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■野鳥の衝突防止で朝夕に停止時間帯 あわらの風力発電

 あわら市富津(とみつ)地区の農地や山林に風力発電所「あわらウィンドファーム」(仮称)の整備を計画している電源開発(電発)=東京=が、渡り鳥などが風車に巻き込まれるのを防ぐため、風車の稼働停止時間帯を設けることになった。電発によると、こうした対策は国内の風力発電所では初めてで、世界でも類を見ないという。

 電発の担当者がこの日、市議会全員協議会で説明した。国指定天然記念物のマガンやヒシクイの移動時期に当たる10月−3月は毎日、日の出の10分前から50分後までと、日没の30分前から40分後までの計2時間10分にわたり、風車の稼働を停止するとともに監視員を配置。野鳥の衝突死を回避するため、監視員が現場でチェックする体制を整える。

 さらに、保安員による衝突防止状況の確認と市への報告、風車稼働後3年間、渡り鳥移動ルートのモニタリングなども実施する方針を示した。

 電発では「野鳥が風車に巻き込まれる危険性があると判断したときから、10−15秒で緊急停止できる」としており、適切な保全措置について、近隣自治体や野鳥保護団体などとも協議していくという。

 電発によると、坂井北部丘陵地に10基の風車を建設する。県内の風力発電施設としては最大規模。来春には基礎工事に着手し、2010年度内の運転開始を目指している。

 建設地は石川県加賀市の片野鴨池(ラムサール条約に登録の湿地)に生息する希少野鳥の飛行ルートに近い。このため加賀市や日本野鳥の会は、野鳥が風車に衝突死する恐れがあるとして電発や福井県、あわら市に計画変更の要望書を提出している。(川口信夫)

[中日新聞]

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Posted by nob : 2008年12月21日 15:11