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健康に近道はない。。。

■サプリメーカーが語りたがらない10の事実

1. 「選択肢の多さで消費者を圧倒する」

 複数の消費者団体によると、市場には異なる1000のブランド名で売られている5 万4000種以上もの栄養補助食品がある。実際、米国食品医薬品局(FDA)はサプリメントを、ビタミン、ミネラル、ハーブまたは植物性薬品、アミノ酸、酵素、臓器組織、腺エキス、代謝産物などの「サプリメント成分」を含む摂取可能な製品と幅広く定義している。しかも、この業界は今も成長している。米会計検査院(GAO)が先月公表した報告書によると、2009年にはおよそ250億ドル(約2.47兆円)だった売上高が2011年には300億ドル以上にまで伸びた。

2. 「サプリは薬剤と違ってFDAの認可なしに販売できる」

 FDAはサプリメントも規制しているが、処方薬や市販薬とはその基準が異なっている。後者の製造元は新製品が市場に出る前に、その安全性と有効性を証明しなければならない。これとは対照的に、栄養補助食品の製造元は一般的に言って製品の製造や販売前にFDAの認可を必要としない。1994の栄養補助食品健康教育法が成立する前に米国で販売されていた栄養補助食品に含まれる成分を使用している限りは、という条件が付くが。その法案が成立する以前には販売されていなかった「新たなサプリメント成分」を使う製造元は、その製品の販売前に FDAに通知し(認可を受ける必要はない)、その成分が製造元が行った評価で「合理的に安全と見込まれた」ということを示す資料を提出しなければならない。

 FDAは市場に出た後のサプリメントを監督し、政府は特定のサプリメントの使用と関連性がある心臓発作や脳卒中といった深刻な有害事象のすべてを報告することを製造元に義務付けている。消費者はFDAのウェブサイトで、規則違反があった製造元へ送られた警告書を検索することができるが、有害事象の報告を検索できるデータベースはない。

3. 「ラベルでサプリを判断するのは難しい」

 サプリの成分は、その梱包容器に重量が大きい順に列挙されることが連邦法で義務付けられている。しかし、競争上の理由で、FDAは製造元がラベルの「成分表示」の欄に「独自のブレンド」の成分の正確な分量を記載することを義務付けていない。独立系の健康栄養剤検査機関、コンシューマーラボ・ドット・コムの社長、トッド・クーパーマン博士によると、製造元は「ブレンド」や「調合法」といった言葉を使うことで、関節サプリに使われる軟骨成分、コンドロイチンのような高価な成分の正確な分量をごまかすこともできるという。ラベルを読むときは自分に必要な成分に的を絞り、それが成分表示欄に個別の成分として記載されていること、「ブレンド」や「調合法」といった言葉が後に続いていないことを確認すべきだとクーパーマン博士は言う。

 コンシューマーラボがサプリの検査で最も多い品質欠陥は、ある成分を実際よりも多く表示している製品だという。あるサプリの成分表示欄に、その錠剤にはある栄養素が100ミリグラム含まれていると書いてあっても、実際には20ミリグラムしか含まれていないという例もある。次に多い品質欠陥はその逆で、ある成分について実際よりも少なく表示しているパターンだ。クーパーマン博士は、主力商品にさえもこの種の不正表示があると話す。その一方で、米国栄養評議会のスティーブ・ミスター会長はこの種の不正表示はあまり多くないと述べている。

4. 「健康効果には議論の余地がある」

 FDAはサプリメントの製造元が梱包容器に構造的・機能的効用を記載することを許可している。たとえば、「食欲を抑えて減量を助ける」といった具合に、ある成分が人体の構造や機能にどのように作用することを目的としているかが書かれている。ところが製造元は、「肥満治療のための減量を促進する」というような表現でその製品が病気を治癒、治療、防止するという主張はできない。それでも、米国保健社会福祉省監察総監室が2012年に127のサプリを分析した結果、栄養補助食品の20%がそうした主張を記載していた。この報告を受けて、 FDAは現行の法律の枠を越えて構造的・機能的効用の根拠を調べ直すための明確な権限を求めるかどうかを検討するとした。

