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■北朝鮮「衛星」:発射台に設置か 先端部に覆い 米報道
【ワシントン草野和彦、ソウル西脇真一】米NBCテレビは25日午前(日本時間26日未明)、米当局者の話として、北朝鮮が「人工衛星打ち上げ用」と主張している長距離弾道ミサイル1基を、咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンプクドファデグンムスダンリ)のミサイル発射台に設置したと報じた。NBCはこのミサイルを「テポドン2号」としている。
NBCによると、ミサイルの先端部分には覆いがされているが、2段目までが確認できるという。ロイター通信は「発射間近にあることを示しているが、正確な時期ははっきりしない」との当局者の話を伝えた。北朝鮮は4月4~8日の間に「人工衛星」を発射すると予告している。
一方、クリントン米国務長官は25日、訪問先のメキシコ市で「北朝鮮は、6カ国協議の再開に悪影響を与える道を進んでいる」と言及。いかなる目的であれ、ミサイル発射の場合は「国連決議違反として国連で提起する」と改めて強調した。
また、韓国の有力紙、朝鮮日報も26日、外交消息筋の話として北朝鮮のミサイル発射台に「テポドン2号」が装着されたと報じた。米国の偵察衛星が24日、確認したという。技術的には3~4日以内の発射が可能だが、燃料の注入までは確認されていないという。
[毎日新聞]
■「さらなる実験の可能性」=北朝鮮ミサイル−防衛研概観
防衛省のシンクタンクの防衛研究所は26日、日本周辺の安全保障環境を分析した2009年版「東アジア戦略概観」を公表した。概観は、北朝鮮のミサイル問題について、飛行距離や精度の向上のため「今後さらなる実験を行う可能性がある」との見方を示している。
同国北西部の東倉里に建設中の長距離弾道ミサイル発射基地については「米国の軍事衛星に地上基地を見せることで、米国の関心を引くことが考えられる」と分析している。
また、北朝鮮が核問題への対応をテコに、テロ支援国指定解除などの譲歩を米国から引き出したと指摘。「核兵器の小型化にはさらなる核実験が必要なため、今後北朝鮮が核実験を再開する可能性は排除できない」としている。
中国に関しては、海軍の駆逐艦やフリゲート艦が昨年10月に津軽海峡を通過したことに触れ「太平洋進出の表れとみることもできる」と指摘、「中国海軍の水上艦艇の大型化は今後も進展するだろう」と予測している。(了)
東倉里(トンチャンリ)
[時事通信]
■麻生首相、北朝鮮ミサイルの破壊措置命令を承認へ
政府は、北朝鮮の「人工衛星」(長距離弾道ミサイル)打ち上げ予告を受けて27日に安全保障会議を開き、ミサイルの一部が日本国内に落下した場合に備えて「破壊措置命令」を発令する方針を決定した。ミサイルが飛来した場合、浜田靖一防衛相が自衛隊法82条2の第3項に基づき初の「破壊措置命令」を発令、事前に麻生太郎首相が承認を与える。
政府は万全を期する構えだが、ミサイル防衛網(MD)システムの運用は初となる。発令を受けて海上自衛隊が海上配備型迎撃ミサイル(SM3)搭載のイージス艦2隻を日本海に派遣し、航空自衛隊は地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)を東北地方に配備する。
国民や地方自治体への周知が発射と同時に行われるとみられる。
[財形新聞]
■北朝鮮「ミサイル」発射 米海軍第7艦隊のイージスBMD艦2隻が出港 米軍も準備進める
北朝鮮の弾道ミサイル発射に備え、28日朝から、迎撃用のミサイルを搭載したイージス艦が移動を始めた。
海上配備型迎撃ミサイル「SM-3」を搭載した海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」が28日朝、長崎県の佐世保基地を出港した。
また、「きりしま」も、神奈川県の横須賀基地を出港した。
