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公共の場所での完全分煙はもう時代の常識に。。。

■ビーチも禁煙 清潔で安心、家族連れに好評

 間もなく本格的な海水浴シーズンが到来する。家族連れにも安心して楽しんでもらおうと、静岡県熱海市は今年から市内にある海水浴場4カ所すべてを禁煙にした。水着で過ごすビーチでの喫煙は、やけどなど危険がいっぱい。全国的にも数少ない禁煙ビーチの取り組みを追った。(中曽根聖子)

熱海で全面導入

 全国有数の温泉観光地、熱海の中心部にある「サンビーチ」。近くには尾崎紅葉の「金色夜叉(こんじきやしゃ)」にちなんだ「お宮の松」もあり、シーズン中は首都圏などから1日数千人の海水浴客が繰り出す人気のビーチだ。

 その海水浴場を、より「清潔で安全・安心なビーチとして全国に発信したい」と、市が「路上等の喫煙防止に関する条例」を制定したのは平成17年3月。まずはサンビーチの浜辺と周辺の遊歩道を禁煙地域に指定した。実際には4カ所の喫煙所を設ける分煙方式だが、ルールを守らない違反者の氏名を公表する内容も盛り込んだ。

 実施前は「観光客が減るのでは」といった懸念もあったが、「(たばこの火によるやけどを心配をせずに)子供を安心して遊ばせられる」「ほかのビーチに比べ清潔なのでまた来たい」などと好評だという。このため今年から、市内にある長浜、中野、大縄の3カ所も加え、全海水浴場を禁煙にした。

 全国で初めてビーチを禁煙にしたのは、「鳴き砂」で有名な京都府京丹後市の琴引浜海水浴場だ。13年に合併前の網野町が条例を制定、鳴き砂に悪影響を与える行為としてキャンプや花火とともにたばこを禁止した。その後、宮城県南三陸町のサンオーレそではま、千葉県御宿町の岩和田海水浴場など各地に広がりつつある。「当初は苦情を覚悟していたが全くなかった」(南三陸町観光協会)、「吸い殻ゴミが減った」(御宿町観光協会)と評判も上々だ。

パトロールで強化

 問題は、いかにルールを守ってもらうかだ。環境保護に取り組む地域住民が2人1組で巡回パトロールを続ける琴引浜でも「砂浜に灰が落ちなければいい」と携帯灰皿で吸う人や、吸い殻をこっそり砂浜に埋める不心得者が後を絶たない。

 「喫煙を注意をしたら怒って、車の中にあった大量のゴミを全部浜辺に捨てて帰った人もいる」と、「琴引浜の鳴り砂を守る会」理事で市議会議員の松尾信介さんはため息を漏らす。

 同様の問題をかかえる熱海市でもティッシュの配布などでマナー向上を訴える。「時間がかかっても地道な活動を継続するしかない。今後は旅行雑誌で周知を図るなど新たな取り組みも考えたい」と市環境課の杉山義人さん。

 こうした現状について、産業医科大学の大和浩教授(喫煙対策)は「海岸であっても、風下にいれば受動喫煙の被害は発生する。(禁煙ビーチをうたうのであれば)自治体などはより実効性のある対策を進めてほしい」と話している。

ライフセーバーも歌でPR

 ♪たばこは喫煙所に行ってマナーを守って吸ってみようか

 この夏、熱海サンビーチに流れる軽快なリズムの“禁煙ソング”。「歌うライフセーバー」として地元で活躍するTORUMANさんが手がけた「Sunbeach」の一節だ。

 ビーチが禁煙になった平成17年にサンビーチの監視員を始めたTORUMANさん。「注意しても聞き入れてもらえず言い争いになることもあった。それなら音楽で優しく呼びかけよう」と曲を書き上げ、放送を開始。これが音楽関係者の耳にとまり昨夏、この曲を含むCD「友情」で全国デビューを果たした。「熱海に来たら、喫煙マナーを守って気持ちよく過ごして」と話している。

〔産経新聞〕

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Posted by nob : 2007年07月19日 22:25