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■世界のM&A総額、過去最高の3兆9000億ドルに

 ディーロジックの調査統計によれば、世界のM&A(企業の合併・買収)総額は今年、3兆9000億ドルに達し、ドットコムブームに沸いた2000年の過去最高水準を16%上回った。背景には投資ファンドの潤沢な資金に支えられた敵対的買収やバイアウトの増加があり、業界関係者は来年もこの勢いが持続するとの見方を示している。

 今年の敵対的買収件数はこれまで355件に上り、昨年の94件から大幅に増加したほか、1999年の272件を上回り過去最高を更新した。独電力大手エーオンによるエンデサ買収(661億ドル)や、欧州の鉄鋼大手ミタル・スチールによるアルセロール買収(395億ドル)など、大型案件が相次いだ。

 バイアウトによる企業買収額も昨年から倍増し、過去最高の7098億ドルに達した。M&A総額に占める割合も12%から18%に上昇している。

 今年のM&Aを地域別にみると、欧州が1兆5300億ドル、米国が1兆4400億ドル、日本を除くアジア太平洋が3815億ドル。新興国市場でのM&Aも6195億ドルに上った。

 国境を越えたM&Aも2000年の1兆1500億ドルを上回る1兆2500億ドルに達し、過去最高を記録。英国と米国の企業を対象とした国際買収額はそれぞれ2089億ドル、2085億ドルに上った。

 一方、M&A業務で投資銀行が手にした手数料は昨年の172億ドルから188億ドルに増加。業界トップはゴールドマン・サックスで、同社が手がけたM&A案件は1999年以来、初めて総額1兆ドルを突破した。

(英フィナンシャル・タイムズ特約)

〔日本経済新聞〕

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Posted by nob : 2006年12月21日 23:55