« 死後に後悔もないだろうけれど、、、終活は済ませておきたいもの。。。 | メイン | 事故処理責任を国が負う第一歩が東電の法的整理とこの労働者待遇改善、、、国家公務員待遇による直接雇用と生涯保証を。。。 »

自らの満足を目指し続ける過程に一つ一つの納得がある。。。Vol.4/納得こそがすべて。。。

■大人になるということは夢をあきらめるということ?夢をあきらめられないあなたへおくる小さなメッセージ

「大人になるということは、夢をあきらめるということでしょうか」

先日、そういう質問を受けた方の話を聞きました。これは、一度でも夢に向かって努力したことがある人は、感じたことのある思いかもしれません。社会人になり、自分で食べていかなくてはならない生活を強いられた人は、たいてい厳しい現実にぶち当たります。

これはある視点においては正しいと思います。幼いころ、まっさらな心に描いた純粋な夢は、純粋だからこそ無謀で、叶えるための手段なんてそのときは考えていません。見通しのたたない夢をいつまでも追うことに不安を持ち、堅実に働いて稼いでいく生活を選んだ人は、「自分は夢をあきらめた」と思うでしょう。

では、夢をあきらめることが、現実を生きてくということなのでしょうか。

納得できるかどうか

確実に毎月お給料がもらえる仕事とは違い、不安定で明日どうなるかわからない生活をしていると、周り(とくに親族)は、あなたを心配しているように好き勝手な正論をいうでしょう。あまりにも何度も言われていくと、だんだん心がめげて夢を追うこと自体に疑問をもってしまうかもしれません。

その反感を嫌がっていては夢は叶えられません! といえばそれまでですが、そこで納得して「確かにそうだよな、自分は結婚もしたいし子供もほしい。いつかできる旦那さんと子供のためにも、花嫁修業に時間をかけるのが先決!」と思えば、それは夢を諦めたのではなく、夢の方向を変えたということになるでしょう。

そこにはネガティブさはなく、自分の心に素直に従って出した前向きな結論があります。

納得しないまま別の選択をすると、そこには確実に後悔が生まれますから、そうなると「夢をあきらめた」という事実が付きまとってきます。人生は選択の連続といいますが、自分が納得して選択したかどうかがとても大事なのです。

後悔のない選択を

私は来年、30という、また一歩見える世界が変わりそうな年代になりますが、幼い頃から思い描いていた役者という仕事をしています。みなさんご存知のとおり、厳しい世界ですが、他の仕事で食べていこうと思ったことはありません。

今年の1月、芸人の桜塚やっくんさんと舞台で共演しました。テレビでおなじみだった、女装してお客さんを罵倒する芸風とは違い、舞台裏ではやさしい笑顔を見せ、相手を思いやって言葉をかけてくれる気さくな方でした。10月の不慮の事故の突然の訃報は、本当に衝撃的で言葉を失いました。

どんなに悩んでもどんなに苦しんでも泣いても笑っても叫んでも、自分もあっけなくこの世を去るかもしれません。それは明日かもしれないし、30年後かもしれません。

人生なにが起こるか本当にわかりません。

よくいわれる言葉ですが、それをこうやって実感することで、初めてその言葉が血を廻らせ、自分の中に生きてきます。

自分の意思で生死が決められないとすると、なにか大きな力によって勝手に決められているのかもしれません。それならば、まだこうして生かされている理由があるのですから、限りある人生をせいいっぱい生きようと思うわけです。

いつ人生が終わっても、後悔ない! と言える生き方をすることが、生きている私たちがこの世を去ていく人にできる弔いではないでしょうか。

夢を追う“覚悟”

夢を追うということは、それなりの覚悟が必要です。 夢を叶える道を選択することは、その他の選択肢を捨てるということになります。捨てるものは、平穏な生活のことかも知れません。 俳優を例にあげれば、有名な話ですが、日本を代表する名優、役所広司さんは区役所に勤めていたにもかかわらず安定した生活を捨て、劇団のオーディションを受けて、俳優としての道を選ばれました。 ハリウッドスターのハリソン・フォード氏も、大工をしながら売れない俳優生活を長く過ごされたそうです。 最近ドラマや映画でひっぱりだこの真木よう子さんや、尾野真千子さんだって、長い下積み生活で幾度も挫折しそうになったと。 一度は安定した仕事に就きながらも、自分の満たされない気持ちに向き合って転職した方や、むくわれるかもわからない辛い下積み生活を過ごされた方は大勢いらっしゃることでしょう。 でもそれとは逆に、いつまでもむくわれないままの方がいらっしゃることも事実です。夢を叶えるという選択をしても、結果的にむくわれない可能性も多いに含んでいます。それをわかっても追う覚悟があるのか。 そこは、常に自分自身に問うべきところです。

夢を目標に変える

俳優などの人気商売でなければ、もう少し違うのかもしれません。CAや看護師などは、資格に合格できるレベルまで死ぬ気で努力すれば、もう少し道が開かれることでしょう。年齢制限があるものは仕方ないですが、あきらめきれない夢がひそかに自分の中にあってむくわれない今がある方は、目指す価値は多いにあると思います。 幼い頃、純粋な心に生まれた夢は、自分の本音です。素直な「やりたいこと」です。その気持ちがいまだにあるのに無視するのは、自分を殺すのと同じことです。夢を叶えるためにじゃあどうしたらいいかと計画を立てていくと、夢は目標に変わります。 さきほどから夢! 夢! と、どこぞの若造がほえているのかと自分でもふと我に返ると恥ずかしくなりますが(爆)、実際、小さくとも夢を仕事してやれるようになると、現実的に課題が生まれます。また次のステージのはじまりです。たとえ安定とはほど遠い生活であっても、それをやれること自体に幸せを感じ、自分の気持ちに素直に従うことで、生きがいを見出せていけるのではないでしょうか。 そうはいったって、世の中の風は冷たいのが現実です。 世の中を知っていけばいろんな価値観が身につきますから、夢に対するエネルギーが最初とは変わってくることもあるでしょう。 そうなったとき、また納得して別の道を選択できるかどうか。納得すれば、それは夢をあきらめたのではなく、新しい目標を持ったということです。 後悔ないと言える人生でありたいものですね!

吉川 依吹
舞台女優。

[ANGIE]

ここから続き

Posted by nob : 2013年12月04日 00:38