ジャンセンウォーキング、、、絶賛おすすめします。。。

 

ジャンセンウォーキングは、足の指・足の裏を意識して、足で大地をつかむ気持ちで歩く歩行法です。足のツボを刺激し、脳を目覚めさせることができます。

私たちのココロの状態は歩き方によく現れます。逆に歩き方は精神に影響を与えます。姿勢を正して楽しく歩くとエネルギーが湧いてきて、気分も明るくなっていきます。

反対に、不幸なときは背を丸めた力のない歩き方になっているでしょう。「歩く」行為を、移動手段ではなく健康手段として意識することで、行動や性格が変わり、人生まで変えることができるのです


[Earth Citizens Organization]

 

脳が好きな歩き方、ジャンセンウォーキング

「忙しい、忙しい」と唱える現代人たちに一番良い健康法は何でしょう?
現代人の病気の多くは、ストレスを解消ができず、運動不足に陥ることから生じます。毎日忙しさに追われる現代人たちは、歩くだけでもストレス解消と健康維持に役に立ちます。 ジャンセンウォーキングは現代人の生活文化にふさわしい “歩く運動法”と言えます。

長寿と三種類の年齢

長 寿とは元気に生きながら、自分の夢を実現して幸せに暮らすことです。すなわち元気で夢があり、人生に対する哲学や意志があると長生きできます。老けて病むことは宿命ではなく自らの意志と努力でいくらでも変化させることができます。自分の体質を長寿体質に作れば良いのです。
40、50代は体と脳をもう一度調律する時期です。人生をよく生きて行くためには体と脳を鍛えなければなりません。誰でも長寿体質になることができますが、それには三つの条件が必要です。

第一、精神的年(Spiritual Age)が若くなければなりません。
精神的年齢は “あなたは夢がありますか”という質問をすればわかります。年令と関係なく夢のない人は精神的に老けた人であり、肉体的にも早く老けます。
第二、的年(Energy Age)が若くなければなりません。
エネルギーが若いということは常に気持ちが良く幸せです。長生きしようとすると肯定的でなければなりません。肯定的な考えが多く肯定的な話を多くする人は 周りの人と良い人間関係を形成し、調和な人柄を持つようになります。感情的、否定的な情報の多い人は簡単に疲れ、人間関係でも対立することが頻繁にあります。
第三、肉体的年(Physical Age)が 若くなければなりません。肉体的に若くなるためには楽な呼吸と正しい歩き方、筋肉の力と関節の柔軟性が重要です。下腹や丹田でする呼吸はエネルギーを下に下げ、気血循環を円滑にし、エネルギーを蓄積して、心が楽になるように手伝ってくれます。年を取ると呼吸がますます上に上って来てエネルギーが逆流しやす く、手と足の力が抜けます。それで吐き出す呼吸をしっかりして、手の指と足の指に力を込める運動をしたほうが良いのです。正しく歩けば呼吸が楽になり、筋肉に力が出て、関節も柔軟になります。

子どものように歩きなさい

自分の歩き方からよく見てください。足を踏ん張って立っ た時、まずどの部位が地面に先に触れるか? かかとが先に着いてかかとで歩くなら老いた歩きです。 かかとに重心がかかると腰に力が入って肩と頭が自然に後に傾くようになります。体もちょっと後に傾いたまま歩くことになります。このような姿勢は脳に届く 脊髓液と血液の循環を妨げます。これによって頭が重くなり、 首と肩が固まって、腰に無理がかかるようになります。
子どもの歩き方をよく見てみましょう。子ども達は倒れるように体を前方に傾けて足先に力を入れてばたばた踏み出しながら歩きます。子ども達のように足裏の ツボである湧泉で歩くのが元気な歩き方です。肩の力を抜いて楽に立って足の裏を意識します。体を1度位前に倒します。そうすると自然に体の重さが湧泉に集まります。そして足指で地面をしっかり握りしめる感じで力を入れます。湧泉と足指に力が入れば自然に膝と下腹に力が入り、丹田に中心ができます。

