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■代理出産の向井亜紀さん夫妻が会見 日本国籍取得を断念

 タレントの向井亜紀さん(42)が11日、米国人に代理出産してもらった双子の男児(3)との法律上の親子関係を認めなかった3月の最高裁決定の後、初めて記者会見をした。決定について「正直がっかり」と悔しさをにじませた。また、男児らの出生届を出すことを断念し、日本国籍は取得せずに米国籍のまま育てていくことを明らかにした。

 会見は、夫の元プロレスラー、高田延彦さん(45)とともに都内のホテルで行われた。

 向井さんらによると、最高裁決定後、東京法務局から「2週間以内に男児の出生届を出さないと、今後日本国籍を与える機会はない」との連絡があり、11日が期限とされたという。

 しかし、向井さん側は出生届を出さなかった。法務局が、届け出の父親欄に高田さん、母親欄に代理出産した米国人女性を記入するよう指示してきたからだ。

 指示に従って「母親」とすれば、訴えられる可能性がある。代理出産契約で、米国人女性には男児の親としての権利義務を一切負わせないよう取り決めているためだ。

 また、最高裁決定の補足意見で選択肢として勧められた「特別養子縁組」をすれば、戸籍上は通常の親子と同様に記されることになるが、子の「実の親」の同意が原則必要になるため、ここでも契約が壁となり、高いハードルを感じていると向井さんは嘆いた。

 特別養子縁組のうち、外国人を養子とする「国際特別養子縁組」をすることも考えられる。男児は、米国人として外国人登録し、この春から幼稚園に通い始めている。

 ただ、この場合、米国法上は実の親となっている向井さん夫妻が「同意者」になり、同時に申請者にもなるという不自然な形をとって申し立てることを余儀なくされる。

 「最高裁が特別養子縁組を認める余地はあると言った以上、申し立ては通るのではないか」とみる裁判官もいるが、家裁が認めるかどうかは、申し立ててみないとわからない。

 特別養子縁組を勧めた最高裁決定の補足意見について、向井さんは「調べてみると、大雑把な提言だった」と落胆を隠さない。特別養子縁組の期限は、向井さんの場合、双子の男児が8歳になるまでだ。

 向井さんは「時間と労力をかけたのに得るものが少ない『社会科見学』だった」と裁判を振り返り、「代理出産に関する立法にあたっては、経験者の意思を聞いてほしい」と話した。

〔朝日新聞〕

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Posted by nob : 2007年04月11日 23:44