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世界の原発を止めよう!

■米原発、30年ぶり新設へ 米仏企業申請、政府が後押し

 米仏の電力・原子力大手の共同企業体「ユニスター」は、米メリーランド州に原発1基を新設するとして、米原子力規制委員会(NRC)に建設許可を申請した。NRCが30日、最初の公聴会を8月14日に同州で開くと発表した。いずれ許可される公算が大きく、78年を最後に途絶えていた米国での原発新規着工が、ブッシュ政権の後押しを受けて約30年ぶりに動き出しそうだ。

 ユニスターは、米電力大手コンステレーション・エナジーと仏原子力大手アレバの共同企業体。計画では、コンステレーション社の原発2基が稼働中のカルバート・クリフス原発に、アレバの最新鋭加圧水型炉(EPR)1基を新設する。

 米国では建設・運転一括許可(COL)申請として、原発の建設と完成後の運転許可を同時に申請・審査する。ユニスターは今回、「環境影響評価」「安全評価」2本立てのCOLのうち、「環境影響評価」部分を7月13日付で申請。「安全評価」部分も年明けごろまでに申請する見通しだ。

 米国は世界最多の104基の商業炉をもつ原発大国だが、1979年のスリーマイル島原発事故を契機に、安全性への不安や、安全審査の長期化などに伴う経済面での懸念が高まり、新規着工が止まっていた。

 しかし、ブッシュ政権の原発推進策を受けて、徐々に新設への機運が高まってきていた。

 原子力関係団体などでつくる米原子力エネルギー協会(NEI)の集計では現在、約30基の新設計画がある。電力大手デューク・エナジーや、同NRGエナジー、電力など12社の共同企業体「ニュースタート」など6グループが10月~年末に、計12基前後のCOL申請をする見通しで、米国は再び原発推進に大きく動き出そうとしている。先進国の「原発回帰」や、途上国の「原発志向」に拍車をかけそうだ。

 日本では新潟県中越沖地震で、東京電力柏崎刈羽原発が建設時の想定を大きく超える揺れに見舞われ、地震の多い国土に建設された原発の安全性に対して改めて疑問が投げかけられている。

 これに対し、テキサス州で柏崎刈羽6、7号機と同じ改良型沸騰水型炉(ABWR)2基の建設を計画、年内申請を予定するNRGエナジーのデビッド・ノックス広報部長は「柏崎刈羽も大地震の際に設計通り原子炉が止まった。我々の建設予定地は世界で最も地震活動が不活発な地域でもあり、日本の事例は計画に影響しない」という。

 COLの審査は2年半~3年半かかるとされ、新設再開第1号は早ければ10年ごろに着工し、15~16年ごろに運転を開始すると見られている。

〔朝日新聞〕

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Posted by nob : 2007年08月01日 11:58