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■ 島根原発のプルサーマル 14年度までに実施
中国電力は17日、島根原発2号機(松江市鹿島町)でのプルサーマル計画について、2014年度までに実施する見通しになったと松江市に報告した。フランスの製造会社などと使用する燃料加工の契約が締結でき、今後の実施計画を立てることができたため。
中国電力は16日、神奈川県横須賀市の原子燃料開発・設計会社を介し、プルサーマルで使用するプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を製造するメロックス社と契約した。松江市は今年3月、プルサーマル計画の了解にあたり、中国電力に燃料の品質管理の徹底などを要請。契約を締結した場合は報告するように求めていた。中国電力島根原子力本部の清水希茂本部長が、同市末次町の市役所を訪れ、松浦正敬市長に伝えた。
契約では、品質保証活動が実施できると規定。中国電力は加工工場に社員を常駐させ、工程管理や品質を点検。監査時には現地の第三者機関が参加できるとした。
また、経済産業省原子力安全・保安院も必要に応じて立ち入り調査できるように盛り込み、異常発生時の連絡態勢を整えることも求めた。
中国電力によると、フランスに保有している再処理済みのプルトニウム0・4トンの約半分を使い、燃料集合体40体を製造。完成した燃料は海上輸送する。
燃料輸送は警備面などから、国内の電力会社と共同で実施する可能性が高い。島根原発でのプルサーマル計画の開始時期は、輸送計画の影響が大きい。中国電力は「守秘義務があり、完成時期は明らかにできないが、稼働開始は限りなく14年度中になる」とした。
清水本部長は「実際にメロックス社を視察したが、十分信頼に足りると判断した」とし、松浦市長は「製造過程でのトラブルがないようにしてもらいたい」とあらためて要請した。
島根県の溝口善兵衛知事は「今後とも状況を良く把握し、適切に行われるように注視していく」とコメントした。
中国電力は島根原発でのプルサーマル計画について当初、2010年度の開始目標を掲げていたが、今年6月、燃料製造や輸送スケジュールなどから15年度までに実施すると計画を変更していた。
[山陰中央新報]
Posted by nob : 2009年09月17日 23:27