「こんごう」と「ちょうかい」は日本海に展開し、ミサイル迎撃の構えを見せる一方、「きりしま」は太平洋で経路の分析などを行う。
また、地上から迎え撃つ「PAC-3」は首都圏への配備が進み、29日早朝には秋田、岩手へ向けて出発し、これで自衛隊の展開はほぼ完成する。
一方、アメリカ海軍第7艦隊のイージスBMD艦2隻が28日、相次ぎ出港した。
原子力潜水艦が佐世保基地に立ち寄るなど、アメリカ軍も着々と準備を進めている。
北朝鮮が強気の姿勢を崩さない中、日米韓の6カ国協議首席代表がワシントンで会談した。
斎木アジア大洋州局長は「(北朝鮮の発射行為は)国連の安保理決議に違反する行為であると、この点についてはアメリカも韓国も同じ認識でありますから。われわれはこの問題を直ちに安保理に取り上げる」と語った。
日米韓が足並みをそろえる中、ロシアも27日、外務次官が「この打ち上げは控えた方がいい」と発言するなど、姿勢を変えつつある。
ミサイル発射は早ければ4月4日で、ちょうど1週間後となる。
[FNNニュース/30日追加]
■PAC3発射機、北西上空にらむ…首都圏3か所に移動完了
北朝鮮が「人工衛星」名目で弾道ミサイルの発射準備を進めている問題で、自衛隊は28日、首都圏3か所に配備される地上配備型のパトリオットミサイル3(PAC3)部隊の移動を完了した。
東京・練馬区の陸上自衛隊朝霞駐屯地では、迎撃ミサイルを搭載した発射機(ランチャー)2台を、弾道ミサイルの飛行ルート方向にあたる北西に向けて停車させ、発射機を上空に向けた。
一方、陸自秋田、岩手両駐屯地と航空自衛隊加茂分屯基地(秋田県)に配備されるPAC3部隊は、近く、空自浜松基地を車両75台前後で出発。フェリーを使うなどして現地入りし、月末までに展開を完了する予定。
[読売新聞/30日追加]
■ミサイル:ゲーツ国防長官「迎撃しない」
米国のロバート・ゲーツ国防長官は29日、北朝鮮のミサイル発射が迫っていると見られる中、米国はこれを迎撃しない、と語った。
AFP通信が報じたところによると、ゲーツ国防長官はこの日「フォックスニュース・サンデー」に出演し、「わたしの考えでは、もしミサイルがハワイやその辺りに向かうようなら、それ(迎撃)を考慮するだろう。(しかし)現段階では、そうしたことをやる計画は全くない」と語った。
ゲーツ長官は、北朝鮮のミサイル発射はすぐに行われそうかという質問に対し、「どうやらそのようだ」と答えたが、続けて「われわれはこれに対し、何も備えていない」と付け加えた。
またAP通信が報じたところによると、ゲーツ長官は「北朝鮮の長期的な意図はミサイルに核弾頭を積もうというものだが、現段階では、北朝鮮がそうした能力を持ち合わせているとは信じられない」と語った。これに先立ち、ティモシー・キーティング米太平洋軍司令官は今月24日、「北朝鮮のいかなるミサイルでも、迎撃する可能性が大きい」と語った。
イ・ヨンス記者
[朝鮮日報/30日追加]
■PAC3部隊の展開完了
新屋演習場に発射機やレーダー装置
北朝鮮が「人工衛星」名目で弾道ミサイルの発射準備を進めている問題で、弾道ミサイルを迎撃する地上配備型のパトリオット・ミサイル3(PAC3)部隊は31日、秋田市の陸上自衛隊新屋演習場と秋田駐屯地、男鹿市の航空自衛隊加茂分屯基地への展開を完了し、新屋演習場に配備したPAC3の発射機(ランチャー)を報道陣に公開した。
新屋演習場には3基の発射機が搬入され、2基が公開された。発射機は約100万平方メートルの広大な新屋演習場の一角に約100メートルの間隔を置いて設置され、さらに約100メートル離してレーダー装置や通信機器が置かれていた。
発射機にはミサイルを最大4発装てんできるミサイル格納ケースを搭載。すでにミサイルが装てんされているという。ミサイルは約45度の角度で日本海側に向けられていた。
[読売新聞/04.01追加]
Posted by nob : 2009年03月26日 19:12