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子供向けニュースだけれど。。。

■いつ訪れる 本当の平和
イスラエル ガザ攻撃

 昨年12月27日、中東の国イスラエルが、隣接(りんせつ)するガザ地区に攻撃を仕掛(しか)け、女性や子どもを含(ふく)めた大勢の犠牲者(ぎせいしゃ)がでました。ガザ地区を支配する「ハマス」と呼ばれるグループが最初に攻撃してきた、というのがイスラエル側の言い分ですが、圧倒的な戦力をもつイスラエルの攻撃を受け、ガザ地区で亡くなった人は1300人以上に上ると言われています。1月18日にようやく停戦(ていせん)となりましたが、本当の和平への道筋(みちすじ)はまだ見えません。(日付は現地時間)

長く続く対立

 この地域では長く、異(こと)なる宗教を信じる民族の間で争いが続いてきました。背景(はいけい)には、イスラエルというユダヤ人の国の成り立ちが関係しています。現在、イスラエルの位置(いち)するパレスチナ地方には2000年以上昔、ユダヤ教を信じるユダヤ人の国がありました。国が滅(ほろ)ぼされると、その後には、アラブ人が移(うつ)り住み、パレスチナ人と呼ばれるようになりました。

 ユダヤ人は世界中に散り散りになり、商人などとして活躍(かつやく)しましたが、移り住んだ国々で差別(さべつ)された人も少なくありませんでした。「自分たちの国を持たなければ差別され続ける」と考えたユダヤ人が、かつて国のあったパレスチナ地方に集まり、1948年に建国(けんこく)したのがイスラエルです。

 これに対し、イスラム教を信じるパレスチナ人は「勝手(かって)に国を作るな」と怒り、「中東戦争」が起きました。パレスチナ人の多くが家を失いましたが抵抗を続け、ついに93年、イスラエルは占領したヨルダン川西岸(せいがん)地区とガザ地区をパレスチナ人の治める自治区(じちく)にすると約束しました。

支持高いハマス

 しかし、自治区といっても水道や電気、道路などを自由に使うことはできません。不満を募(つの)らせるパレスチナ人の間で、次第に支持を集めていったのが「ハマス」です。彼らは「イスラエルを全滅(ぜんめつ)させる」としてテロを繰(く)り返す過激なグループですが、学校や病院を建てるなど慈善活動も行っています。このため、ガザ地区での人気は高く、2007年6月には対立するグループを追(お)い出して単独(たんどく)でガザ地区を支配するようになりました。

 イスラエルは、ガザ地区に通じる道路を封鎖(ふうさ)するなどして、ハマスに圧力をかけました。今回の戦闘は、耐(た)えかねたハマスが昨年12月にロケット弾(だん)攻撃を行い、イスラエルがこれに反撃する形で、学校や住宅、病院も立ち並ぶ人口密集地(じんこうみっしゅうち)に爆弾を落としたり、砲弾(ほうだん)を撃(う)ち込(こ)んだりしたのです。

 戦闘は22日間続き、1月18日になってイスラエルは軍を引き揚(あ)げ始め、ハマスも停戦を宣言しました。「軍事力より話し合いを重視(じゅうし)する」と主張しているオバマさんがアメリカ大統領になるため、20日の就任式(しゅうにんしき)前に戦闘を終結(しゅうけつ)させたかったのだとも言われています。

 しかし、戦闘はいつ再開するかわからず、本当に平和が訪(おとず)れたとは言い難(がた)いのが実情(じつじょう)です。イスラエルとパレスチナ人が武器を置(お)き、話し合いをするためにも、日本を含(ふく)めた国際社会の協力が必要です。

[読売新聞]

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Posted by nob : 2009年01月27日 21:21