチェーン「築地銀だこ」のような外側がカリカリしたたこ焼きが好きなのだ。その後、レシピサイトにアクセスした記録も残っている。この事実を、記者はダウンロードしたデータを見るまで思い出せなかった。本人よりも正確に、グーグルは記者の生活パターンを覚えているのだ。

趣味嗜好がより際立つのが「ユーチューブ」の検索履歴だ。取り寄せたデータをのぞいてみると、なんと14年、記者が大学4年生だった頃の履歴まで残っている。当時ハマっていたアイドルグループ、「ももいろクローバーZ(ももクロ)」関連のワードがずらっと並ぶ。「15年頃からは私立恵比寿中学(エビ中)のファンになったようですね」。太田氏は「推し変(応援する対象の芸能人などを変えること)」の時期もズバリと言い当てる。

エビ中はももクロの「妹分」的な立ち位置で、同じ芸能事務所に所属している。アイドル界は例えば「ジャニーズ系」「AKB系」「坂道系」というような形で、所属する芸能事務所などごとに系統が分かれており、その中でファンが推し変していくことは往々にしてあることだ。そして記者も初めて訪れたライブでまんまと「エビ中」にハマる。そのライブが開かれた15年8月22日以降、ユーチューブの検索履歴にエビ中関連のワードが頻出するようになる。

太田氏が類推した記者の趣味嗜好は、グーグルは既にお見通しだ。記者が私物のアンドロイドスマホでよく閲覧する、お薦めの記事などを表示する「グーグルディスカバー」のヘッドラインには、エビ中関連の記事が大量に並ぶようになった。興味を持ちそうな見出しを表示しておけば、記者がクリックして広告収入につながるということを見透かしているかのようだ。

広告で年間2000億ドルの収益

グーグルは得た情報をどのように使っているのか。まずは利便性の向上だ。ネットで調べたい情報や、経路を検索したい目的地は人それぞれ。利用者が求める情報を提供するまでに必要な手間や時間を省ければ、グーグルを使う頻度が高まる。例えば「自動入力」機能を設けたきっかけは、利用者がいちいち自宅住所などを入力する手間を省くことにあったはずだ。

利用者が頻繁に使うほど、グーグルには多くのデータが蓄積されていく。居住地や旅行先、推しアイドルなどはほんの一例だ。同社はこうしたデータを解析し、ユーザーの属性や嗜好に合った広告を出していく。例えば引っ越し前後には家電量販店の広告を出したり、たこ焼きについて検索したらホットプレートの広告を出したりといった具合だ。

収集するデータが増えるほど解析の精度は高まり、ユーザーが「クリックしそうな」広告を出せるようになる。自動車メーカーからレストランまで、多くの企業がグーグルに広告を出す理由はここにある。親会社である米アルファベットによると、21年7~9月期のグーグル関連の広告収入は前年同期比4割増の531億ドル(約6兆円)。単純計算で年間24兆円規模の収益をグーグルは広告で稼ぎ出しているわけだ。

一方でグーグルなどGAFAの情報寡占に対する視線は厳しさを増している。米司法省は20年10月、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いでグーグルを提訴した。グーグルが米国のネット検索市場で90%のシェアを占めるなか、検索・広告市場での独占を維持・拡大するために、反競争的な手段を用いてきたとの指摘だ。欧州連合(EU)は18年に罰則規定を伴う「一般データ保護規則(GDPR)」を施行し、プラットフォーマーへの規制を強化している。

太田氏は「グーグルなどによるデータ寡占は安全保障上の問題だ」と指摘する。グーグルが本気でやろうと思えば、批判的な記事を書いた記者の自宅を特定したり、行動履歴を逐一監視したりすることも不可能ではないだろう。

そうした懸念を打ち消すためか、グーグルはプライバシー保護策を相次ぎ打ち出している。行動履歴を利用者が簡単に取り寄せられる「データエクスポート」などのサービスが、データに関する透明性を高める一助になっているのは確かだ。

ネット上の行動データは誰の物か。それを考えるヒントになるのが、アップルが最新OS「iOS15」に搭載した「Appアクティビティを記録」という仕組みだ。iPhone内のアプリがいつ位置情報やマイクなどのデータを活用したのか、アプリがどんなドメインと情報をやり取りしているかを、利用者が確認できる機能である。

このデータを分析してみるとGAFAだけにとどまらない、情報流通を巡るさらに根深い問題が見えてきた。特集「私の知らないネット上のワタシ」では次回以降、データ資本主義が作り出した新たな「鉱脈」の実情に迫っていく。

[日経ビジネス]