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また旅立つ君へVol.117/孤独は自由への扉
■心が強い人は「孤独は妄想」と知っている
簡単な練習で、「独り=至福の時間」になる
草薙龍瞬
僧侶
「独りの時間」は、人生には案外多いものです。仕事の合間や、プライベートなひととき。特にソーシャルメディア全盛の現代では、「つながり」を求めるあまり、逆に疎外感やストレスを感じている人も増えています。
仕事を失ったり、人と別れたりして、不意に孤独におそわれることもあります。
「これからどうなるんだろう?」という将来・老後への不安が、ふとよぎることも――「孤独」が胸に重くのしかかってくるのは、こんなときです。
一般にマイナスのイメージで語られることの多い「孤独」――しかし仏教では、「孤独」は恐れるものではない。孤独は「使いみち次第」で、幸福な時間に変えることができる、と考えます。
独立派の出家僧・草薙龍瞬氏(近著に『これも修行のうち。』がある)が、孤独を「人生の最強の味方」に変える方法を語ります。
「あなた、孤独ですね」といわれて、気持ちいい人はいないですよね。むしろ、ショックを受ける人が大半だと思います。
「孤独」は「人に好かれていない」証拠。人づきあいの希薄な自分には「価値がない」。何より「他人にそう思われることがイヤだ」――人が孤独を恐れることには、そんな心理が隠れている気がします。
はて、しかし? 一般常識にとらわれない自由人・ブッダなら、どう考えるでしょうか。きっと明るくこう答えるはずです――「ぜんぜん良いではありませんか」。
その真意は、「よいか悪いかは“孤独の使い方”による」ということ。今回は、孤独の「合理的な活かし方」を考えてみましょう。
孤独を「上手に使う」方法がある
そもそもなぜ「孤独」には、つらくて寂しいイメージがあるのでしょうか?
・話を聞いてくれる友だちがいない。思いを、ひとりで噛みしめないといけない――というつらさ。
・友だちの多い「ソーシャルな」人が大勢いる。リアルな人づきあいも、ネット上のつながりも、「こんなに頑張っている!」(ように見える)人たち。でも私は……というつらさ。
さらには、
・自分には、恋人も、結婚相手もいない……ということは、自分には魅力がないということ?(と考えてしまう)。
・このまま独りで年を取っていくのかと思うと、不安・寂しさが募ってくる。
といった思いもあります。こうした思いが、「孤独はよくないもの」というマイナスのイメージ(判断)を作り出しているように思えます。
しかし、「孤独」とは、本当につらいものなのでしょうか。仏教では、①ありのままの「事実」と、②それ以外の「妄想」とを、分けて理解します。
「つらい」と感じるのはなぜか
「孤独」と呼ばれる状態を、まずは「事実」として理解してみましょう。たとえば、
・世の中には、孤独に生きている生き物はたくさんいる(むしろそっちのほうが多数かもしれない)のが「事実」――なのに、自分は孤独をつらく感じている。
・そもそも、ひとは、脳も体も違う。個体としては、独りであることが、普遍的な「事実」――なのに、私は孤独を苦しく感じている。
・本来、ネット上のお付き合いなんて、なくても生きていけた(問題なかった)というのが「事実」――なのに、今はどっぷり浸かって、期待通りのリアクションが返ってこないことへのストレスや、振り向いてもらえない寂しさを感じている。
「事実」だけを見てみたら、孤独というのは、案外ふつうの状態です。なのに、「つらい」と感じるのはなぜか――その原因になっているのは「客観的に存在せず、アタマの中にしかない思い」です。つまりそれは、「妄想」だということになります。
つまり、「孤独がつらい」というのは、妄想が生み出す“ちょっとした心の風邪”といっていいかもしれないのです。
