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何者にもならず、何処にも属さず、何も遺さない、、、近しいスタイル私の自然発生的漂流生活もはや二十有余年。。。
■お金そのものではなく、
“信用残高”を増やせ!
山口:お金というのは、価値とか信用というものを凝縮して結晶化し、“見える形”にしたものだと僕は思っているんですね。つまり価値と信用を数値化したものがお金なんです。今こそ、その大原則に戻って考えるべきだと思うんです。
たとえば今、アメリカでも日本でも、お金をじゃんじゃん刷っているじゃないですか。あれはお金を生み出しているわけではなく、実はアメリカや日本という国家が持っている価値とか信用をただ薄めているだけ。つまり、カルピスの原液を水で薄めているようなものなんです。
米田:薄めた分、カルピスを飲める量は増えますよね?
山口:そう、ただし量は増えても、そもそもの原液の量は変わらない。それは国家というマクロでの視点でみた場合の、お金のあり方です。一方、ミクロの視点で僕ら個人が考えるべきことは、お金をいくら持つかではなく、信用の残高をどれだけ積んでいくか、ということ。なぜかといえば、信用残高が積まれていれば、ATMからお金を引き出すように、必要なときにお金に換えられるから。
たとえば僕自身、1度事業を売却したときにまとまったお金が入ったんです。それを金融商品ではなく、自分の関連するコミュニティにいる、ベトナムにお店を作ったりいろいろなウェブ事業を作ったりして好きなことをやろうと頑張っている人を手伝って、信用を積むことに投資した。お金を使ってお金を得るんじゃなく、コミュニティと関係を作る方が圧倒的に自分のセイフティ・ネットになると思ったからです。
米田:1回マネーになったものを、もう一度信用とか価値に戻したんですね。
山口:そういうことです。結局、その投資によって手元にお金がなくなったけども、最終的には2年間プータローしながら作ってきたコミュニティとの協力関係を得て、再び同じ事業を譲り受けることができました。お金と信用や価値の間っていうのは、実はシームレスにつながっている。
今はソーシャルファンディングぐらいですけども、これからは自分の培ってきた信頼関係を物とかお金に換えられる手段というのが、もっと多様化して膨大に出てくるはず。つまり信用を信用のまま持っているほうが実はよかったり、安心感があったりするわけです。
米田:なるほど。お金のようにインフレもありませんしね。
山口:好きなことで食っていくには、2つの方法があると僕は考えています。1つがマネタイズ、もう1つがキャピタライズという概念です。
マネタイズとは、自分の持つ価値や強みによって他人や事業などに貢献し、その対価としてお金を得るということ。方法はファンクラブ形式でも物販でも、何でもかまいません。一方キャピタライズとは、先ほどの僕の例のように信用残高を増やすことです。自分が持っているクレジット、たとえば信頼関係とかつながりのなかでお金を作る。
米田:いくら儲けたいと思っても信用がなければビジネスは始まらないですからね。本来、お金って信用の先にあるってことですからね。
山口:そうなんです。たとえば食うのに困ったら、ソーシャルファンディングでいつでも100万円を集められるような状況です。もっと進むと、信用に基づいて価値を直接やり取りすることもできるようになる。つまり物々交換が可能になるんですね。好きなことをして生きていくなら、このマネタイズとキャピタライズの知識を“技術”として身につけなければいけないと思うんです。
[DIAMOND online/「好き」を優先して自由に生きるには?僕らが知っておくべき「お金の正体」山口揚平×米田智彦 対談より抜粋]
Posted by nob : 2013年03月15日 09:45