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彼の真意がどこにあれども、、、脱原発への影響力に期待。。。Vol.32

■細川護熙元首相VS舛添要一元厚労相「原発都知事選」壮絶舞台裏

小泉氏を動かす「2つの怨念」
この舛添氏、自民党政権時には厚労相などの要職を任されたにもかかわらず、民主党に政権交代して自民党が与党の座から転落すると、下野するや後足で砂をかけるように離党。新党の代表におさまり、当時の谷垣自民党と対峙したのはご存じのとおり。
「自民党内には【あんなヤツは応援したくない】との声がいまだ根強く、石破幹事長が説得に回っています。実際、候補者選びの過程で、安倍首相は【女性都知事がいいな】と漏らし、村木厚子厚労省次官や斎木尚子外務省審議官に出馬を打診していたようです。ところが、両氏の回答はノー。候補を立てられず困っていたら、最近めっきり影が薄くなった小池百合子さんが手を挙げた。ただ、小池さんが立候補すると、彼女の抜けた議席が4月の消費税増税後に補選となる。議席を失う可能性もあり、安倍首相周辺が待ったをかけたようです」(前同)

ことほどさように、自民党が舛添氏の推薦を決めるまでには、紆余曲折があったようだ。
ちなみに、自民党都連は87年以来、都知事選に推薦候補は出していない。

03年以降は、現職で元自民党衆院議員の石原慎太郎氏と後継である猪瀬直樹氏は"支援"どまりだった。
「事前に党が実施した世論調査で、舛添さんが最有力という結果が出たため、与党の面子と勝ち馬に乗りたいという計算から、推薦を決めたというのが実情」(自民党中堅議員)

安倍自民にとって、首都決戦で与党が負けるダメージは計り知れない。
それがここにきて、強力対抗馬となる細川氏の立候補宣言で、「舛添で逃げ切る」の計算に狂いが生じてきているのだ。

一方、後出しジャンケンで、本命視されていた舛添氏との対決に打って出た細川陣営の内情はどうなのだろうか?

その命運を握るのはやはり、後見人となった小泉氏その人のようだ。
「小泉氏は、"2つの怨念"に突き動かされていると見られています」(政治評論家・浅川博忠氏)

1つは、昨年、小泉氏自身がブチ上げた脱原発。これが結局、大きなうねりとはならず消化不良に。
「負けず嫌いの小泉氏のこと、"いつの日か"と胸に秘めていたんです。そこに細川氏から脱原発共闘の話があり、リベンジのチャンスと飛びついたんです」(前同)

2つ目は、安倍首相に対する怨念だという。
先の小泉脱原発発言の際、安倍政権周辺では「現役でもないのに無責任なことを言うな」の声が蔓延。

安倍首相も「(小泉発言は)無責任だ」と、非情に斬り捨てたのだ。
「そんな安倍首相に、小泉氏は"誰がここまで引き上げたと思っているんだ"とか"先輩に対して失礼千万だ"の気持ちがありあり。それが今回の小泉氏一連の脱原発(反安倍)発言であり、細川氏との決起へと繋がったんです」(同)

「安倍憎し」の魑魅魍魎が集結
細川・小泉連合の結成をいち早くスクープした政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、こう分析する。
「巷間、小泉元首相決起の理由は諸説紛々。安倍首相に原発再稼働を翻意させるためだとか、息子・進次郎氏(現・復興大臣政務官)の将来を慮ってだとか。果ては、米国が日本に突きつけている電力自由化という規制緩和に向けて、その手先となって動いているなど、喧しいばかりです」

同氏は、そのどれも小泉決起の真相とはほど遠いと断言する。
というのも現在、小泉氏は"憲政の神様"尾崎行雄・衆院名誉議員(54年没)の「憲法のためとしあらば此堂を枕となして討死も好し」をもじって、「お国のためとしあらば……」を口癖にしているという。
「功成り名を遂げた小泉、細川の両氏は、もはやカネや権力欲には動かされないでしょう。国を憂える心境のみでの決起だと思います」(前同)

ただ、元首相コンビの高貴な理想はどうあれ、勝者がすべてを得て、敗者はすべてを失う選挙のこと。

永田町の魑魅魍魎たちが一気に群がり出したのも事実。
"春よ、もう一度"に燃える最大野党・民主党の節操のなさは、特に目に余る。

「細川、立つ!」の報に、前日まで「舛添氏は支援にふさわしい。選考基準をクリアしている。これから接触したい」(民主党都連会長・松原仁国対委員長)と明言していたのが、翌日には「細川氏を組織的勝手連で応援する」と一変。

「同党の菅直人・元首相は"(脱原発を訴える)宇都宮さん(健児・前日弁連会長)を応援したい"と言っていたのが、細川氏立候補が現実となるや、"(宇都宮氏は)社共の支持だけでは当選は難しい"と、翻意。さすが"変節菅"は健在です」(前出・自民党中堅議員)

さらに、「脱原発一本化のため、宇都宮氏は立候補を取りやめるべきだ」と、厚顔無恥にも"フィクサー"まで気取り始めたのだ。
「民主党の野田佳彦・前首相を筆頭とする日本新党(細川氏が93年結成)の残党たちも、にわかに鼻息が荒くなってきています。細川・小泉連合を利用、これと合流して自分たちの復権を図ろうとの動きがありあり」(前出・政治部記者)

小泉元首相の"忠臣"だった中川秀直・元官房長官(12年に衆院議員引退)も、かつての小泉チルドレンを従えて蠢き出したという。
「一説には、中川さんが細川・小泉連合の伝書鳩だったと言われています。彼は、いまだ政治家として成仏できず、小泉復権と同時に、あわよくばを狙っているようです」(政治部デスク)

"あの人はいま"状態から目覚めたのは、中川氏だけではない。
小沢一郎・生活の党代表も、今回の細川・小泉連合に"いっちょ噛み"しているようだ。
「今年に入って、小沢氏は細川氏と極秘に1回会い、詳細に戦略を練ったという情報もあります。ただし、自身が表立って支援に回ると"票が減る"と自覚。今回は、裏方に徹するようです」(前出・鈴木氏)

舛添・自公政権VS細川・小泉タッグに群がる野党連合。

こんな図式が見え見えなのが、今度の都知事選。
「安倍政権は中央で盤石ですが、地方での失地回復は道半ば。都知事選の勝敗は来年4月の統一地方選や、その翌年の衆参ダブル選挙への大事な試金石となる。さらには、原発政策というエネルギー戦略までが問われる。今回の都知事選は、安倍政権の命運を賭けた、一大"国政"選挙だと断言できますね」(自民党中堅議員)

永田町をも巻き込んだ都知事選は、2月9日が投開票日。
東京都民ならずとも、その行方を十分注視したいところだ。

[デジタル大衆]

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Posted by nob : 2014年02月03日 21:07