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私が手掛ける事業の一つ、、、追い付き追い越す前に。。。
■NOVA経営破綻 スポンサー企業名が浮上
英会話学校大手のNOVA(大阪市)は26日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請し、保全命令を受けた。負債総額は439億円。経済産業省による行政処分の影響などで受講生が減って資金繰りが悪化、経営破綻(はたん)した。支援企業として流通大手のイオン、丸井、ITのヤフー、楽天が浮上している。猿橋(さはし)望社長は解任。669の全教室で運営が停止され、休業は長期化するとみられる。その再開や受講生への受講料返還が今後の課題となる。
保全管理人の弁護士らは同日記者会見し、1カ月以内に支援企業を探す考えを示した。今後、イオンなどに本格的に働きかける。旅行大手のエイチ・アイ・エスなど、猿橋氏が接触してきた企業にも持ちかける。そのうえで、授業を再開するかどうかや、前払いの受講料の扱いを検討する。あわせて、猿橋氏の経営責任を追及する。
ただ、支援企業が現れなければ、事業継続を断念せざるを得なくなり、破産申請などに移行することになりそうだ。
負債のうち、約200億円は受講生が前もって支払った受講料。管財人が確保したNOVAの資産は、講師や従業員の未払い賃金(労働債権)などに優先的に回されるため、受講料が返還されるかどうかは不透明だ。甘利経済産業相は、同省として業界団体に受講生受け入れなどの協力を打診する考えを示した。
NOVAは25日深夜に取締役会を開き、猿橋社長を解職、吉里仁見、アンダース・ルンドクビスト、渡辺勝一の取締役3氏が代表権を握った。猿橋氏の解職理由について「不透明な資金調達方法や業務提携の条件交渉で、十分な説明が得られなかった」としている。
NOVAでは教室の賃借料の不払いや、講師への給料支払い遅延で「自主休校」が拡大。猿橋氏主導の再建に危機感を抱いた3氏が、民事再生法よりも裁判所の関与が強い会社更生法下での再建を目指したとみられる。
一方、同社が上場するジャスダック証券取引所は26日、NOVA株を11月27日付で上場廃止にすると発表した。
「駅前留学」の広告などで知られるNOVAは、教室数の急拡大やテレビ電話システムによる講座などを進めたが、採算性が低下して07年3月期決算は2期連続の当期赤字を計上した。
さらに、解約時の受講料返還を巡るトラブルも相次いだ。6月には経産省が不実告知などの特定商取引法違反で1年を超える長期契約を半年間停止する命令を出した。受講生減少に拍車がかかり、07年4〜6月期の連結決算は、売上高が前年同期比31.9%減の92億円、営業損益が45億円、当期損益24億円のいずれも赤字だった。
運転資金を確保するため、赤字教室の閉鎖や不動産売却で現金を確保してきたが、資金繰りは改善しなかった。
[朝日新聞]
■NOVA経営破綻 ワンマン経営の拡大路線挫折
英会話学校大手のNOVAが経営破綻(はたん)した。最大の要因は創業者の猿橋望氏が進めた拡大路線とワンマン経営だ。低価格や受講の手軽さを売りに教室を爆発的に増やした結果、生徒との解約トラブルが続出、他社からの支援も得られないまま資金繰りに行き詰まった。具体的な経営方針を示さない猿橋氏に対して社内からも不満が高まっており、一部経営陣による「クーデター」に至ったとみられる。
NOVAは97年に株式の店頭公開を果たした。その上場益をつぎ込んでテレビ電話を使った英会話システムを開発。「当時の経営は順調だった。新しい技術などを使って英会話を広めようというビジネスモデルは理解できた」と上場にかかわった証券関係者は語る。
だが、同時期に十分な見通しもなく進めた店舗展開が、問題を生み出すことになった。04年末から1年余りで300店近くを新規出店し、06年3月末には教室数が994カ所に達した。しかしワンマン経営で維持してきた管理体制は細部に行き渡らなくなった。大量の外国人講師を採用したが、店舗の運営者が育たず、十分な研修ができないため授業の質が低下した。
このため受講生の間で不満が広がり、解約して受講料の返還を求める動きが拡大。返還金が不当に少ないとする最高裁判決や経済産業省の行政処分で解約の動きが一気に高まった。
猿橋氏は行政処分を受けた6月中旬の会見で、「行政処分の影響は軽微」と強調したが、受講生の減少に歯止めはかからず、07年4〜6月期の売上高は前年同期比3割以上の減少。スポンサー探しも「猿橋氏の会社への思い入れが強すぎる」(金融関係者)ため、いずれも失敗した。
