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■国の債務超過283兆円 自民試算、3年で11兆円増

 将来世代の負担になる可能性がある「国の債務超過額」が07年度に283兆円になり、04年度からの3年間で11兆円増加する見通しであることが分かった。税収増の恩恵で膨張ペースは小さくなったものの、なお過大な債務超過状態にある。自民党が委託した研究グループが試算した。試算に用いたソフトは予算編成への活用も可能で、同グループは財務省が主導してきた予算編成を官邸主導に変えることをめざしている。

 財務省は04年度の債務超過額を公表しているが、その後の推移が明らかになるのは初めて。

 試算は、自民党政務調査会が委託した新潟大学の桜内文城(ふみき)・准教授らの研究グループが行った。企業会計をベースにした公会計により、国の財政を分析できるパソコンソフト「国家財政ナビゲーション」(国ナビ)を用いて、国の資産や負債の最新状況を試算した。

 裁判所など一部の経費を除いたベースで債務超過額は04年度に272兆円だった。最近の税収増に助けられて債務超過額の伸びは鈍化し、07年度は約283兆4000億円で前年度比0.04%の増加にとどまった。

 債務超過額は、国の負債から資産を差し引いた額。資産には道路やダムなど売却しにくいものも含まれ、将来世代の負担額はさらに大きい可能性がある。

 ソフトは、人件費など個々の経費を変化させることで国の債務超過額への影響などを容易に試算できる。専門的な知識やノウハウが必要だった予算策定が誰でもできるようになり、従来型の手法を変える可能性がある。

〔朝日新聞〕

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Posted by nob : 2007年04月20日 17:30