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絶妙なタイミングとキャスティング、、、そして周到な準備。。。

■クリントン元米大統領が平壌入り、記者解放に向け協議

 [ソウル 4日 ロイター] ビル・クリントン元米大統領が4日、北朝鮮の平壌に到着した。北朝鮮に拘束されている米国人女性記者2人の解放について協議するためだが、一部アナリストの間には、核問題をめぐる6カ国協議に北朝鮮が復帰するきっかけになるかもしれないとの見方が出ている。

 北朝鮮は過去数カ月間、ロケット発射やミサイル試射、核実験など国際社会に対する挑発的行為を繰り返し、米国や中国などとの協議にも背を向けていた。

 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)によると、クリントン元大統領を出迎えた北朝鮮側の高官の中には、6カ国協議の首席代表を務める金桂冠(キムゲグァン)外務次官もいた。

 韓国の聯合ニュースは情報筋の話として「(クリントン元大統領は)到着次第、女性記者の解放をめぐる交渉に入る予定だ」と伝えた。

 米国の「カレントTV」の記者ローラ・リンさんとユナ・リーさんは、今年3月に中朝国境地帯で北朝鮮女性の生活などを取材していたところ、不法入国したとして北朝鮮当局に拘束され、6月には労働教化刑12年の判決を言い渡された。多くのアナリストは、北朝鮮が拘束した記者2人を米国との直接交渉の材料に使うと予想していた。

 韓国外交通商部外交安保研究院(IFANS)の尹徳敏氏は「北朝鮮が劇的に方向転換し、交渉が新たな局面を迎える可能性がある」と指摘している。

[ロイター]


■北朝鮮:米記者拘束問題 2記者を釈放 クリントン元米大統領と出国

 【北京・西岡省二、ワシントン草野和彦】北朝鮮の朝鮮中央通信は5日、クリントン元米大統領の訪朝を受けて金正日(キムジョンイル)総書記が、不法入国などの罪で拘束中の米国人記者2人について、特赦を実施して釈放するよう命じた、と伝えた。元大統領一行は同日朝(日本時間同)に空路、平壌を出発。記者拘束問題は発生以来4カ月半ぶりに解決することになった。

 ◇米政権当局者「核問題と分離」

 クリントン元大統領の広報担当者は、元大統領が米国人記者のローラ・リンさん(32)、ユナ・リーさん(36)と共に「北朝鮮を無事に出国した」との声明を発表した。元大統領らを乗せたチャーター機は、給油のために青森県の米軍三沢基地に立ち寄った後、リンさんとリーさんの家族が待つロサンゼルスに向かっている。

 ロイター通信によるとオバマ米大統領は、釈放された記者の家族に電話し安堵(あんど)した旨を伝えた。米当局者が明かした。記者2人の健康状態は良好という。

 朝鮮中央通信によると、元大統領は4日の会談で金総書記に、記者2人の行為について謝罪し、人道的な立場からの送還を求める米政府の要請を伝えた。これに対し、金総書記は特赦を実施して釈放するとの「国防委員長の命令」を出した。元大統領は「深い謝意」を表したとしている。

 同通信は、会談で「朝米間の懸案の問題が真摯(しんし)な雰囲気の中で虚心坦懐(たんかい)に深く議論された」と伝えた。「諸懸案」の内容は明らかにされていないが、元大統領は核・ミサイルなどについての懸念を、金総書記は米国の敵視政策などについて言及した可能性が高い。

 北朝鮮は今回の元大統領訪朝を契機に米朝直接対話を推進したい考えとみられる。だが、米国側は元大統領訪朝を「記者釈放のための私的な活動」としている。ロイター通信によると、米政権当局者は、今回の訪朝と核問題は切り離すとの事前約束が米朝間にあったことを明らかにした。元大統領は金総書記に「(釈放が)もたらし得る前向きな結果」を伝えたが、謝罪は一切していないという。

 中国系のリンさんと韓国系のリーさんは、3月17日、北朝鮮と国境を接する中国吉林省の図們江付近で取材中に拘束された。

[毎日新聞/5日追加]