「孤独って、妄想なの?」――この発想が、ちょっと違った展開を人生にもたらしてくれます。
【孤独病からの抜け出し方①――とにかく「妄想しない練習」をする】
「孤独は妄想」だとしたら、孤独に悩まなくなるには、「妄想しない練習」が一番効きます。その方法を、いくつか紹介しましょう。
○まずは、「目をつむる」
目を閉じて、アタマの中に浮かんでくる「言葉」や「イメージ」に気づいてください。「目をつむったときに見えるものは、妄想である」と理解します。
「ああ、いま自分は考えているな。何かを追いかけようとしているな」と自覚しましょう。それは「妄想状態」です。
「相手のリアクションが欲しい」「他人の動向が気になる」というのも、「これは妄想」と理解します。「自分って、孤独だな(さみしい)」という思いがふとよぎった時にも、「あ、妄想した」と気づいてください。
できればその上で、深呼吸して「お腹のふくらみ・ちぢみ」を感じとる、歩いているときの「足の裏」を感じとる、目を開いて外の景色・光をよく見つめる――というように、心を向ける先をシフトしてください。
ポイントは「妄想状態に気づいて、体の感覚に意識を向けかえる」ことです。
○孤独こそが“人生の基本”と知る
目をつむったとき、外の世界は見えなくなりますね。仕事も家庭も、社会の動きも、「お付き合いすべき相手」も、その瞬間は、いなくなります。
実は、その「何も見えない(存在しない)」状態こそが、心の基本です。人は、得てして「外の関係」――世間の付き合い・つながり――ばかりに心を奪われがち。しかし、実は「心」――外の世界(関係)とは、別の領域――が、最初に存在するのです。
ひとりでいる自分の心が、基本。
つながり・関わりは、「心」の次にくる“さずかりもの”ということです。
【孤独病からの抜け方②――他人の動向を追いかけない】
「ひとりでいる自分の心」が基本だとすると、周りの人たちの言動や、世間のうわさ話やニュースなど、外の世界・他人の動向は、「おまけ」の部分です。
「おまけ」の部分は、追いかける必要のない「他人事(ひとごと)」であることが多いものです。知ったところで、「へぇ、そうなんだ」「だから何なんだ?」という話がけっこうあります。
「だから何なんだ?」というオマケの部分に振り回されているのは、もったいない話です。
そこで、「基本」と「おまけ」に分けるという発想に立ちましょう。他人の動向は、「自分に必要な情報か、それとも“おまけ”でしかないのか?」と考えてみるのです。
おまけの部分は、時間が空いたとき、ちょっとリラックスしたいときに“時間を決めて”お付き合いする程度のもの。「なくても平気」でいられる自分を、心がけていきたいものです。
つながりは、別の世界にもある
ちなみに、「つながり」だけなら、人間でなくても手に入ります。動物を可愛がる。夜空の星々を見上げる。仮に真夜中に深い森にさまよいこんだとしても、頭上には星々が輝き、木々の緑は呼吸し、大地には無数の命が活動しています。
どこまでも見渡すかぎり命(つながり)の中にある――というのが、仏教が教えてくれる真実です。
孤独は、まったく恐れるものではないのです。
【孤独病からの抜け出し方③――沈黙タイムを保つ】
独りに慣れるために“沈黙タイム”を積極的に作りましょう。
たとえば、仕事帰りや、休日の午後に、ひとりで喫茶店にいって本を読むとか、禅瞑想をするとか。
ほんとは職場でも「沈黙タイム」を作ってみるべきなのです。たとえば、「午後の一時間は、互いに話しかけずに作業に集中する」ことをルールに据えるとか。
ちなみに、古代のインドの修行者たちは「孤独こそ大の親友」という超ポジティブな生き方をしていました。原始仏典に、こんな言葉が残っています――
「三年の間、私が言葉を発したのは、一回だけ。その最後に“無知の闇”――自分の心が見えない状態――を打ち破った」
