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新しい市場とは「探す」ものではなく、自らの手で「つくる」もの、探しているうちは、結局は誰かの後追いに、、、自らの人生を創り上げるクリエイティビティー。。。Vol.6

■日本人の「否定の言葉」はフォーマット化されている!?
周りの反対にあったときに知っておきたい心構え

ビジネス、進路、就職。何か新しいことをやろうとしたときに、周りに反対されたりバカにされたりすることはとてもよくあること。では、そのような発言に出会ったときにどのように考えれば良いのでしょうか?世界初をつくる過程で常にその「反対」と戦ってきた生田教授が語る、人気連載第7回。

周囲の声を気にしないコツ

 新しいことをやろうとするとき、周囲から反対意見が出てきます。これは、どんなに優れたアイデアであろうと、あるいはどんなに根回しをしていようと、必ず出てくるものだと覚悟してください。

 わたしなどはもう周りから反対されるのに慣れっこになっていますが、若いころは反対される度に気にしていました。そのときペンシルロケットの糸川先生による「いい研究(企画)とは、10人中8人が反対する研究(企画)である」という言葉に大いに勇気づけられたのは、前の連載でお話ししたとおりです。

 そしてもうひとつ、周囲の声を気にしないコツとして「新しいことをやろうとしたら、どんな声が飛んでくるか」を具体的に知っておくことが挙げられます。

 これについて以前、非常に感銘を受ける話を聞いたことがあります。1970年に「数学のノーベル賞」と呼ばれるフィールズ賞を受賞され、1975 年には文化勲章も受章された、広中平祐先生による言葉です。1996年、広中先生は日本機械学会での基調講演の中で、こんな話をされました。

日本人の「否定の言葉」はフォーマット化されている!

 日本人は、新しいことにチャレンジしようとする人に対して「減速発言」をしてしまう。その人の勇気をくじくような言葉を投げかけてしまう。まず、スタートにあたって出てくる言葉は、次の2つ。

「絶対にできない」
「成功してから見せなさい」

 そして成功してから出てくる言葉が、次の2つ。

「どこかで見たことある」
「別に新しくない」

 これは必ず出てくる「減速発言」だから、まったく気にする必要ありませんよ、と。
 広中先生はわたしの質問に答える形でこの話をされたのですが、わたし自身まったく同じことを思っていただけに大いに感激したのを覚えています。それ以来、わたしは自分の提唱した新しいコンセプトに対してどんな減速発言が出てきても「おおー来た来た、いつものやつか」「ははは、また同じこと言っとるわ」と鷹揚に構えることができるようになりました。

論理的な反論から開き直りまで

 そしてアメリカ人を見ていて痛感するのは、減速発言に対する反論の巧みさです。彼らは自らのコンセプトが批判されたとき、感情の言葉ではなく、論理の言葉で反論できます。というのも、基本的に他人は無責任に批判するんですね。なんとなく気に食わないとか、なんとなく実現するイメージが湧かないとか、その程度の感情によってさしたる論拠のないまま批判してくるのが他人というものです。

 だったら、批判してきた相手の論理的矛盾を見抜き、そこを突くように反論する。感情に感情をぶつけるのではなく、感情には論理をぶつけるのです。アメリカの研究者たちは、このあたりがしっかり訓練されていますね。

 それでもなお、批判してくる人がいたらどうするか?
 ロジックで説明しても通用せず、あれこれ批判してくる人がいたらどうするか?

 答えはひとつ。開き直るしかありません。
 たとえばフィールズ賞の広中先生の場合、これ以上話しても無駄だと思ったときには「ぼく、アホやもん」と言って開き直るのだといいます。ぼくはアホなんやから、もうほっといてくれ。アホのやることやと思って勝手にやらせてくれ、と。

 この大胆な開き直りは、わたしの研究室で開催している「バカゼミ」にも通じる考え方なのです。

[DIAMOND online]

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Posted by nob : 2013年08月24日 12:48