そ の中心が胸につながり、脳の中心である脳幹につながり、脳天の百会までつながります。この時脳をちょっと刺激する感じがあります。頭は少し体の方に引く姿勢になるようにして、両足は気運が漏れる外股ではなく、数字の11の字で力強く歩かなければなりません。楽しく歩けば脳に刺激が感じられて気持ちがよくな ります。
普段かかとで歩くと左右の骨盤がよじれて足の長さがずれてきます。このようなジャンセンウォーキング法で歩けば、初めは体の調子が悪く引っ張られるような 感じがしますが、歩き続ければ徐々に矯正されます。 21日間続けて毎日 30分以上ジャンセンウォーキング法で歩けば姿勢が正しくなり、心が楽になります。頭がスッキリして口の中に唾液がたまります。足に力が湧いて、体を動かしたくなり、人生に対する意欲が出ます。歩き方一つで姿勢の矯正効果だけでなく、心因性疾患を予防して治癒する効果も得ることができます。
歩行を移動手段ではなく健康手段と考えてみてください。歩き方を変えれば体形が変わって性格が変わります。体質が変わって人生が変わります。ジャンセンウォーキングを通じて体と遊ぶのが楽しくなれば年を取っても退屈な心配がありません。元気で幸せな歩行の中に長寿の秘訣があります。

ジャンセンウオーキング

– 足を数字の11のように平行にし、身体を1度前に傾ける。
– 前に進むときに、足の裏の湧泉で踏む。
– 下腹部とつま先に意識を集中する。

ジャンセンウォーキングの効果

下半身が鍛えられる
消化と血液循環を促進する
エネルギーがたまる
身体と心の健康促進

[ilchi.jp]

私も日々実践中、、、絶賛おすすめします。。。

 

【鎌田實医師も実践】かかと落としのやり方と効果 血圧を下げ病気を防ぐ健康体操

血管に慢性的な炎症があると、知らないうちに動脈硬化が進み、脳の血管が詰まって 脳梗塞を起こしたり、それが原因となって血管性認知症を招くこともあります。そんな血管の慢性炎症を抑えられれば、このような病気のリスクを減らせるわけです。それを防ぐ簡単な方法が、私のおすすめする「かかと落とし」です。

【解説】鎌田實(諏訪中央病院名誉院長)

慢性炎症を抑えられれば病気のリスクが減る

認知症の一つに、アルツハイマー病があります。これはアミロイドβというたんぱく質が脳細胞に沈着し、脳が萎縮してしまう病気です。そのなかに、遺伝子が関係する「遺伝性アルツハイマー病」があります。

今年(2018年)の5月、この病気に侵された女性作家が主人公の、「蝶の眠り」という映画が公開されました。病気が進行する不安と闘いながらも、新しいことに挑戦し、自分らしく生きている主人公。その姿を美しく描いた、すてきな映画でした。

遺伝性アルツハイマー病は、遺伝子の変異によって、アミロイドβが異常に作られてしまう病気です。しかし、その遺伝子を持っていても、必ずしも発症するわけではありません。
遺伝子は、スイッチがオフになっていれば働かないといわれています。そのスイッチを入れる原因になるのが、慢性炎症です。

遺伝性に限らず、アルツハイマー病や血管性認知症、動脈硬化、糖尿病、ガンなどの病気は、慢性炎症が関係しているといわれています。
慢性炎症は、急性炎症のように、赤く腫れたり熱が出たりするような症状はありません。本人は元気なのに、体のどこかで炎症がくすぶっており、それがジワジワ進行して、突然、病気を発症します。

例えば、血管に慢性炎症があると、知らないうちに動脈硬化が進み、脳の血管が詰まって脳梗塞を起こします。それが血管性認知症を招くことがあります。しかし、慢性炎症を抑えられれば、そうした病気のリスクを減らせるわけです。

