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■避難所の9割カロリー不足 宮城県調査 大規模ほど低栄養
宮城県内の避難所で提供される食事の栄養量を県が調べ、避難所の9割でカロリー不足、7〜8割でタンパク質とビタミンが欠乏していることが25日、分かった。被災者の栄養不足が裏付けられ、改善が急務となっている。
保健所の管理栄養士らが、避難所で提供される食事を栄養素別に分析した。エネルギーとタンパク質の提供状況はグラフ1の通りで、エネルギー提供量は1日平均1546キロカロリーで厚生労働省の摂取目標(2000キロカロリー)の77.3%にとどまった。有効回答を得た避難所266カ所のうち239カ所で目標に届かず、カロリー不足の避難所は89.8%に上った。
タンパク質とビタミンB1、B2の提供量が目標に達しなかった避難所の割合は全体の77.9〜87.3%。ビタミンCも摂取目標(100ミリグラム)に対し、提供量は平均32ミリグラムにとどまり、他の栄養素を含めて調査対象の全5項目で目標を下回った。
大規模避難所ほど低栄養の傾向が表れた。500人以上の避難所はエネルギー量とタンパク質がともに平均以下だった。
食事回数が1日2食の避難所は500人以上の避難所で45.5%と約半数を占めた。100人未満の避難所は20.8%、100人以上300人未満の避難所は15.7%で、規模により対照的な結果となった。
食事内容はグラフ2の通り。ご飯やパンの主食が1日3回提供される避難所は全体の86.3%だったのに対し、タンパク質の主菜を3回出す避難所は8.5%にとどまった。果物は0.8%、牛乳・乳製品はゼロだった。
県健康推進課は「タンパク質とビタミン不足には早急な対応が必要だ。肉や大豆製品、牛乳などが同時に取れる食物を摂取できるよう市町村を支援したい」と語った。
調査は気仙沼市や山元町など沿岸7市6町の避難所332カ所(避難者計約3万9000人)を対象に今月1〜12日に実施した。5月中旬にも再調査する。
[河北新報]
Posted by nob : 2011年04月26日 16:17