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幸山政史市長は「問題の根深さを物語っている。こうした取り組みを熊本だけでなく全国にも広げてほしい」、、、同感。。。

■相談次々「救われた命も」 赤ちゃんポスト1カ月

 親が育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れようと、熊本市の慈恵病院が国内初の「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)を運用して10日で1カ月。「命を救う最終手段」「子捨てを助長する」と議論が続く中、初日に3歳ぐらいの男児が預けられる「想定外」の事態も起きた。

 病院や設置を許可した熊本市には、妊婦らの切実な声が次々と寄せられ、最大の目的は相談してもらうことだとする関係者は「救われた命もあり、設置には意義があった」(蓮田太二・慈恵病院理事長)と受け止めている。

 5月26日に熊本市内で開かれたフォーラム。「生まれた子は穴を掘って埋めよう、と思いながらも電話してきた方が2人いた」。蓮田理事長の言葉に、会場は静まり返った。

 報告によると、相談してきた熊本県外のある女性には離婚歴があり、3人の子どもがいた。結婚予定の男性と同居、妊娠していたが、男性は妊娠39週になって急に行方をくらましたという。

 「育てられない。どうしよう」。ある日の夕方、病院の相談電話に女性の追い詰められた声。「すぐにおいでください」と、職員に促された女性は5時間後に病院へ駆け込み、その1時間後に出産した。

 未成年での妊娠、経済的困窮、男性の不在…。運用開始から7日までに慈恵病院にあった相談は91件。講演の依頼も多い。「学生が研究テーマにしたい、と訪ねてくる。社会が命について考えるのに一石を投じた」と田尻由貴子看護部長は喜ぶ。

 この1カ月間にも、全国では子どもへの虐待や遺棄事件が相次ぎ発覚。大阪府では1歳男児をバイクのヘルメットの収納スペースに入れて死なせたとして母親らが逮捕され、東京都内のごみ捨て場には生後間もない女の子が放置された。

 厚生労働省は全国の自治体に相談窓口の周知を呼び掛けているが、取り組みはまちまち。都の担当者は「相談する力もない孤独な母親に、どう情報を届ければいいのか」と悩む。

 ポストの運用を機に、熊本市は妊娠に関する悩み相談の態勢を拡充し、24時間の電話相談を開始。相談を呼び掛けるポスターやカードで周知を図った。約1カ月で昨年度1年分に相当する100件を超える相談が寄せられた。幸山政史市長は「問題の根深さを物語っている。こうした取り組みを熊本だけでなく全国にも広げてほしい」と訴えている。

〔産経新聞〕

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Posted by nob : 2007年06月09日 22:08