<「テーラガーター(長老の詩)」より>
極端な話ですが(笑)、それくらい「沈黙=孤独は、心を成長させてくれる」ということです。
【孤独の積極的価値を知る】
孤独だからこそ得られる“積極的な価値”も、たくさんあります。たとえば……
○ムダな反応が減る
独りになることで、ムダな反応は、確実に減ります。心をかき乱すような刺激・情報・他人の目に、いちいち反応しなくてすみます。
これは「心の平穏」という、心にとって何よりも大事な価値――“心の健康”――を、もたらしてくれます。
○大事な物事に集中できる
心が落ち着けば、大切な物事に集中できるようになります。仕事であれ、勉強であれ、趣味であれ、家事であれ、「いっときに、ひとつのことを、集中してやる」ことが、心にとっては、一番の快(すっきりした喜び)なのです。
○ムダなく考えられるようになる
さらに、当面の課題や、将来のゴールを達成するために、自分は何をすればいいか。予定、段取り、交渉、具体的な作業……それらを「正しく(ムダなく)考える」ために、独りの時間は、大切な意味を持ちます。
孤独こそは人生の基本です。そのひとときを、いかに、充実・静寂・集中・クリアな思考などの高い価値に活用するか――そこに目を向けようではないですか。
孤独を人生の味方につけよう
もともと、ブッダの合理的な考え方では、孤独を大事にします。
「犀の一本角のように、ただひとり歩め」
「自らをよりどころとし、ダンマ(真実・方法)をよりどころとして、他の何ものをもよりどころにするな」
つまりは、自分自身の中に「こういう心がけ・心の使い方が大事なんだ」という確かな土台をすえて、そこだけに立って、ひとり毅然と歩んでいけ、というのです。
ひとり歩むというのは、孤立ではありません。むしろ自分にとって本当に大切なつながり・生活・将来を見据えて、それを守ることを第一とする生き方です。
孤独とつながりは、両立できます。孤独――自分自身を軸とすること――が基本であって、その上でいい関係を“さずかって”(育てて)いくのです。
孤独は、孤独としての活かし方がある。孤独だからこその幸せもある。そういう考え方ができれば、孤独は、恐いものではなくなります。
孤独にあっても、つながりの中にいても、自分を肯定できること――それがカギになります。
そのための“心の使い方”を学んでいきましょう。楽しいですよ。
[東洋経済ONLINE]
Posted by nob : 2016年10月28日 11:18
秋バテにご注意を
■秋は体が「老化」する!? 内臓の冷えにご用心
吉岡 名保恵
秋は老化の季節だから気を付けて―ー。そんなドキッとする話をするのは、漢方養生学の専門家、小野満幹彦さん。暑苦しかった夏が終わり、ようやく過ごしやすくなった、と喜んでいる人が多いはず。けれど肌で感じる体感的な心地よさと、体が受ける影響は別のものと考えたほうがいいらしい。
まずポイントとなるのは体温。私たちの体温は、いつも36.5度ぐらいに維持されている。夏の暑さは不快だけれど、無理なく体温をキープできていたので「体にとってはよい季節だったんですよ」と小野満さん。
一方の秋は涼しくなるにつれ、体は体温を保つために頑張って代謝を上げなければいけない。代謝を上げるには酸素を使うので酸化が進み、実はとても老化する季節なのだそうだ。
それに、すがすがしい秋晴れの日は心地よい反面、空気が乾いている。体の中では特に肺が乾燥の影響を受けやすく、咳が出やすいので注意が必要。もちろん肌にとっても乾燥は大敵だ。
日中も温かい食べ物を
「特に注意したいのは、夏のうちに冷房の空間で長い時間を過ごし、肉などをたくさん食べていた人です」。そう小野満さんから指摘され、ギクッとした。冷房の寒さに対応したり、肉を消化したりするには代謝を上げる必要があるので、本来なら体が休息できていたはずの夏にも、体が休まっていない。そのツケが夏バテという形で現れ、秋になった途端、どっと疲れが出て風邪をひきやすくなるという。
