健康の根幹は姿勢と歩行と呼吸、、、日々の小さな積み重ねが道を分ける。。。

腰を痛めない、体をゆがませない「かがみ方」のトリセツ

正しい“かがみ方”で体が変わるのを感じよう(正しい姿勢図鑑・前編)

日常のちょっとした動作も、姿勢が崩れた状態で行うと腰を痛めたり、姿勢をさらにゆがめたりする原因に。そこで、シーン別にそれぞれの動作を見直してみましょう。今回は日常シーンに多い、「かがむ」時の姿勢をチェック! 腰への負担を軽くするなら、ひざを使い、背筋を伸ばすのがポイントです。姿勢治療家の仲野孝明さんと柔道整復師でフットマスターの新保泰秀さんに聞きました。

【顔を洗う】シンクに顔を近づけるときは股関節から曲げる

朝起きて、顔を洗おうとして腰を大きく曲げた瞬間に、ぎっくり腰になる人が少なくない。腰だけで上半身を支えようとして、腰に負担が集中するからだ。ひざを曲げる動作を入れることによって、腰への負担を軽減できる

【顔を洗う】シンクに顔を近づけるときは股関節から曲げる
マル ひざを曲げてシンクに近づく
まず、脚を開いてひざを曲げよう。そうすることでシンクに近づく。両脚でしっかり体重を支えながら、股関節から上体を曲げる。蛇口から水を受けるときなどは、洗面台の端にひじをつくと、さらに腰への負担を減らすことができる。
バツ 背中が曲がっていて腰を痛める
脚をそろえてひざをぴんと伸ばした状態で顔を洗おうとすると、背中を大きく曲げることになる。股関節から曲げるならいいが、背中を丸めると、おなかに力が入らず、上半身の重みが腰に集中するため、腰痛を起こしやすくなる。

【歯を磨く】下を向かずに、背筋を伸ばすと負担がない

歯磨きをしているとき、歯磨き粉が垂れないようにと、洗面台に顔を近づけている習慣がある人は注意。背中を丸めた猫背姿勢になる上、不安定となった上半身を支えるために、腰に多大な負担がかかっている。

【歯を磨く】下を向かずに、背筋を伸ばすと負担がない
マル 背筋を伸ばし、手で支えて安定を
シンクに向かってかがまず、横から見たときに肩、股関節、ひざが一直線になるように立とう。不安定なら、洗面台に手を添えて体を支えるといい。手で支えながら、つま先立ちをすれば、歯磨きの時間がトレーニングタイムに。
バツ 「垂れないように」で失敗。腰に負担が
油断すると服に垂れて跡がつく歯磨き粉。そこで、垂れないようにしようと洗面台に顔を近づけると、背中を丸め、腰を曲げた姿勢になる。ぐらぐらと不安定な上半身を支えるために腰に大きな負担をかけて、腰痛を引き起こす原因に。

【靴下をはく】片足立ちだと背中が曲がり、腰が痛む

片足立ちで靴下をはくことができるのが若さの証明とばかりに、ぐらぐら不安定な状態で靴下をはくのはとても危険。腰に負担をかけて、痛みを引き起こすもとになる。無理せず、椅子や台を使おう

【靴下をはく】片足立ちだと背中が曲がり、腰が痛む
マル 台を使うとき、股関節から曲げる
靴下をはく前に、姿勢良く立とう。さらに、靴下をはく側の片足を台にのせるときに、股関節から曲げ、顔は下げないようにする。この動作によって、猫背にならず、腰を痛めなくなる。
バツ 台に足をのせても、背中が曲がっている
体を安定させるために、片足を台にのせて靴下をはく人もいる。このとき顔を大きく下げて、背中を大きく曲げていると、腰への負担が大きいままなのでNGだ。
×「足腰の強さの証明」は、腰を痛めるもと
バツ 「足腰の強さの証明」は、腰を痛めるもと
片足立ちになり、背中を大きく曲げる。「これができなくなったら老化の証拠」とばかりに無理をして続けているのなら、今日からきっぱりやめよう。腰に負担をかけ、ぐらついた結果、足首や腰を痛める危険がある。
○椅子に座るときも、股関節から曲げる 、×足に近づき過ぎて、背中を曲げている
マル 椅子に座るときも、股関節から曲げる
椅子に座ったら、背筋を伸ばして、股関節から上体を曲げる。できるなら、足のほうを持ち上げて靴下をはくと、腰への負担が軽減される。足を持ち上げない場合も、顔を下げ過ぎないように意識しよう。
バツ 足に近づき過ぎて、背中を曲げている
椅子に座っているから「体を安定させられている」という油断は禁物。座った状態で靴下をはこうとすると、両手を足に近づけるために背中を大きく曲げることになる。この動作によって腰を痛める可能性あり。

【シャワーを浴びる】シャワーヘッドが低いと頭を下げ、背中が曲がる

シャワーを浴びながら髪を洗っているときも、ぎっくり腰を起こしやすい。これも、背中を曲げ過ぎたことによる腰への負担が原因。リラックスタイムにも気を抜かず、腰をいたわる体の使い方を意識しよう。

【シャワーを浴びる】シャワーヘッドが低いと頭を下げ、背中が曲がる
マル シャワーヘッドを上げ、背中は伸ばす
姿勢を変えるというより、シャワーヘッドの位置を変えることから始めたい。高い位置からシャワーが降ってくれば、頭を下げず、背中も曲げずに髪を流せる。環境に体を合わせるのではなく、環境を体に合わせる考え方が大事。
バツ 髪を流すときに、背中が曲がる
髪の毛を流すときも背中を丸めがち。腰に負担がかかっている。特にシャワーヘッドを低いところに設置していると、大きく腰を曲げることに。

次回は、立つときや立ち上がるとき、座るときのよい姿勢について紹介する。

(文:柳本 操/イラスト:二階堂ちはる)

[日経ヘルス]

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