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■米大統領「敵が成功」 イラク戦、困難さ認める

 ブッシュ米大統領は20日、イラク戦争に関する現状認識として「我々は勝利していない」との見方を初めて受け入れ、「06年は我が軍の兵士たちとイラクの人々にとって困難な年だった」と語った。大統領は同日の記者会見で質問に答え、「我々は敗北してもいない」と断りながら、「敵は意図的にスンニ派とシーア派の宗派間抗争を扇動する戦略を用い、今年1年のうちは敵が成功をおさめた」と認めた。

 大統領はこれまで「我々はもちろん勝利しつつある」との見方を繰り返してきたが、ゲーツ新国防長官らが示していた「勝利も敗北もしていない」との見方を19日のワシントン・ポスト紙とのインタビューで認めた。20日午前の今年を締めくくる記者会見でこの点を問われ、「私は勝利は信じているが、望んでいるような速さで成功していない、という意味で述べた」と、現状認識を明かした。

 イラクでの新戦略に関して、「イラクの人々を見捨てることはしない。イラクからの撤退は過激主義者を勢いづけ、テロ攻撃の基地を与える」と、即時撤退は考えていないことを改めて強調した。

 「我々はすべての選択肢を検討しており、その中には当然兵力を増員することも含まれる」と述べた。ただし「増派するならば、具体的な任務が定義される必要がある」とも述べ、最終的な決断には至っていないことを示した。

〔朝日新聞〕

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Posted by nob : 2006年12月21日 23:40