また9~10月は気温の変動も大きく、日中は夏のように暑い日もある。汗をかくと毛穴が緩んで冷えが体内に入りやすくなるため、冷たいものを口にしたり、夜間に涼しかったりすると、内臓はいつも以上に冷たくなってしまう。「とにかく温かいものを食べること。日中、暑いと感じる日でも、冷たい飲み物や食べ物は避けるべきです。いまの時期に内臓を冷やしてしまうと、いい状態で冬を迎えられませんよ」(小野満さん)。
体温の面からすると、寒い冬は体にとって過酷な季節。その冬を乗り切るため、秋にしっかり養生して体のコンディションを整えておく必要があるのだという。秋の養生がうまくいかないと、免疫力が下がってウイルスに感染しやすくなるらしい。もちろん風邪もひきやすくなる。
夏に不養生したなら運動
夏に不養生した人も、頑張って養生すれば体の状態を“修復”できる。修復に必要なのは運動だ。夏に食べすぎて蓄えてしまった脂肪など余分なものをそぎ落とし、体をクリーンな状態にする。晩秋の11月ごろ、さまざまな食べ物をおいしく食べて、体に栄養を行き渡らせるようにする準備のひとつでもある。
「実りの秋の恵みを、万全な状態で体内に取り入れることができれば、すべて自分の身になり、パワーになります。パワーとは、体温を36.5度に維持する力のこと。それができれば、寒い冬でも元気に過ごせるんです」(小野満さん)
運動するなら、少し「しんどい」と感じるぐらいのジョギングや速足でのウォーキング、縄跳びなどがお勧め。基礎代謝だけでは間に合わないので、運動をして代謝量を増やし、体温を上げることが秋の養生のポイントになる。
キノコや豆腐、豆乳がいい
秋の始まりは食べすぎず、体を整えることを意識する。お勧めは、キノコや豆類、海藻。豆類は、栄養価が高くて、体に潤いを与えてくれる豆腐や豆乳など大豆製品がいい。
晩秋から冬に向かっていく頃は、食べ物がなんでもおいしく感じられる時期。キノコや果物など秋の味覚を取り入れながら、バランスの良い食事をすることが、冬の乾燥と寒さに耐えられる体を作ることにつながる。秋から冬にかけては栄養を蓄えるため、肉、魚、野菜がしっかり食べられる鍋料理がお勧めだ。
食材は体を温め、潤いをもたらすものを意識して選ぶ。組み合わせるとさらにいい。たとえば、脂の乗ったサンマを焼いて食べるときには、大根おろしと一緒に食べると効果的だ。また、乾燥でダメージを受けやすい肺を潤すには、野菜ではユリ根や白きくらげ、山芋。果物ならミカンや梨、柿がいい。
読書の秋、芸術の秋でもあるけれど、悲しくなるもの、暗い気持ちになるようなことは避けたほうがいいそうだ。冬に向かって日没は早くなり、自然と「気」は下がりがち。小野満さんは「落ち込まないためには、動くこと」と言い、仲間と楽しくバーベキューをする、秋祭りに参加するなど、ワイワイ楽しい時間を過ごすのがよさそうだ。
都会で生活しているなら、休日は秋の自然に親しむといい。フルーツ狩りや酒蔵見学など、実りの秋を実感できる体験をすれば、人間の体は本能的に秋を意識できるようになる。
日本には四季があるため、私たち日本人にはもともと、秋冬で老化した体を、春夏で戻す、というサイクルが自然にできていたそうだ。「四季の意味を知ること、それが養生なんです」という小野満さんの話は、やはりスッと心に入ってくる。
漢方養生学について学べば、涼しくて心地よい秋は、乾燥していて老化を招く厳しい季節でもあることに気づく。だから秋の養生は「冷えと乾燥」への対策が大切。このことをしっかり頭にインプットして、心身ともに心地よい秋を楽しみたい。
[ハレタル]
Posted by nob : 2016年10月24日 19:57
免疫力=精神力、まさにそのとおり!
■がん(ステージ4)からの生還者に共通すること〜小林麻央に奇跡を!
