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■「コピー防止ソフトは無意味」アップルCEO、音楽業界に呼びかけ【WSJ】

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は6日、音楽大手4社に、アップルなどが音楽をオンライン販売する際に著作権侵害防止ソフトウエアとともに販売することを義務づけるのをやめるよう求めた。「このソフトには違法コピーを防止する効果がない」としている。

 音楽会社がこの要請を受け入れれば、デジタル音楽市場でアップルが持っている大きな支配力をめぐる最も厳しい批判の1つを解消することができる。その批判とは、現在、アップルのライバル会社のほとんどがオンライン販売した音楽はアップルの携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」で再生できず、アップルのオンライン音楽ストア「iTunes(アイチューンズ)」で販売した音楽はiPodのライバル機では再生できないことだ。

 ジョブズ氏はこの日、自社のウェブサイトに異例の1800語のエッセー「音楽についての考え方」を掲載し、「音楽大手は、音楽の違法コピー防止のためのデジタル著作権管理(DRM)ソフトを捨て去るべきだ」と主張した。

 ハイテク業界幹部の間でも数カ月前からこうした声が高まっている。ただ、英EMIグループ、ソニーBMG、仏複合企業ビベンディ傘下のユニバーサル・ミュージック・グループ、米ワーナー・ミュージック・グループの音楽大手4社がDRMソフトの使用をやめることに同意するかは不透明だ。

 ジョブズ氏はエッセーの中で「アップルやその他の企業がDRMシステムを利用せずに音楽を販売することに音楽大手4社が同意すべきだとする理由は、DRMソフトが機能していないことだ。DRMソフトが音楽の違法コピー対策として役に立つことはないだろう」と述べている。

 DRMソフトが機能しない理由の1つとしてジョブズ氏は、音楽会社が販売している大多数の音楽はCDによるもので、CDには違法コピー防止ソフトが含まれていないことを挙げている。「2006年にDRMソフト付きで販売された音楽は世界で20億曲弱。一方、DRMが全くないCDなどの形で音楽会社自身が販売した音楽は200億曲を超えている」と指摘した。

 同氏は、iPodに保存された音楽のうち、iTunesで購入しDRMに保護されている音楽は3%未満と見積もっている。また、「アップルは、どのオンライン音楽ストアで購入した音楽でも、DRMソフトが使われていなければ直ちにiPodで再生できるようにする」としている。

[日本経済新聞]

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Posted by nob : 2007年02月07日 23:29