■クリントン元米大統領:拉致問題、解決促す 金総書記に強調、日本と事前協議

 【ワシントン草野和彦】米国人記者釈放交渉で訪朝したクリントン元米大統領が、4日の金正日(キムジョンイル)総書記との会談の中で、日本人拉致問題の解決を促していたことが分かった。米政府高官が明らかにした。

 政府高官によると、クリントン元大統領は「日本人拉致問題の交渉に入ることや、解決を模索すること」で建設的なことがあると盛んに強調したという。元大統領は同時に韓国人拘束問題も取り上げた。

 クリントン元大統領の訪朝について、米政府は同盟国である日本、韓国と事前に協議。今回の目的が核問題とは切り離した米国人記者の釈放であることを説明した。その中で、同じ人道問題であるとして、元大統領が日本人拉致問題などを取り上げることを申し出たという。

 米政府はまた、6カ国協議参加国である中国とロシアとも訪朝前に協議した。

 ◇総書記反応なし

 河村建夫官房長官は6日午前の記者会見で、米政府高官から同日朝、クリントン元大統領の北朝鮮訪問について電話で報告があったことを明らかにした。

 元大統領は個人の資格として金正日総書記に対し、「拉致問題を進展させ、日朝協議で合意したまま履行されていない拉致被害者の再調査を行うべきだ」と求めたという。金総書記からの反応はなかったという。

 河村長官はクリントン元大統領の訪朝目的について、「2人のジャーナリスト釈放という人道目的のもので、核問題等について議論はせず、オバマ大統領からのメッセージはなかった」と説明した。【坂口裕彦】

[毎日新聞/6日追加]


■【クリントン訪朝】北朝鮮からの本当のメッセージは?

 【ワシントン=山本秀也】オバマ米大統領は5日、北朝鮮で拘束されていた米女性記者2人とともに帰国したクリントン元大統領と、電話で短時間話し、「興味深い訪朝に関する総括を聞きたい」と近く直接会談する意向を示した。

 焦点は、北朝鮮の金正日総書記がクリントン氏との会談でどのようなメッセージを送ったかに移っている。大統領は、北朝鮮の対米姿勢や金総書記の健康状態などクリントン氏が平壌で得た情報に基づき、今後の対応を検討する意向だ。

 ギブズ米大統領報道官によると、電話で大統領はクリントン氏に、訪朝と2記者の帰国実現への謝意などを伝えた。大統領と国家安全保障会議(NSC)の担当者が「早い機会」(同報道官)に、クリントン氏から報告を受ける予定だ。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、政権側は訪朝に同行したストラウブ元国務省朝鮮部長らからも話を聞く。

 4日のクリントン氏と金総書記との会談は、夕食会も含め3時間15分以上に及んだ。

 クリントン氏らへの一連の聞き取りでは(1)米朝双方の発言の精査(2)核・ミサイル協議に関する北朝鮮のメッセージの解析(3)金総書記の健康状態と権力継承の分析−が焦点となる。政権側は、金総書記が3時間以上も元気な姿を見せたことにも注目している。

 会談内容をめぐっては、米朝双方の発表や説明には食い違いもある。

 北朝鮮側は、クリントン氏が2記者の「敵対行為」について「陳謝した」としている。しかし、米側は否定しており、アフリカ歴訪中のヒラリー・クリントン国務長官も「事実ではない」と強調した。オバマ大統領のメッセージが口頭で伝えられ、米朝が対話の方法による問題の解決で一致した−という北朝鮮の発表内容も、米政府から出ている情報、認識とは異なる。

 一方、2記者の帰国実現によって、オバマ政権が北朝鮮の核・ミサイル問題で安易に妥協することを警戒する声は高い。ニューヨーク・タイムズは「金正日氏は(2記者を解放した)恩赦への見返りを期待している」と分析。米紙ワシントン・ポストも社説で「2記者の釈放は、北朝鮮への手を緩める理由とはならない」と論じた。

 こうした世論も念頭に、オバマ大統領は5日の米NBCテレビのインタビューで「(米朝の)関係改善に向けた道筋はあるが、それには核開発の中止や挑発行為の停止が含まれる」と強調した。

[産経新聞/6日追加]

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Posted by nob : 2009年08月04日 23:58