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こうしてまた過ちは繰り返される。。。
■「VISTA」市場に熱い視線 手つかずの新興国株式
ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン。その頭文字から「VISTA(ビスタ)」と呼ばれる新興国の株式に、日本の個人投資家が熱い視線を送っている。人気が過熱し「バブル相場」とみられるようになった中国株に比べ、これらの国はまだ手つかずで今後の成長が期待できるからだ。証券会社もベトナムやトルコの株式を組み込んだ投資信託商品などを相次いで発売しているが、相場の動きが激しいため「リスク管理が必要」との指摘もある。(川上朝栄)
≪魅力は高成長≫
「何といっても高成長が魅力。新興国の経済成長率は先進国をはるかに上回っている」
7日夜、ソニー銀行が大阪市内で開いた新興国投資セミナー。会社員ら約200人の参加者を前に、投資運用会社のアナリストがビスタ投資の魅力を説いた。夏のボーナス支給前ということもあり、「中国株ブームには乗り遅れたが、新興国ならまだ間に合うと思った」(40代会社員)、「日本は低金利時代が続きそう。資産運用先として考えたい」(30代主婦)などと熱心に耳を傾ける姿が目立った。
中でも人気が高いのはベトナムだ。同国の実質国内総生産(GDP)の伸び率は8・2%(2006年)。人件費が高騰した中国に代わる生産拠点としても注目されており、海外からの直接投資額は06年に100億ドル(約1兆2000億円)を超えた。これは5年前の3倍以上に当たる。
ベトナムの代表的な株価指数であるVN指数も急上昇。ここ1年間で約2倍に伸長した。
りそな銀行は4月にベトナム、マレーシアなど東南アジア諸国の株式の投資信託「CAりそなアセアン・ファンド」を発売、1カ月半で100億円超の資金を集めた。三井住友アセットマネジメントが5月に発売した「ベトナムファンド」も「60億円を募集したが、1週間でほぼ完売した」。投資情報業のグローバルリンクアドバイザーズ(大阪市)は、インターネット販売で手数料無料の投資信託「ベトナム株ノーロードファンド」を立ち上げている。
≪「宝探し状態」≫
ベトナムと並んで注目されるのが、「欧州の工場」と呼ばれるトルコ株だ。主要株式指数のイスタンブールナショナル100種指数は04年から約3倍に急伸している。
ネット専業のマネックス証券は5月末、投資信託「フォルティス・トルコ株式オープン」の取り扱いを開始。野村アセットマネジメントの「オーロラIIトルコ投資ファンド」の基準価額は3年間で約3倍になった。米ゴールドマンサックス証券はバングラデシュ、エジプト、イラン、メキシコなど11カ国を「ネクスト11」として取り上げるなど、「宝探し状態」(証券関係者)という。
≪リスク分散を≫
だが、懸念もある。新興国の株価を支えているのも、海外から大量に流れ込んでいる資金。これは大きなリスクにもなりかねない。
トルコ株式市場は、大統領選をめぐる政情不安から今年4月下旬から5月初旬にかけて16%も値を下げた。ベトナム市場に対しては、IMF(国際通貨基金)が「ベトナム株は割高」とのリポートを発表している。このため、金融各社は投資経験のある個人投資家を中心に新興株を販売している。
モーニングスター調査分析部の大喜太伸也アナリストは「新興国は基本的にハイリスクハイリターン。長期保有するか、国内株式など他の資産を組み合わせてリスク分散することが必要」と呼びかけている。
〔産経新聞〕
Posted by nob : 2007年06月19日 09:29