[朝日新聞]
■「NOVA分割払いで救済を」経産省が信販業界に要請
経済産業省は26日、日本クレジット産業協会と全国信販協会に対し、会社更生法の適用を申請した英会話学校NOVAが営業を停止している間は、受講料を分割払いしている受講生への支払い請求を停止するよう要請した。
割賦販売法では、契約したサービスが提供されない場合などに、消費者はクレジット会社に申請して支払いを拒否することができる。NOVAは全教室を一時休校することを決めており、経産省は今回の措置で、受講生の申請なしでも、支払いが行われないようにしたい考えだ。
また、経産省は英会話学校の業界団体「全国外国語教育振興協会」と「民間語学教育事業者協議会」に対して、NOVAへの支援策を検討するよう要請した。NOVAの今後の事業計画を見ながら、場合によっては、受講生を無料か低価格で受け入れてもらうことも要請する見通しだ。
NOVAの経営再建に向けた支援企業探しについて、保全管理人から要請があれば、経産省が支援候補への仲介なども支援する方針だ。
[読売新聞]
■NOVA破綻、どうなる受講生
NOVAで起きた突然の解任劇。猿橋望社長をクビにした新経営陣は、「ワンマン」の退場で支援企業の登場に望みをかける。受講生らに被害が広がるのを嫌った行政も支援に協力することになりそうだ。だが、再建への更生計画は債権額の2分の1以上を持つ債権者の同意が必要だ。受講料を前払いしている債権者は約30万人おり、取りまとめに難航すれば、NOVAは破産に追い込まれる可能性もある。
◇
NOVAの教室数はピーク時の900超から669教室に減った。とはいえ受講生は約30万人いる。希望する受講生に授業を提供し、解約する受講生に払い戻される態勢を整えられるかが、再建の成否を握る。
大阪市内の教室に通う男性会社員(29)は36万円分のレッスンを購入したが、まだ8割以上の授業分を残す。「講師の質は心配だが、授業さえ続けてくれれば文句はない」。ただ、支援先が現れず、破産などに追い込まれれば「(授業のチケットなどは)紙くずになる」(保全管理人)。
支援先が見つかれば、救済の道も開かれるが、大幅な教室の統廃合は避けられない。最寄り駅では授業が受けられなくなる人が出てくる。
そこで、名古屋高裁が9月に示した判決が判断基準になりそうだ。名古屋市内の女性は伏見校に通っていたが、06年3月に閉鎖、近くの栄校に統廃合された。女性は、未消化の受講料分の支払いを求めて提訴した。
語学学校は特定商取引法の指定業務で、中途解約に関する規定もあり、最高5万円の違約金が発生する。しかし、判決で名古屋高裁は、統廃合により、契約通りには授業が行われなくなったと判断。違約金を支払う必要なく、未消化分すべての受講料返還を命じた。
消費者問題に詳しい池本誠司弁護士は、「当初の契約通りに授業が受けられるかがポイント。解約時に不利益を被らないようにして欲しい」と話している。
NOVAを始め英会話学校では、高額の授業料を最初に請求されることが多い。受講生の多くは信販会社とクレジット(信用販売)契約を結び、分割払いをしている。
分割払いのルールを定める割賦販売法では、業者との間で契約が無効になった場合には、消費者はクレジット会社からの代金支払い請求を拒む権利が認められている。これを行使するには、書面で信販会社に通知する必要がある。
経済産業省は26日、NOVAの破綻を受け、クレジット利用者を保護するようクレジット業界に要請した。書面など消費者からの通知がなくても、NOVAの休業中は、支払い請求を止めることを求めた。
◇
26日、大阪市内で記者会見したNOVAの保全管理人との主なやりとりは次の通り。
——地域や事業を分けて売却する可能性は。
高橋典明氏 「駅前」や「お茶の間」、「キッズ」など理念的には分けられるが、分割するより一体で、全国ネットワークを生かした方が良いと思っている。
——店舗網の整理は。
東畠敏明氏 閉鎖している教室もあるが、スポンサーと相談する。いらない教室は、家主に迷惑をかけるので解約する。
——新株予約権発行など不透明な資金調達がみられる。
高橋氏 前社長が走り回って処理した。何とか株を運転資金に回そうとしたようだ。
——不透明な資金繰りが今回の申請につながったのか。
高橋氏 そう思ってもらってかまわない。
——経済産業省の対応をどう思うか。
高橋氏 経産省も含めて数々の行政指導があり、経営悪化の原因になったが、根本はNOVAの経営体制が悪かった。今後は協力や指導をあおぎたい。
——前社長への刑事、民事での責任追及は?