生きたい理由が奇跡を起こす
告知を受けてから2年。今年9月からはブログも開始し、闘病生活を公表している小林麻央。その気丈さ、そして幼い2人の子供を想う母の強さには誰もが心を動かされる。
まだ希望はある
「麻央さんの場合は授乳期の乳がんという非常に特殊ながんです。授乳期は胸が張っていますので、しこりに気づきにくい。そのまま放置されたり、または乳腺炎ということで母乳マッサージをしてしまうんです。
マッサージをすると、がん細胞が皮膚全体に飛び散る。麻央さんのブログを見ると、当時、母乳マッサージをやっていたと書いてありました。遠隔転移すれば根治が不可能ですから、麻央さんはかなり厳しい状態だと言わざるをえないでしょう」(乳腺専門医でナグモクリニック院長の南雲吉則氏)
小林麻央(34歳)は自身のブログに、9月20日、『告知日』というタイトルをつけて、こう書き込んだ。
〈診察室に入った時の先生の表情で、「陽性だったんだな、癌なんだな」と分かった。
心の準備は意外とできており、冷静に先生のお話を伺った。
この時点では、まだ脇のリンパ節転移のみだった。(その後、現在肺や骨などに転移あり)〉
'14年10月に告知を受けた日のことをそう振り返りながら、現在は乳がんが転移していることを自ら明かした。
ステージについて言及はしていないが、肺や骨に転移している段階はステージ4(末期がん)であり、一般的に5年生存率は約30%だと言われる。
「現在の麻央さんは、複数の抗がん剤治療を約2年間も受けて、副作用に苦しんでいます。食欲こそありますが、髪の毛はもちろん、眉毛もすべて抜け落ちていますし、顔も黒ずんでいます。またブログにあるとおり、手指の痺れに悩まされている」(歌舞伎関係者)
麻央は9月23日のブログでこう書く。
〈ごめんね。
病気になっちゃった妻で。
病気になっちゃった娘で。
病気になっちゃった妹で。
きっと、病気になって、皆が一番に思う言葉かもしれない。
「ごめんなさい。。。」〉
胸を打たれる文章だ。もう絶望的なのか。いや、希望がないわけではない。
東京慈恵会医科大学附属病院・乳腺・内分泌外科の鳥海弥寿雄准教授が語る。
「これまでの報道などを見ると、麻央さんの治療は一定の効果を上げていると思います。臨床の現場では、逆転ホームランのように効果がでる薬に巡り会えることがあるんです。
私も乳がんの多発転移で手術をあきらめた患者さんが化学療法ですべてのがんが消えてしまった経験があります。10年以上経った今もその患者さんはお元気ですよ。麻央さんは若いだけに様々な治療にチャレンジできる。
性質のよくないがんであっても抗がん剤などが効くことはよくあることですし、いまは新薬が次々に発売される傾向がありますから、これからも、前向きに治療に臨んでほしいと思います」
現在、麻央や夫である市川海老蔵、家族は最新の治療法を必死に探しているという。実際、最先端の治療法を求めて転院もしているようだ。
乳腺外科医で新宿ブレストセンタークサマクリニック院長の日馬幹弘氏はこう語る。
「麻央さんのお母さんも乳がんの経験者なので、遺伝性のがんの可能性が高い。そうなると、ホルモン療法や分子標的薬は効果がなく、使える抗がん剤も限られる『トリプルネガティブ』だと思われます。
ただし最新の抗がん剤が効くかもしれません。遺伝性のがんに対して、一番新しいものは『ハラヴェン』と『オラパリブ』という薬の併用です。これはまだ承認されていませんが、一部の病院で治験を行っています。麻央さんもこの 2つを試している可能性があります。『ハラヴェン』は比較的副作用も少ない。トリプルネガティブへの効果が期待できます」
がんが消えるとき
さらに日馬氏は、麻央の前向きな姿勢が、大きなプラスだと指摘する。
「英国のデータで、がん患者を(1)闘争心、(2)否定、(3)受容、(4)絶望という4つの心理タイプに分けて、生存率を調査したものがあります。すると(1)闘争心という気持ちの患者さんは5年後の生存率が7割でした。今の麻央さんの姿勢が生存率を上げていることは間違いないでしょう」(日馬氏)
麻央は別の日のブログでこうも書いている。
〈この子たちのママは私ひとりなんだ、という喜びと怖さに、心がふるえた。絶対治す!と誓った〉
実際に進行がんと宣告されながら、手術を受けずに奇跡的に生還した例は世界中にいくらでもある。そうした患者100人以上をインタビューして著書『がんが自然に治る生き方』を書いた、カリフォルニア大学バークレー校博士でがんの研究家であるケリー・ターナー氏はこう語る。
