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■ラムズフェルド氏、更迭決定2日前イラク政策「見直し」

 米ブッシュ政権のイラク政策を象徴する高官として米中間選挙投開票翌日の11月8日に更迭が決まったラムズフェルド国防長官が2日前の同月6日、イラク駐留米軍の部分撤退も含めた政策変更をブッシュ大統領あてにメモで進言していたことが、2日わかった。自省の色もなく「今や大幅な調整が必要な時だ。米軍が現在していることは明らかに功を奏していない」などと分析する内容になっている。

 ニューヨーク・タイムズ紙電子版が同日、メモの全文を速報。米メディアの問い合わせに対し、国防総省のラフ報道官は内容が事実だと認めた。

 イラク政策を弁護するかたくなな態度で反発を買ってきたラムズフェルド氏だが、メモではむしろ柔軟な対応を提言。更迭がいわば「トカゲのしっぽ切り」で、現在のイラクの事態に責任を負うのはブッシュ大統領自身だと訴える意図から、長官周辺が内容をリークした可能性もある。

 メモが検討を促している選択肢の中には、治安維持任務の責任を負う自覚をイラク側に促すことを目的とした米軍の部分撤退開始など、野党民主党の提案とほぼ同様の考えが含まれている。

 そのほか「イラク国内の米軍基地を55カ所から07年4月までに10~15カ所に、同年7月までに5カ所へと統合縮小する」「攻撃を受けやすい都市への配備や警戒任務から米軍部隊を退け、緊急即応部隊をイラク内の安全な場所やクウェートに待機させる」などの案も提唱している。

 一方「現行の路線継続」については「魅力に欠ける選択肢」の筆頭とみなしている。

 ラムズフェルド氏は、後任に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官が議会に承認され、正式任命されるまで、引き続き長官を務めている。順調に行けば正式交代が間もないと予想されている。

〔朝日新聞〕

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Posted by nob : 2006年12月04日 16:03