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学習する国としない国。。。

■パキスタン:軍が対テロ方針転換 武装勢力と対話へ

 ◇掃討作戦指揮官「武力だけでは永久に勝てぬ」

 パキスタン軍がアフガニスタン国境付近で続けているイスラム武装勢力掃討作戦について、同軍が武力による掃討から「対話による解決」に方針転換を図っていることが分かった。これを受けて、パキスタン国会も22日、対テロ戦の見直しを政府に求める決議を全会一致で採択。アフガンでもカルザイ政権が武装勢力タリバンとの和解を模索するなかで、パキスタンが対話路線にかじを切れば、米国がこの地域で進める対テロ戦戦略は、大きな転換を迫られることになる。【ニューデリー栗田慎一】

 関係者によると今月8日、掃討作戦を指揮する軍のパシャ中将が議会上下院に対し、極秘裏に国境地域の軍事情勢説明を開始。「武力だけでは永久に勝てない」として、武装組織との対話による政治的解決が必要との結論を伝えた。中将は、軍が武装勢力を封じ込めることができない理由について、地元住民が武装組織を支援しているためと指摘。3カ月前からの掃討作戦で30万人の避難民が出ている部族支配地域バジョール管区を例に、「政治的対話がもはや不可欠」と強調した。

 パキスタン国会は、軍や専門家の分析などを検討し、「アフガン政府が和解を探っているのに、わが国が戦闘に固執する必要はない」と結論。対テロ戦見直しを求める決議を採択した。

 パキスタンは経済状況が極度に悪化。債務不履行(デフォルト)に陥る可能性があるとして、国際通貨基金(IMF)に緊急融資を求めている。経済悪化の背景には、国際的なエネルギーや食糧価格急騰のほか、対テロ戦で国内の治安が悪化し、外国からの資金が流出していることがある。

 軍や議会の判断の背景には、経済危機打開には、治安を改善して外資流出を食い止める必要があるとの判断もあるとみられる。

 一方、米軍によるアフガン側からの越境攻撃は最近になって連日のように続き、地元住民が武装勢力支援に転じる原因になっていると指摘されている。パキスタン側は今後、治安改善を図るためにもさらに米国に、越境攻撃をやめるよう求めていくとみられる。

 地元メディアによると、パキスタン国内では対テロ戦見直しを支持する世論が圧倒的。選挙で選ばれたザルダリ人民党政権は、国会決議や世論を無視できないとみられる。

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 ■ことば

 ◇パキスタンの対話路線

 ムシャラフ前政権は米国の圧力を受け02年から、アフガン国境沿いの部族支配地域で武装勢力掃討作戦を開始。今年3月発足したギラニ内閣は国内世論を受けて和平を試みたが、武装組織側が勢力を拡大。米国が掃討圧力を強め、政府は6月末に掃討作戦を再開した。

[毎日新聞]


■シリア:米軍のヘリ4機、越境攻撃 民間人8人死亡

 【カイロ高橋宗男】シリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)は26日、米軍のヘリコプター4機が同日午後、シリア領空を侵犯してイラク国境に近いアブカマル地区の農場を攻撃、民間人8人が死亡したと伝えた。シリア政府は「この侵略行為を非難する」との声明を発表し、同国外務省は米国とイラクの駐シリア臨時代理大使を呼び、抗議した。

 米国は03年のイラク戦争開戦後、イラクへのテロリスト流入防止策が徹底されていないとしてシリア非難を繰り返してきたが、この種の越境攻撃は初めてとみられる。

 イラク駐留米軍はAFP通信に「報道を調査中」とし、米国防総省も公式のコメントを発表していない。しかし、AP通信によると、米軍当局者が同通信に匿名で、シリアからイラクへのテロリスト流入の動きを追う米軍特殊部隊の攻撃であることを認めたという。

 SANAによると、死者の中には4人の子どもが含まれているとシリア政府は主張。AP通信は、何機かのヘリが着陸し、兵士が建物を銃撃したとの目撃証言を伝えている。アブカマルはイラク国境から約8キロに位置し、シリアからイラクに渡る武装勢力の越境地点として知られている。

[毎日新聞]

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Posted by nob : 2008年10月27日 23:38