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話し合いと痛み分け、、、解決への唯一の途。。。

■「竹島」提訴へ 韓国は応じるべきだ

 日本と韓国が争っている島根県・竹島(韓国名・独島)の領有権問題について、国連の国際司法裁判所に提訴する考えを日本政府が打ち出した。

 問題が国際的な場に持ち込まれれば、竹島をめぐる争いが広く世界に認知される。日本の立場を順序立てて訴えることもできる。政府の方針を支持したい。

 この問題が日韓関係全般を損なう展開は避けなければならない。韓国政府には、提訴を堂々と受けて立ち、裁判の場で冷静に主張を展開してもらいたい。

 国際司法裁判所は1946年に設立された。総会や安全保障理事会と並ぶ国連主要機関の一つと位置付けられている。オランダのハーグにあり、国家間の紛争を国際法に基づいて処理する。

 裁判官は15人。日本の元国連大使、小和田恒氏はそのうちの1人で、最近まで所長を務めた。

 注目される判決が幾つかある。例えば96年、核兵器を使うことについて「一般的には国際法に違反する」と断じ、世界の反核運動を勇気づけた。

 2004年には、イスラエルがヨルダンの占領地で続けている分離フェンス建設を違法とし、撤去を命じている。10年にはコソボのセルビアからの独立宣言を「合法」とする判断を示した。

 裁判に入るには当事国の同意が要る。日本政府は竹島問題で1954年と62年の2回、提訴を提案したものの韓国側が拒否、裁判には至らなかった。

 韓国政府は今回も「領有権問題は存在しない」との立場でいる。裁判が実際に始まるかどうか、まだ分からない。

 それでも裁判を目指す手続きの中で問題が国際的に知れ渡るのは、日本にはプラスになる。自らの竹島訪問が提訴につながること自体、李明博(イミョンバク)大統領には誤算だったかもしれない。

 国際紛争では当事国それぞれに言い分がある。どちらか一方の主張が百パーセント認められることは少ない。今回も、仮に裁判が進むとして、日本政府の期待に反する結論が導き出される可能性もないとは言えない。

 万が一そうなった場合にも、日本政府は結論を受け入れる覚悟が要る。国連重視を外交の柱の一つに掲げ、国際司法裁判所の機能強化にも努めてきた日本のとるべき態度である。

 日韓の合意のもとに紛争が国際的な場に移され、経済、北朝鮮などほかの問題と切り離して議論する展開になれば理想的だ。

[信濃毎日新聞]

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Posted by nob : 2012年08月20日 00:40