東畠氏 前社長個人から問題点について聞き取りたい。さらに法律的に分析して、損害賠償請求、その次の段階へと、通常の手段をとる。
——猿橋氏と連絡はとれているのか。
東畠氏 携帯に連絡を入れているが出ない。東京方面にいると聞いている。
——受講生の受講料の返還や従業員の給料はどうなるのか。
東畠氏 支援企業が現れたら、未使用分の授業料を生かして契約できないか考えている。従業員の給料は優先債権なのでお金のある限り優先的に支払う。
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業界内では、今回の失敗は無理な拡大路線が招いた「NOVA固有の問題」と見る向きがほとんどだ。経済産業省や文部科学省は生徒の受け入れに業界団体の協力を求める考えだが、「あれだけ肥大化した生徒や講師、教室を引き受けられる同業者はいないはずだ」(業界大手)と冷ややかだ。
大手の「ジオス」などが加盟する業界団体、民間語学教育事業者協議会の畠中邦雄副理事長は「救済といわれても、NOVAは会員でもない。どうすればいいのか」と困惑気味だ。NOVAはこの団体の設立時に興味を示したが、倫理規定などの縛りもあって、結局、加盟せず、どの業界団体とも距離を置いた存在だった。
この団体に加盟していたラド・インターナショナル(東京)が今年4月に破綻(はたん)した際には、一部の受講生に対して、協会加盟校での無料受講を実施。だが今回は、「20万人を超える受講生では物理的にも救済が不可能なことは自明だ」(畠中氏)という。
「イーオン」などが加盟する全国外国語教育振興協会でも「今は静観するしかない」(桜林正巳事務局長)という。「経営戦略や経営規模も違い、加盟企業で支援に名乗りを上げるところはないだろう」(桜林氏)と見る。
企業再生に詳しいある弁護士は「30万人といわれる受講者も債権者。更生計画案ができても、一人ひとりに賛同を求めるのは容易でなく、計画がスムーズに進むことは難しい」と指摘する。
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「30万人の生徒と全国に店舗網を持つ事業価値を評価してくれる支援先を探したい。勝負は長くても1カ月だ」
26日午後、大阪市内で開かれた記者会見。保全管理人に選任された東畠敏明弁護士は、支援先探しの期限をそう強調した。
NOVA内部ではこれまで、流通大手のイオンや丸井、IT関連のヤフーや楽天などが支援候補として浮上してきた。東畠弁護士は、すでにある企業から支援の打診を受けていることを明らかにした上で「同じような条件なら早く打診を受けた企業を優先する」と話した。
会見ではそんな強気な姿勢も示されたが、支援候補との協議は難航することが予想される。NOVAは、1カ月の従業員給与だけで15億円が必要だが、「会社に現金はほとんどない」(金融機関)。短期決戦で足元を見られるのは、NOVA自身だ。
候補に名前が挙がるイオンは、「英会話学校の運営は当社の成長戦略に入っていない。考える余地はない」(同社広報)と、仮に打診がきても拒否する構えだ。
「再建手続きの着手がもっと早ければ、有利なスポンサー(支援先)の選定ができたのに」。会見した弁護士の口からは、本音も漏れた。取引銀行からは、「支援先が正確にNOVAの資産査定ができるか疑問だ」との見方もある。
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保全管理人が「1カ月間」努力しても、支援先が決まらなかった場合、NOVAは破産手続きに移行することになる。まさに「最後のワンチャンスにかける」(保全管理人)状況だ。
会社更生法は、更生管財人が会社の資産を調べ、更生計画案をまとめる。ただ、計画案は関係人集会で債権総額の2分の1以上を持つ債権者の同意などで可決される。授業料を前払いしている受講生の多くの同意が必要になる。
最近では、当初は民事再生法を申請して再建を目指したウェブ制作支援のクインランド(神戸市)のケースがある。今月25日、大阪地裁に破産手続きの開始を申し立て、会社の清算を決めた。資金繰りが安定せず、再建の可能性が薄かったためだ。民事再生法の申請から7日後の決断だった。
NOVAが破産手続きに入れば、受講生が前払いした授業料が全額戻ってくる可能性は極めて低くなる。
[朝日新聞]
Posted by nob : 2007年10月26日 23:52