「感情による身体への作用は驚異的です。愛やよろこび、幸福を感じると、脳内の分泌細胞から身体を治癒させるホルモンが血中へと放出されます。この作用による免疫システムが、がん細胞除去の力を向上させることがわかっています。抗がん剤治療中、笑うと免疫細胞が増加することも明らかになっているんです」
ターナー氏によれば、乳がん患者を対象にした大規模調査で、治療に一人きりで対応した人は、10人またはそれ以上の友人からサポートを受けた人よりも、死亡する率が4倍も高かったという。
「人とのつながりは免疫システムの強化をうながします。また身体のふれあいにも治癒を促す要素があります」(ターナー氏)
「生きたい理由」があるから
ターナー氏が出会ったダイアナは、61歳のときに子宮頸がんのステージ4と診断された。彼女はさまざまな治療を受けたものの効果がなく、最期を自宅で迎えるために退院した。
そんなダイアナのために夫は、毎日、ひたすらそばにいたという。体調が悪いときはベッドでずっと抱きしめていた。そして友人や家族を自宅に呼び、ダイアナのために祈ってもらった。
「すると驚くことに彼女の病状は回復に向かったのです。それから5年でがんは消えました。ある研究では一日10秒のハグが血圧を下げ、治癒ホルモンの分泌を増やすことが分かっています。
そしてなにより大切なことは『死にたくない』ではなく、『どうしても生きたい理由』を持つことです。数多くの研究が、抑うつ状態にある、または無力感をいだいているがん患者は、そうではない患者より生存期間が短かったと報告しています。
強烈な生への渇望が、様々な治療に取り組む気力を与え、がんからの生還につながっていくんです」(ターナー氏)
がんに勝てるかどうかを決めるのは、最後は免疫力=精神力である。
元アイドルで現在も歌手活動を続けている、谷ちえ子(57歳)も乳がんから生還した一人だ。
「医師からは『ステージ4』だと言われました。その病院で、すぐに治療に入ることを勧められましたが、私は姉に相談して、別の医師を紹介してもらいました」(谷)
その医師からこう言われたことで、谷はついていこうと決めた。
「患者さんの病気を治そうとする気持ちのお手伝いをしているんです」
谷は抗がん剤治療を1年弱受けた後、手術を受け、さらに放射線治療やホルモン治療を続けた。そして3年前に治療をしなくてもいい段階まで回復した。
「治療期間中は、好きなことをやろうと思いました。カツラを被って派手な洋服を着て、初めてプリクラも撮りました。それまで歌をやめていたのですが、『また歌いたい』という気持ちも生まれました。
麻央さんもどんどん家族に甘えて、その一方で自分で治すんだという強い気持ちを大切にしてほしい。そのためにはとにかく楽しいことを考えることです」(谷)
ステージ4の膀胱がんを克服したボクシングの元世界王者・竹原慎二(44歳)は麻央に激励のメッセージを送り、彼女も「どストレートに深く響きました」と送り返した。
「抗がん剤治療にも賛否両論があります。でも、最後は結果論でしかない。決めたのなら、『効くんだ』と信じて続けるしかありません。
実際にがんになると、『あのときこうすれば良かった』ということばかり、頭に浮かんできます。辛いとは思いますが、麻央さんにはいっぱい笑って、前向きでいてほしいと思います」(竹原)
最愛の家族をはじめ、日本中が麻央を応援している。奇跡が起きる準備はできている——。
「週刊現代」2016年10月15日・22日合併号より
[現代ビジネス]
Posted by nob : 2016年10月24日 19:42
一体誰の台詞なのでしょう?/彼女をしても人はないものねだりなのでしょうか?
■自然で幸福な女の一生とは? 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】
一番自然で幸福な女の一生とはどういうものでしょう。
やはり、年ごろに適当な男にめぐりあい、結婚し、愛する夫の子供を何人か産み、途中、あれこれ波風はあっても、がまんしたりされたりして添いとげ、年老いて、夫が病気で倒れたときは心ゆくまで自分で看病し、あの世に夫が旅立つ時には手を握ってなぐさめてやる。
さて、ひとりになって、孫に小遣いをねだられたり、子供たちの家をあちこち訪ねたりして、やがて病気になった時は、子供(出来れば嫁でなく自分の娘)に看病され夫のあとを追う─というものなのでしょう。
瀬戸内寂聴
[ニッポン放送「しゃベル」]
Posted by nob : 2016年10月24日 19:34
また旅立つ君へVol.116/素敵です
■大半の財を寄付し、身なりを構わないハリウッドスターは誰?
