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■温暖化対策:白熱電球の使用、段階的禁止 豪政府方針

 【シドニー井田純】オーストラリア政府は、温室効果ガス削減のため白熱電球の使用を2010年までに段階的に停止する方針を打ち出した。豪政府によると、温暖化対策のために国家が白熱電球の使用を制限するのは世界初。

 医療用などを除き、家庭や事務所で使われている白熱電球を蛍光灯タイプに切り替える。ターンブル環境相はこの切り替えで2012年までに年間400万トンの温室効果ガスの削減が可能との見通しを示し、「気候変動は地球規模の問題であり、他国も豪州にならって切り替えを進めるよう促したい」と述べた。

 豪州は国民1人あたりの温室効果ガス排出量が世界最大規模とされ、米国とともに京都議定書に参加していないことでも知られる。しかし、世論調査会社が豪有力紙と2月に実施した調査では、気候変動を「重要な問題と思う」との回答が76%に達し、「問題ではない」の5%を大きく上回った。昨年来、史上最悪ともいわれる干ばつに見舞われ、穀物生産に影響が出たことなどで気候変動問題への市民の関心が高まっている。

 与党連合のハワード政権は今年後半に予定される総選挙で5期目に向け勝利を狙っている。温暖化防止に消極的と見られてきたハワード首相だが、環境政策をアピールすることで国民の支持離れを食い止めようという狙いがあるとみられる。

〔毎日新聞〕

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Posted by nob : 2007年03月08日 12:17