その簡単な方法が、立った状態で両足のかかとを上げて、同時にストンと落とす、「かかと落とし」です。

「かかと落とし」のやり方【基本編】

まずは、かかと落としのやり方を簡単にご紹介しましょう。

転倒を防ぐために、必ずいすやテーブルなどに手を添えてください。足は裸足でも、靴下や靴を履いたままでも構いません。

【回数】
*下記②~④を10回くり返すのを1セットととし、1日に3セットを目標に行う。

【かかとを上げる高さ】
2~3cmから始め、少しずつ高くする。体調や慣れに伴い、高さを調節する。

画像1: 「かかと落とし」のやり方【基本編】

いすの背などに手を添えて、両足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばして立つ。

画像2: 「かかと落とし」のやり方【基本編】

つま先立ちになり、かかとを少し上げる。

画像3: 「かかと落とし」のやり方【基本編】

さらにかかとを上げて、背すじをピンと伸ばす。
*腰が痛む人は、少し腰を曲げてもよい。

画像4: 「かかと落とし」のやり方【基本編】

かかとをストンと床に落とす。
*重心をかかとにかけながら落とす。
*ひざが痛む人は、かかとを落とす際に膝を少し曲げるとよい。

★「ながらかかと落とし」のお勧め
・テレビを見ながら
・バス停でバスを待ちながら
・電車の中で手すりにつかまりながら
・台所で食事の支度をしながら
など

「かかと落とし」のやり方【レベルアップ編】

【回数】
*下記②~⑤を10回くり返すのを1セットととし、1日に3セットを目標に行う。

画像1: 「かかと落とし」のやり方【レベルアップ編】

いすの背などに手を添えて、両足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばして立つ。

画像2: 「かかと落とし」のやり方【レベルアップ編】

かかとを床につけたまま、つま先をゆっくりと上げる。
*このとき、向こうずねの筋肉を意識する。また、腰を後ろへ引かないように注意する。

画像3: 「かかと落とし」のやり方【レベルアップ編】

つま先を下すのと同時に、かかとを少し上げる。

画像4: 「かかと落とし」のやり方【レベルアップ編】

さらにかかとを上げて、背すじをピンと伸ばす。
*ふくらはぎの筋肉を意識して行う。

画像5: 「かかと落とし」のやり方【レベルアップ編】

かかとをストンと床に落とす。
*重心をかかとにかけながら落とす。
*ひざが痛む人は、かかとを落とす際にひざを少し曲げる。

血圧、血糖値が下がる効果

私は約10年前から、高齢者の骨粗しょう症対策として、かかと落としを勧めてきました。
実はその少し前、アフリカへ長旅に出て、マサイ族の男性といっしょにジャンプをしたことがあります。マサイ族の男性は、ジャンプの高さが、戦士としての評価 につながります。彼らは、子供のころからジャンプの練習を行うので、その跳躍力はずば抜けています。そして、骨や筋肉がしっかりしているのです。

ジャンプで骨に衝撃を与えれば、骨を作る骨芽細胞が活性化して骨が丈夫になります。しかし、ジャンプは高齢者にとってリスクが大きい。そこで、誰にでも安全にできる方法として、このジャンプを応用したのが、かかと落としです。

かかと落としを患者さんたちに勧めるうちに、当初思っていた以上の効果が出ていることに気づきました。「2~3kgすぐにやせた」「血圧が下がった」「血糖値が下がった」という人が、続出したのです。

最近、それらのことが科学的に証明されてきました。
骨に衝撃を与えると、骨から作られる、「オステオカルシン(通称、骨ホルモン)」というたんぱく質が分泌されます。そのオステオカルシンが、膵臓のβ細胞に働きかけてインスリンの分泌を促し、血糖値を下げる働きがあるとわかったのです。

また、骨に衝撃を与えると、脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」という物質が増え、コレステロール値を下げたり、動脈硬化を防いだりする働きがあることも判明しました。

高血糖や高血圧は、慢性炎症を起こしやすくします。ですから、それらを防ぐかかと落としを行うことは、慢性炎症を抑え、認知症の発症を防ぐうえでも、有効だと考えられます。

そのほか、かかと落としを行うと、男性ホルモンのテストステロンが増えます。
男性は更年期を迎えると、テストステロンが減り、意欲が低下してうつ状態になることがあります。そんなときにかかと落としを行うと、テストステロンが増え、元気になれます。