17歳から映画の世界に入り、「スピード」で一躍有名になったキアヌ・リーブスは、後の「マトリックス」3部作で巨万の富と名声を得ました。しかし、他のハリウッドスターと違って、彼は豪邸に住まない、ボディガードを雇わない、ブランド品を身に付けない、時々ボロボロの靴を履いて、ホームレスのような格好で街をうろついたりもします。
ハリウッドで屈指のイケメンだが、身なりを気にせずスターらしくない
彼はよく一人で行動をします。ベンチで一人寂しそうにサンドイッチを食べたり、物乞いにお金を渡したりすることを、どこかの街で見かけるときがあります。彼は46歳の誕生日に、自分に買った小さなカップケーキにロウソクを立てて、道端に座って一人誕生日を祝いました。ホームレスに声をかけられると、自分のケーキを分け与えました。
彼は質素に暮らします。地下鉄に乗って移動するし、礼儀正しく女性に席を譲ったりします。この1幕は電車に乗っていた乗客に撮られ、ネット上に流されて話題を呼びました。飾り気のない行動が本物のジェントルマンだと女性ファンがさらに増えました。
常に低姿勢で、金銭を必要な人に与えた
高級車を買わない、自分の好きなバイクだけに乗る彼は「マトリックス」の報酬の7割を病院に寄付しました。また、「この映画の成功はスタントマンがいたおかげだ」という理由で、スタントマンを務めた12人にそれぞれハーレーダビッドソンをプレゼントしました。そして、2作目「マトリックス リローデッド」で得た報酬1億ドル(約100億円)のうち7500万ドル(約75億円)を映画のSFXスタッフや衣装デザイナーたちに均等に与えました。彼曰く「裏方の彼らが最も大変な仕事をし、最も偉大なのだ」そうです。
彼は素晴らしいと認めた俳優を全力で支持し、自らの報酬を減らして彼らにチャンスを与えます。「ディアボロス/悪魔の扉」でアル・パチーノを招くため、自ら180万ドル報酬を減らしました。「リプレスメント」でジーン・ハックマンに出演してもらうために自分のギャラを大幅に減額しました。「マトリックス」でアクション指導を務めた陳虎(タイガー・チェン)のために、一流映画製作会社の依頼を2本も断ってまで、映画「ファイティング・タイガー」の脚本を編集し、監督の役割まで担いました。
「金銭は私にとって最も気にしないものだ。今の富は数世紀も生きていけるほどなのだ。ならば、最も必要とする人に差し上げた方が良い」とキアヌ・リーブスは語りました。
人生を分かり易くしている
キアヌ・リーブスは1964年9月2日生、レバノン出身のカナダ人、父親はハワイ出身のアメリカ人地質学者で、イギリス、ハワイアン、ポルトガル、中国の血を引いています。彼の母親はイギリス人でダンサー、デザイナーで、彼も多国の血を引いており、外見は格好良く185センチの長身で、超が付くイケメンです。
彼は3歳の時に両親が離婚したため、各国を転々とする生活をしました。幼少の頃、父親が刑務所に収容されてから、父親と会うことはありませんでした。27歳の時に親友を亡くしました。35歳の時に恋人ジェニファー・サイムが妊娠8カ月で女児を死産。その1年半後、彼女は交通事故で帰らぬ人となってしまいました。
彼は白血病を患っている妹のために、自宅に設備の整った病室を作り、大部分の収入を白血病の専門病院に寄付しました。彼はできるだけ時間を作って妹の面倒を見るようにしています。
キアヌ・リーブスは今年52歳。無精髭、髪はボサボサ、ブランドの服を着ない、金銭に執着心がまるでなく、履き潰した靴をテープで巻いて気にせずに履き続けます。身なりを構わない気ままな彼は、時にはどう見てもハリウッドスターには見えません。しかし、そういうスターらしくない素振りこそが人々に親近感を抱かせるのかもしれません。外見はクールな彼のさりげない行動がたくさんの人の心を温めました。
(翻訳編集・豊山)
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[Epoch Times in Japan]
Posted by nob : 2016年10月18日 08:08
また旅立つ君へVol.115/自分の中にある内なる島に帰る/変えられるのは自分自身の未来だけ。。。
自分自身の心の中に平和を育てない限り、外の平和は生まれません。
外の世界にある糾弾すべき多くの出来事に、怒りを以て声を上げたとしても・・・真の平和には到達する事はありません。
無力な私たちに出来る事は・・・
自分自身が平和になる事により、周囲の人々を感化していく事・・・。
[Mariaさんのブログより]
Posted by nob : 2016年10月09日 12:53