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そのとおり!!!Vol.11

■「福島」について語った山本太郎と室井佑月のその後

 作家の室井佑月が、NHK朝の情報番組『あさイチ』の5月26日生放送にて「子供たちに福島の野菜を給食で食べさせるなんてかわいそう」と爆弾発言し、賛否両論の物議を醸している。言うまでもなく、東日本大震災に伴う福島第一原発不安による風評被害の話題を指しているが、福島県内の放射能について「政府、東京電力の発表よりも危険な状態のはず」と信じる視聴者は室井の発言に賛同し、風評被害に苦しむ県内の農家を案じる人々は、室井発言に真っ向から反発した。

 発言内容の是非はともかくとして、朝の生放送でびっくりさせる発言をカマしてしまった室井の、今後のTV仕事への影響が気になるところである。何しろ、福島問題について積極的に発言していた著名人の仕事にすでに、何らかの影響が出始めているからだ。

 震災後、twitterやYouTubeで常に反原発を表明し、23日には文部科学省前に集い、子供たちへの被曝量制限基準値引き上げ撤回を要求するデモまで行った俳優の山本太郎は、7月から撮影を予定されていたドラマの出演を外されていたことを、26日に自身のtwitterで明らかにした。

 ほぼ同時に発生した室井発言と山本降板事件の余波を受けたのか、現在2ちゃんねるやtwitterを中心に、元プロ野球選手の長嶋一茂が5月22日の『モーニングバード』(テレビ朝日系)出演時に、番組の企画でスタジオに並んだ福島の野菜を前に「俺は食べない。安全かどうかはっきりわからないものをカメラの前で食べて視聴者に安全だというメッセージを送りたくない。これを食べて本当に農家のためになりますか?」と発言したという情報がかなりの勢いで拡散されているが、平日に放送されるはずの『モーニングバード』が日曜日であった「22日」に放送されたという矛盾から、現在ではデマ説が有力となっている。ネットユーザーには冷静な情報の取捨選択が望まれるところだ。

[リアルライブ]


■室井佑月「福島の給食に地元の食材を使うのはかわいそう」 インターネットでは多数賛同する声

作家の室井佑月さんが26日に出演したNHK朝の情報番組『あさイチ』で、「福島県の給食に地元の食材を使うのはかわいそう」と発言し様々なところで物議を呼んでいる。

この発言は福島県が地元食材を給食に使用するという報道に対し言ったもので、室井さんの発言を要約すると以下のようになる。

・福島市の線量は高く、外部被曝だけでなく内部被曝の事も考えなければいけない。
・なるべく被曝量を減らさなければならないのに給食で暫定基準値以下の物を食べさせるのは子供がかわいそう。
・福島の状況を考えると、このような状況で平時よりもはるかに高い放射性物質の残留基準値を設定するのはおかしい。
・放射線の測定高度についてもおかしい。地上18メートルで測定しているが、18メートルも身長がある子供はいない。政府は発表が遅すぎる。
・大人は良いが福島の学校は基準値ギリギリのものでなく、相当基準値より下回っているものを子供たちへは与えるべき。

他のコメンテーターの男性は「安全が確認できた物のみ使用しているので問題無い」と言っていたが、福島県会津地方で基準値を超えたほうれん草が確認され、千葉でも暫定基準値を超えたほうれん草が出荷されたことや、放射線の測定高度が高すぎること、水道水から放射性物質が検出された事実の発表が遅れたことを考えると、室井さんのように不安を覚えている母親は多いはずだ。

また、福島市の環境放射能測定値は現在平常時の毎時0.04マイクロシーベルトよりはるかに高い、1.40マイクロシーベルトが測定されている。このような状況では暫定基準値以下の食品ではなく、子供には放射性物質が全く付いていない食品を食べさせてあげたいと思うのが一般的ではないだろうか。

テレビに届いた食品関係業者からのFAXは「風評被害を生むのでそういった発言は控えてほしい」と書かれていたが、そうであれば食品関係の仕事に携わる企業や国は一刻も早く正確な放射性物質の残留量を細かく定期的に発表し、福島県民を安心させるべきだろう。

「なんで安全なの?」という問いに対し「しっかり検査をしてるから安全です」との答えしか返ってこない現状では、信じるのも無理がある。なお、ネット上では室井さんの発言を支持する声が多く、以下のような声があがっている。
 
「当たり前のこと言っただけだろ。チェルノブイリより強い汚染の可能性のある地域で取れた作物を子どもに喰わすとか、1億総発狂かよ。」
「政府が信用できないからこうなるのも必然だよね」
「子供の命より金が優先される福島」
「汚染野菜の販売を、風評被害に負けない農家として宣伝する狂った世の中。」
「そりゃそうだ。セシウム付いてるのは風評じゃなくて実際そうなんだから。」
「基準内であってもわざわざそれを食べるリスクを冒す必要はない 子どもは成人より放射能の影響も人生も長い」
「風評被害の言葉の意味が「真偽問わずとりあえず自分たちにとって不利な噂による被害」になってる件」
「いやいや正論だわ」
「今のガキに将来日本立て直してもらわなきゃならないんだから大切にしろよ 癌患者だらけとか笑えないだろ」
 
他には福島県産の野菜全てが汚染されているわけではないといった意見もあったが、セシウムなどが入った食品とそうでない食品が分からない現状は無駄な内部被曝を増やさないために、子供たちだけでもなるべく原発から遠い地域の食材を食べさせるべきではないだろうか。特に空間線量の高い福島市であればなおさらだ。

本当に安全なのであれば根拠となる数値を見せて親たちの不安を取り除き、「風評被害」を産まないためにも政府は一刻も早く対策を打たなければ、室井さんのような考えを持つ人たちは決していなくなることはない。

[ロケットニュース24]

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Posted by nob : 2011年06月01日 22:24