女性も少量のテストステロンを持っています。それが少しだけ多く分泌されると、チャレンジ精神が旺盛になり、何事にも前向きになれるので、かかと落としは女性にもお勧めです。

このようにかかと落としは、骨粗しょう症だけでなく、高齢者がかかりやすい、心身の病気の予防・改善に役立つことがわかってきたのです。

下肢の血流がよくなり骨への衝撃も強くなる

私が勧めているかかと落としは、背すじを伸ばして立ち、両足のかかとを上げて3秒間維持したあと、同時にかかとをストンと落とします。3秒保つことで、ふくらはぎの筋肉が鍛えられて下肢の血流がよくなり、骨への衝撃も強くなります。

私の講演会では、必ず参加者の皆さんといっしょに、かかと落としを行っています。
私は、このかかと落としとスクワット始めてから約半年で、80kgだった体重が9kg減って71kgになりました(身長170cm)。ウエストも9cm締まって、おなかがペタンコになりました。

私は我慢する健康法は嫌いで、食べたい物は好きに食べています。それでもこれだけやせられたのですから、かかと落としの効果は称賛に値するものです。

例えば、台所仕事の合い間を利用して、かかと落としを行うといいでしょう。流しに手をかければ、転ぶ心配がありません。テレビを見ながら、バス停でバスを待ちながら、というふうに「ながらかかと落とし」で、1日に30回を目安に行うといいでしょう。

こうして、かかと落としを生活のなかに組み込んでいくと、だんだん体への意識が強くなるはずです。野菜をしっかりとるようになるなど、生活習慣もよい方向に変化していくでしょう。

 

[特選街web]

自分が考えたとおりに生きなければならない、、、そうでないと、自分が生きたように考えてしまう。。。Vol.2

 

一体自分とは何者であって、
何処へ向かうべきなのか、
何を為し、
何を手に入れたいのか、

自分自身を探さないのは、他者の人生の脇役や片隅のエキストラを演じているに過ぎません。

自分自身と真っ直ぐに向き合い、自らの内なる心の声に無条件に従って生きる限りのすべてが正しいのです。

 

何も見えてこないうちは、置かれた場所で与えられたことに全身全霊を傾けることからしか何も見つけられません。

問い続けて見えてくるものがある限りは、それらに邁進し続けるしかありません。

これまでどんな人生だったとしても、過去の人生のすべての段階が集まって今の自分が存在しています。

これまでの人生はすべて自分が創造したものであるように、これからの人生のすべてもまたこれから自分が創造していくものです。

その時々の場面において、他者からの押し付けや他者の瞳に映る好かれたい認められたい自分を探すのではなく、自らの内なる心の声に忠実に従っての選択決断でありさえすれば、それらすべては自分の血となり肉となります。

さらに諦めないで継続していけば、たとえ一時の失敗も一過程にすぎず、次に続く成功へと繋げていけますし、自信という思い込みでしかなかった事柄を、実際の経験は確信に変えてくれるのです。

 

Vol.3に続く

 

自分が考えたとおりに生きなければならない、、、そうでないと、自分が生きたように考えてしまう。。。Vol.1

 

一体自分とは何者であって、
何処へ向かうべきなのか、
何を為し、
何を手に入れたいのか、
問い続けてこそはじめて見えてきます。。。

人生は一度きり、やり直すこともできません。

自分が本当に願う人生、逝くときに後悔しない人生を送るためには、日々自分自身に繰り返し問い続けねばなりません。

状況は常に、時代も、そしてその自分自身すらも変わり続けていくのですから。。。

 

人が本当に願っているのは、一人の人間として独立して自由に生きているという感覚、愛し愛されているという感覚、理想とする自分を実現しているという感覚、大切で有意義な人生を送っているという感覚、より良い世界をつくるのに貢献しているという感覚、、、

つまりは、自分の存在意義と価値の実現からもたらされる内面の満足感や充足感でしょう。

 

たとえ、自らに真正面から向き合う余裕もなく、社会や組織や家庭に組み込まれ、既得権益者たちの都合でつくられた常識や責任などという幻想の檻に囚われたまま、いつの間にか自立心を依存従属という安定に摺り替えて吝かでない人生を過ごしてきてしまったとしても、再始動する勇気さえ持てればいつからでもどこからでもやり直せます。