5. 「健康的な食事に代わる錠剤など存在しない」

 米ペンシルベニア州ピッツバーグ在住の登録栄養士、ヘザー・マンジェリ氏によると、サプリメントへの理にかなったアプローチとは次のようなものになる。健康的でバランスのとれた食事から始める。医者か栄養士に相談して足りない栄養素を、必要であればサプリメントで補う。「私はいつも食事をいちばんに勧めている」と同氏は話す。ある程度の努力はいるが、ほとんどの人は1日に必要な栄養素を食事だけから摂取でき、またそうあるべきだという。唯一の例外として同氏が挙げたのは、1日1600カロリー以下の食事で減量に取り組んでいる顧客たちだ。必要な栄養素のすべてを食事からとるのが難しい彼らには、よくマルチビタミンの摂取を勧めているという。

6. 「免責条項や警告文を読むには拡大鏡がいるかもしれない」

 サプリメントの梱包容器にある構造的・機能的効用のそれぞれには、その効用が FDAによって評価されていない(そして、その製品はいかなる病気の診断、治癒、治療、防止を目的としていない)とする免責条項を付さなければならない。しかし、これを見つけるのは容易ではない。免責条項はビンや梱包容器の下の方に小さな文字で書かれていることが多い。米国栄養評議会のミスター会長によると、これは通常、製造元が魅力的で整然としたラベルを作ろうとするからであり、意図的な難読化ではないという。

7. 「魔法のやせ薬など存在しない」

 もちろん、すべての減量用サプリメントが同じではなく、ある程度は役に立つものもあるかもしれない。減量用サプリの製造元は、食事療法や運動を含むより大きなプログラムの一環としての製品の摂取を推奨していることが多いが、この業界の中にはその必要性に疑問を呈する人もいる。登録栄養士のマンジェリ氏は「減量につながるのは食事療法と運動」であり、サプリではないと指摘する。

 一方のミスター会長は、特定の減量用サプリは食事療法や運動と併用されることで効果を発揮し得ると主張する。満腹感に寄与し、食事の量が減る食物繊維が多く含まれた製品もあれば、代謝を少し促進するサプリもあるとミスター会長は弁護する。

8. 「自然と安全は別物である」

 ヒ素、毒キノコ、タバコなど、自然界にも危険なものはたくさんある。この10年間で厳しく検査された最も有名なサプリメントのいくつかには血圧を上げ、心臓にストレスを与えるアジア産のハーブ、マオウが含まれていた。そうしたサプリは減量用や運動能力向上用として販売されていたが、マオウ摂取者の間で死亡事故や健康被害がいくつか報告されると、FDAはそうしたサプリには病気やけがの不当なリスクがあると判断し、2004年には販売禁止とした。

9. 「増加した効き目は薬剤によるものかもしれない」

 処方薬を栄養補助食品として販売するのは違法だが、それをやめようとしない製造元もある。たとえば、男性の性的能力を高めるサプリにはバイアグラの有効成分であるクエン酸シルデナフィルが含まれていたり、減量用サプリには処方薬シブトラミンが混ざっていたりする。シブトラミンはFDAが認可した薬だったが、心臓障害や脳卒中を引き起こすとして2010年に市場から排除された。専門家によると、こうした混入の多くは意図的であり、FDAはそうした行為の防止に積極的に取り組んでいる。

 ミスター会長によると、主要な製造元はその製品に処方薬を加えたりしないという。潜在的な問題を避けるには「私書箱しか書かれていないような聞いたこともないネット通販店から購入しないことだ」とミスター会長は助言する。

10. 「摂取しているサプリを医者に知らせる必要がある」

 患者の多くは服用している処方薬のことを医者に伝えるが、サプリに関してはきちんと話さない場合が多い。これは誤りだと専門家は指摘する。ハーブ系サプリの多くは人々が摂取している処方薬と作用し合うのだ。たとえば、軽度のうつ病に有効であることが示されているサプリ、セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)は処方された抗うつ薬と併用されるべきではないと、米テネシー州キングスポート在住の開業医で、米国家庭医学会の次期会長でもあるリード・ブラックウェルダー医師は言う。同医師は、運動や非医学的治療と共に、薬に代わるハーブを患者に勧めることがあるという。その一方でニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリングがんセンターで統合医学サービスの責任者を務めるバリー・キャシリス博士は、がん患者の化学療法や放射線療法の効果を減少させ得るハーブ系サプリもあると指摘する。「すでに病状が悪化している患者に深刻な問題を引き起こす可能性もある」

[THE WALL STREET JOURNAL]

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Posted by nob : 2013年05月12日 03:50