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■「2050年までにCO2排出半減」日本、G8で提案へ
国際的な主要課題として浮上している地球温暖化問題で、政府は8日、二酸化炭素(CO2)など世界の温室効果ガスの排出量を2050年までに半減するよう国際社会に呼びかける方針を固めた。安倍首相が6月にドイツで開かれる主要国首脳会議(G8)で提案する方向で調整に入った。政府が長期的な削減の目標年次を示すのは初めてとなる。
08年の洞爺湖サミットもにらみ、温暖化対策で主導権を発揮したい狙いがある。G8の場での各国の合意をめざして調整を続けている。
政府はこれまで、国連の気候変動枠組み条約の締約国会議など国際交渉の場では、世界全体の排出量を早期に半減させる必要性を主張してきた。目標年次を示すと、劇的な温暖化対策に難色を示す国内の産業界などから根拠を求められかねないと配慮したためだ。
だが、すでに欧州連合(EU)は、2050年までの半減の必要性を提示し、先進国は60~80%の削減が求められると主張。4日に公表された国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)第3作業部会の報告書も「産業革命前と比べて2度程度の気温上昇にとどめる場合は、少なくとも50年には半減させなければならない」と指摘している。
政府内には「EUのように根拠もなしに政治的に数値目標を掲げるやり方と争っても意味はない」との声もあったが、国際社会で発言力を確保するには目標明示は欠かせないと判断したとみられる。
〔朝日新聞〕
Posted by nob : 2007年05月09日 09:39