たとえ、そのまま時を打ち過ごしてしまったとしても、人生の後半期には、社会や組織や家庭での責任も減り、ただ自分として生きていける、
心から願っている本当の私の姿で、人生の中身を自ら満たし、スピードを自分で調整しながら心安らかに豊かに生きていける機会が訪れます。

すべての外形的、人為的な価値がなくなっても、独り自ら存在する本当の自分を見つけなければなりません。
世俗的なもので満足できない何か、望むものをすべて手に入れても何かが欠けていると思うのは何故なのでしょう。

それは、自分の価値を見つけられるのは自分自身だけであり、自分の価値を創造できるのも自分自身だけだからです。
自分の価値は、誰かが認めてくれるからではなく、自分自身が創造し、自分自身が意味を持たせるからこそ唯一無二真に尊く、自分自身をあわよくば完全に満足させ、少なくとも心から納得させてくれるのです。

 

Vol.2に続く

日々意識して相当努力をしないと蛋白質の基準量摂取は難しい。。。

筋肉減らさない食事のツボは? 朝のたんぱく質、手のひらサイズの肉魚で

筋肉とたんぱく質

柳本操=ライター

 藤田教授は、「厳密に言えば、必要なたんぱく質量は、身体活動レベルや体の大きさによって人それぞれ異なります。主にデスクワークで時々軽い運動を行う人の場合、1日に必要なたんぱく質の量は体重1kgあたり約0.9g。体重60キロの人なら、1日54gが目安となります」(藤田教授)。

藤田教授が、若者を対象に、3食のたんぱく質摂取配分と筋肉量との関係を調べた研究がある(下グラフ)。その結果、「3食の食事すべてでたんぱく質摂取の基準量を達成していた群では、筋肉量(除脂肪量)が有意に高くなりました」(藤田教授)。また、同じく若者を対象にした研究で、「朝食を抜いている群は、筋肉量が少ないことも確認しました」(藤田教授)(*2)。

3食ともたんぱく質摂取が十分だと筋肉量が多い
266人の健康な若い男女(平均年齢21.4歳)の筋肉量と3回の食事におけるたんぱく質摂取量の関連を調べた。被験者は、3食すべてで体重1キロあたり0.24gを超えるたんぱく質を摂取していた群と、最低1食でもたんぱく質が不足していた群に分けられた。その結果、3食すべてでたんぱく質摂取量が充足していた群は、筋肉量(除脂肪量)が有意に高かった。

朝の体は「筋肉分解モード」。たんぱく質を重点的に

朝ごはんのときに卵やヨーグルトを取っているから、たんぱく質は不足していないだろう、と思うかもしれない。しかし、「トーストとコーヒー、卵料理」や 「ごはんと味噌汁、納豆」といったシンプルな朝食で取れるたんぱく質は、10~12gほど。「効率よく筋肉を合成するには、1食あたり20gのたんぱく質摂取を目指したいところ。一般的な朝食の10~12gでは、約10g足りないことになります」(藤田教授)。

実際、2012年の国民健康・栄養調査の結果を解析した研究では、日本人の1食あたりのたんぱく質の摂取量が20g以上の人の割合は、夕食では多いが、 昼食、朝食では少なくなった。また、朝食においては、たんぱく質摂取量が20g以上の人は、30代から70代の全年代で5割にも満たないことがわかった (*3)。

「朝は軽く取り、昼もパンや麺類などの糖質中心、夜だけがっつり肉を食べる、という食べ方は、筋肉を合成モードに持っていけない残念な食べ方といえるでしょう」(藤田教授)。

