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解体と新規再生は当然のこととして、関係者の刑事責任を追及すべきレベル。。。
■社保庁システム費累計1兆4千億、開発企業に天下り15人
社会保険庁は14日、同庁が使用する年金記録などを扱うコンピューターシステムに、これまで約1兆4000億円の費用を投入したことを明らかにした。
また、システムの開発などに携わった2社とその関連企業に、同庁や厚生労働省幹部が少なくとも15人再就職していたこともわかった。
14日の参院厚生労働委員会で、小池晃氏(共産)の質問に対して、柳沢厚生労働相や社保庁幹部らが答えた。社保庁の答弁によると、2社はNTTデータと日立製作所。これまでにNTTデータとその関連会社には約1兆632億円、日立製作所とその関連会社には約3558億円が支払われたという。
また、社保庁のコンピューターシステムがある社会保険業務センター三鷹庁舎(東京・三鷹市)の庁舎は、NTTデータから借りており、家賃は月額9200万円(2006年度)に上るとした。小池氏は質問の中で、「年金関連だけで、NTTデータの売り上げの1割を占めている」と指摘した。
〔読売新聞〕
■船員保険も36万件が入力漏れ、またも社保庁ずさん管理
年金記録漏れ問題に関連し、柳沢厚生労働相は13日の衆院厚生労働委員会で、1950年より前に船員保険の資格を失った人の年金記録約36万件がコンピューター入力されておらず、一部が該当者不明となっていることを明らかにした。
年金記録の管理をめぐる社会保険庁のずさんな対応が改めて明らかになった。
社民党の福島党首の指摘に対し、社保庁が12日の「入力済み」との説明を訂正した。
今回、明らかになったのは、50年より前に船員保険資格を失った人のデータで、生存していれば70歳以上の人の記録が多いとみられる。データはマイクロフィルムに残っており、本人が船員保険などに再加入した際にコンピューター入力された部分もあるが、98年時点で約36万件あったデータのうち、現在も該当者不明のものがあるとみられる。
船員保険は、船員が対象の医療、雇用、労災保険の制度で、年金は86年に厚生年金に統合された。
一方、柳沢厚労相は13日の衆院厚生労働委員会で、社保庁が国民年金の納付記録3090件を対象に、原本の手書き記録とコンピューターの記録を照合したサンプル調査で、氏名や生年月日に関する記録の不一致が4件あったことを明らかにした。長妻昭氏(民主)の質問に答えたもの。
社保庁が12日に公表した調査報告書では「氏名、生年月日に関する食い違いはなかった」としていた。4件の不一致は、「氏名のふりがなの濁点の有無」が2件、「生年月日のずれ」が2件だった。
サンプル調査を巡っては12日の段階で社保庁が「記録の不一致は4件」と公表し、13日午前になり一転して23件の不一致があったと説明した。さらに、23件の中に氏名、生年月日に関するミスがあることも、同日午後に明らかにするという混乱ぶりを見せた。
〔読売新聞〕
■バイト経験者、年金入力ミス認める 「自分のせいでは」
「自分のせいではないかと、不安で仕方がない」。社会保険事務所で年金記録の入力作業のアルバイトを経験した45歳の男性はこう打ち明けた。社会保険庁の年金記録問題が報道されるたびに、男性は20年以上前の学生時代のことを思い出す。個人のデータをコンピューターに入力するために書き写す重要な作業。しかし、その実態はずさんだった。
■「穐澤」を「カメザワ」に
23年前の夏。都内の社会保険事務所の一室に、8人ほどのアルバイト仲間が座っていた。ほとんどが大学生。30代か40代とみられる主婦も1人いた。
「みなさんはこれから重要なデータを扱います。くれぐれも外部に漏らさないよう、お願いします。分からないことがあったら何でも聞いてください」。職員から求められた誓約書に印鑑を押した。
机に山積みされた記録を1件1件用紙に書き記した。報酬額、年金番号、名前、住所、誕生日……。10件ほど続けると、細かな字で目が疲れた。
漢字をカタカナに変換するため、何度か名前の読みを職員に確認した。職員は面倒くさそうに「思い当たるのを書いておいて。多少違っても、年金番号で一致するから」と言った。当時、「穐」という字が「あき」と読めなかった。「穐澤」という名前に「カメザワ」と記したことが今でも忘れられない。
日給は交通費別で6、7千円。職員から「できるだけ頑張ってください」と言われただけで、処理件数のノルマもなかった。「いいねえ学生は。責任ないもんね」。そう言われたこともあった。土日を除く約4週間のアルバイトで20万円近く稼いだ。
「自分のやってきたことが年金受給者に影響を与えていた気がしてならない」と男性は言う。
■職員も「ずさんだった」
当時を知る社会保険庁の職員も、アルバイトを使ったずさんな入力作業を認めた。
厚生年金の記録は月給とほぼ同額の「標準報酬月額」という形で残されている。その額は毎年、夏前に決まり、大きな変動がなければ1年間変わらない。
85年以降にオンライン化されるが、その前は、夏になると大量の記録を整理するため、事務所によって5~10人のアルバイト学生が集められ、ほぼ1カ月間、手作業による事務処理が行われた。作業は、会社から送られた社員の報酬額などの記録を個人単位の用紙に書き写すこと。
その用紙は各事務所から社保庁に集められ、コンピューターに入力された。性別の違いや前回の記録との重複などをコンピューターで確認。不都合があった場合には「事故記録」として元の事務所に戻った。
事務所には毎年、事故記録のリストが束状になって戻されてきた。だが、確認作業に時間がかかることから、処理されないまま放置されることもあったという。これらが、5千万件にのぼる「宙に浮いた」記録の一部になっている可能性もある。
「元資料と照合しないので、年金額に直結する標準報酬月額が正しいかどうかは分からない。年金番号を間違えていたら、記録が空白になる可能性もあった。今から考えるとずさんだが、当時は結果まで考えていなかった」。職員はこう反省している。
〔朝日新聞〕
Posted by nob : 2007年06月17日 23:27