« また旅立つ君へVol.98/人は自分自身に還るために旅に出る。。。 | メイン | 国民がこの政権を許容していること、、、嘆きと怒り遣る方なし。。。 »

いつまで看過し続けるのか。。。

■室井佑月「怖いを通り越すと笑けてくるのね」

 ポツダム宣言を「つまびらか」に読んでいないという発言で話題となった安倍晋三首相と志位和夫委員長(共産党)の国会党首討論。作家の室井佑月氏は、ほかにも「おもしろ見所は満載」だったと皮肉る。

*  *  *

 某学校。

先生「はい、××君、教科書の○○ページから読んでみて」

 生徒、おずおずと立ち上がる。ところどころつっかえながら、教科書を読む。わからない漢字もいくつかあるようで、隣の席の子に小声で教えてもらう。

先生「どうした? 予習してくるようにいったよな」
生徒「してきました」
先生「嘘つけ」
生徒「してきましたとも。ただつまびらかにしてきていないだけです」

 某家庭。

 帰宅した夫に、妻が声をかける。

妻「コンビニで、牛乳とパン買ってきてくれた?」
夫「あ、忘れた」
妻「なんでよ。わざわざメールしたじゃない」
夫「メール、つまびらかに読んでない。すまん」

 このように今、失敗したとき「つまびらか」という言葉を出せばウケるような気がしてる。

 ま、そんなことどうでもいっか。5月20日の国会の党首討論見た? 閣議決定でつぎからつぎへと先に進められている安全保障法制の整備について、野党党首が安倍首相に質問しておった。

 安倍さんはこれまで通り質問にはきちんと答えないけどね。

 けど、彼らのやり取りは感慨深かった。

 法整備で、自衛隊が後方支援する地域や支援内容が拡大すんじゃん。そのことについて、民主党の岡田代表が、「自衛隊が戦闘に巻き込まれるリスクが高まるのではないか」と安倍さんに質問した。

 安倍さんは、

「戦闘が起きればすみやかに活動を一時中止、あるいは退避する。戦闘に巻き込まれることはない」

「リスクとは関わりがない」

 だってさ。戦闘の最中、自衛官は忍者みたいに消えるって? 無理だろう、てか、ぎゃはは笑かすんじゃねぇ、そう思って聞いていたら、安倍さんはもっとすごいことをいいおった。

「何をもって間違っているといっているのか分かりませんが、法案についての説明は全く正しいと思いますよ。私は総理大臣なんですから」

 最高責任者の総理大臣のいうことに間違いはない、それが質問の答えだって。

 ほかにも、おもしろ見所は満載で、共産党の志位委員長が過去の日本の戦争の善悪をポツダム宣言を用いて質問したら、安倍さんは、その部分はつまびらかに読んでないから、論評は差し控えたいと答えた。

「戦後レジームからの脱却」を謳う安倍さんがポツダム宣言をちゃんと読んでいない。けど、問題ない。総理大臣に間違いはないらしいから。

 怖いを通り越すと、笑けてくるのね。それにしても、安倍さんて最強だ。野党がいくら追いつめても、それに答えられないのが恥ずかしいとは思ってないようで。これじゃ、まともに攻撃しても、無駄だな。どうすればいいんだか。

[週刊朝日]


■憲法学者から思わぬレッドカード 安保法案審議に影響か

 「集団的自衛権の行使は違憲」。4日の衆院憲法審査会に招かれた憲法学者3人は、安全保障関連法案に「レッドカード」を突きつけた。政府・与党内には、今後の衆院特別委員会の審議に冷や水を浴びせかねないとの見方が広がり、「委員会の存立危機事態だ」との声も出た。

 この日の憲法審査会は本来、立憲主義や憲法制定過程を巡る議論について、各党推薦の専門家から意見を聴く参考人質疑だった。しかし、野党議員の質問をきっかけに議論は衆院特別委で審議中の安保法案をめぐる議論に集中していった。

 小林節・慶大名誉教授は、今の安保関連法案の本質について「国際法上の戦争に参加することになる以上は戦争法だ」と断じ、平和安全法制と名付けた安倍晋三首相や政府の姿勢を「平和だ、安全だ、レッテル貼りだ、失礼だと言う方が失礼だ」と痛烈に批判した。

 憲法や安全保障についての考え方が異なる3人の参考人だが、そろって問題視したのは、昨夏の閣議決定で認めた集団的自衛権の行使だった。集団的自衛権は「違憲」との見方を示し、憲法改正手続きを無視した形で推し進める安倍政権の手法を批判した。

 長谷部恭男・早大教授は、従来の政府解釈が個別的自衛権のみを認めてきた点を踏まえて「(閣議決定は)どこまで武力行使が許されるのかも不明確で、立憲主義にもとる」と批判した。

 笹田栄司・早大教授は、内閣の判断で憲法解釈を変えることについて、戦前のドイツでナチスの台頭を許した「ワイマール(体制)のことを思う」と言及。専門の違憲審査の問題を踏まえて、憲法解釈については「少しクールに考える場所が必要」などと指摘した。

 教授らは、新たな安保関連法案が、「戦闘現場」以外なら米軍などへの後方支援を拡充する点についても問題点を指摘した。

 長谷部氏が「(憲法9条に抵触する他国との)武力行使の一体化が生ずるおそれは極めて高くなる」と発言。小林氏は、戦争への協力を銀行強盗を手伝うことにたとえて、こう皮肉った。

 「一体化そのもの。長谷部先生が銀行強盗して、僕が車で送迎すれば、一緒に強盗したことになる」

[朝日新聞]

ここから続き

Posted by nob : 2015年06月05日 21:16