では、朝にたんぱく質を摂取することが、筋肉合成にどう影響するのだろう。

藤田教授は、「筋肉の合成は、たんぱく質を摂取し、消化し、アミノ酸の血中濃度が上がることによってスタートします」と説明する。

下図のように、食事でたんぱく質を取ると、筋肉では筋たんぱくの合成が進む。しかし、食後に時間がたつと、筋肉は合成から一転して分解モードになる。

こうして筋肉は一日の中で分解と合成を繰り返しているが、「たんぱく質の摂取量が十分でないと、アミノ酸の血中濃度が上がらず、筋肉合成のスイッチがオンになりません。それどころか、たんぱく質不足によって筋肉の分解が始まってしまうのです」(藤田教授)。

下図を見てわかるように、1日の中で、最も筋肉の分解モードが長く持続しているのが朝だ。「だからこそ朝には十分な量のたんぱく質を意識的に摂取し、合成スイッチを入れる必要があります」(藤田教授)。

朝は最もたんぱく質補給が重要
筋肉は常に分解と合成が繰り返されているが。夜間の絶食状態が続いた翌朝は、筋肉が分解モードに。朝は、たんぱく質をしっかり摂取し、筋肉合成を高めたい。(図:藤田教授による)

 「筋肉合成のためのたんぱく質の不足が長期間積み重なると、それだけ筋肉量の維持が難しくなります」と藤田教授。

なお、朝、たんぱく質を取ることによる効果は、筋肉の維持のみにとどまらない。「たんぱく質は、食欲を抑えるホルモンの分泌に関わっているため、食後の満腹感を高め、食べ過ぎや、仕事中の間食を抑えられます」(藤田教授)。

また、食後に体がぽかぽかするのは、食事誘発性熱産生(DIT=Diet Induced Thermogenesis)という反応が起こるためだが、「たんぱく質摂取量が多いほどDITは高まります。また、筋肉量が多いほどDITは高まりま す。つまり、筋肉量がしっかり維持されていると、脂肪が燃焼しやすく痩せやすい体を手に入れることができるのです」(藤田教授)。

たんぱく質を取ることによるアンチエイジングの御利益は、たくさんあるのだ。

1食あたり20gのたんぱく質は「手のひら」で量る

筋肉に合成スイッチを入れる目安は、1食あたり20gのたんぱく質。この量を取る目安として、下図を参照してほしい。調理されたりカットされたりしている肉や魚の場合は、手のひらと同じサイズを目安にしよう。「肉や魚の場合、たんぱく質の含有量は、総重量の20%ほどになる。手のひらと同じサイズなら重量は約100g、含まれるたんぱく質は20gほどになる」(藤田教授)。いつもの朝食に、乳製品や大豆製品をプラス。サラダにツナやサバ缶を加えたり、間食に高たんぱくのギリシャヨーグルトやチーズ、プロテインバーなどを取ったりするのもいい。

肉や魚は手のひらで量ると簡単
一般的な食品のたんぱく質含有量の目安(オレンジ色の文字がたんぱく質の分量)。朝食なら、いつもの食事に卵や納豆、牛乳やヨーグルト、チーズ、豆乳などをプラスして、1食20gを目指そう。(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)の値をもとに算出)

なお、動物性たんぱくよりも植物性たんぱくのほうがヘルシーな印象があるが、藤田教授は、「同じたんぱく質でも、それぞれ特徴や性質が異なります」という。

動物性たんぱく質は、体に必要なアミノ酸を豊富にバランスよく含む。「魚や肉、乳製品には、筋肉の合成スイッチを強く入れるロイシンという必須アミノ酸 が豊富に含まれることが特筆すべきメリットです」(藤田教授)。一方、植物性たんぱく質は、必須アミノ酸の種類や量は劣るものの、脂質が少なく、脂肪の燃 焼を助ける働きを持つアルギニンというアミノ酸が多く含まれる。どちらも組み合わせて取ると良さそうだ。

また、たんぱく質は、消化吸収のスピードが速いほど効率よく筋肉が作られる。「脂質が多いと、消化スピードはゆっくりになります。また、かたまり肉よりも赤身ひき肉のほうが、消化されやすい形状であるため、筋肉になりやすいといえます」(藤田教授)。

1食20gを目安に、意識的にたんぱく質摂取を始めよう。

(図版制作:増田真一)

藤田聡(ふじた さとし)さん
立命館大学スポーツ健康科学部 教授

[日経Gooday]