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■地球温暖化対策、米が「グループ別」提唱へ

 【ワシントン=貞広貴志】地球温暖化への取り組みに消極的だった米ブッシュ政権が、京都議定書の目標年次が終わる2012年以降の国際的な枠組みとして、同議定書のような単一の国際協定でなく「部門・国家グループ別の複数の合意の組み合わせ」を提唱する方針であることが23日、明らかになった。

 ホワイトハウスで環境政策を統括するジェームズ・コノートン環境評議会議長が、読売新聞とのインタビューで述べた。6月にドイツ・ハイリゲンダムで開かれる主要国首脳会議(サミット)などを通じ、関係国への働きかけを始めるという。

 コノートン議長は「すでに形成された部門別の国際合意」として、日米を含むアジア太平洋諸国が産業分野別に温室効果ガスを削減するクリーン開発・気候パートナーシップなどを例示した上で、「京都議定書以降を考えると、こうした国際的な活動・合意を将来の基礎とする必要がある」と語った。経済発展の度合いやエネルギー事情が似通った「12から20程度の国々」が、産業部門や取り組み分野ごとにグループを形成する仕組みだ。

 京都議定書のような包括合意と比較して、〈1〉実施の効率性・機動性が高い〈2〉排出量が急増している中国やインドなど途上国の参加を促せる――といった利点を挙げた。

 また、2020年や50年を見通した削減目標を定める是非について「首脳同士が協議することにコメントしない」と述べ、目標設定を明確に拒否してきた従来方針の転換を示唆した。

 ブッシュ大統領は政権発足直後の2001年、京都議定書が「米経済を損ない、途上国に何の義務も課していない」として離脱を表明したが、最近は温暖化対策を優先課題にすえている。

〔読売新聞〕

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Posted by nob : 2007年03月25日 14:07