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やむおえない、、、まずは日本自らが死刑を廃止するところから。。。

■中国、5日にも邦人に死刑執行 麻薬密輸、国交正常化後で初

 中国当局は29日、日本政府に対し、麻薬密輸の罪で死刑判決が確定している日本人の男性死刑囚について、近く死刑を執行すると通告してきた。日本政府筋が30日明らかにした。執行されれば1972年の日中国交正常化以降、日本人で初めてとなる。

 同筋によると、4月5日にも死刑執行の可能性があるという。日中間では、大きな懸案だった中国製ギョーザ中毒事件の容疑者が拘束され、関係改善加速への期待も出ているが、執行されれば日中関係に微妙な影響を与えそうだ。

 中国は「死刑大国」と人権団体から批判を浴びており、当局はこれまで日米欧など先進国の外国人に対する死刑執行は慎重に対処してきた。しかし、昨年12月末には麻薬密輸罪の英国人に死刑を執行。国力の増大と国内の引き締め強化に伴い、外国人に対しても国内同様の死刑執行基準に改めつつある可能性がある。

 日中外交筋によると、男は2006年9月、遼寧省大連の空港から日本へ覚せい剤約2・5キロを密輸しようとして逮捕。08年6月に一審で死刑判決を言い渡され控訴したが、同省の高級人民法院(高裁)で昨年棄却され、判決が確定していた。

 日本人の執行猶予の付かない死刑囚はこの男も含め4人いる。近年、麻薬密輸容疑で日本人が逮捕される新たな事件も相次ぐ中、日本側は中国に対し、国民感情などに配慮し慎重な対応をするよう求めてきた。

 中国では麻薬や覚せい剤の密輸は重罪で、刑法は覚せい剤50グラム以上の密輸について「懲役15年か、無期懲役または死刑」と規定している。

 中国メディアによると、中国では1950年代に毛沢東主席らの暗殺を計画したとして、日本人男性1人に死刑が執行された例がある。(共同)

[47NEWS]


■中国の日本人死刑囚、2人は9日以降に執行か

 【瀋陽=比嘉清太】中国遼寧省で麻薬密輸罪に問われ、死刑判決が確定した武田輝夫(67)=名古屋市出身=、鵜飼博徳(48)=岐阜県出身=、森勝男(67)=福島県出身=の3死刑囚に対する刑執行について、日中関係筋は7日、武田、鵜飼両死刑囚への執行が9日以降になる可能性が高いと語った。

 中国は4月1日、3人への刑執行を8日にも行うと日本側に通告。しかし、大連で収監されている武田、鵜飼両死刑囚は8日に家族らと面会することになり、執行は9日以降になりそうだという。

[読売新聞/7日追加]


■中国:日本人3人の死刑執行 麻薬密輸罪で6日に続き

 【北京・浦松丈二】中国遼寧省高級人民法院(高裁)は9日午前9時(日本時間同10時)、麻薬密輸罪で死刑判決が確定した名古屋市の武田輝夫(67)、岐阜県の鵜飼博徳(48)の両死刑囚の刑を大連市看守所で、福島県の森勝男死刑囚(67)の刑を瀋陽市看守所で執行した。

 死刑執行の直後、同法院から在瀋陽日本総領事館と同総領事館大連出張駐在官事務所にそれぞれ電話で連絡があった。

 同法院は6日に同罪で死刑判決が確定した大阪府の赤野光信元死刑囚(65)の刑を、日本人の死刑としては1972年の日中国交正常化以降初めて執行していた。中国で死刑が確定していた日本人4人全員の刑が執行された。

 武田死刑囚は02年から名古屋市などで被害総額6億円の連続強盗事件を起こした日中混成強盗団のリーダーとして愛知県警などが指名手配していた。同年11月に中国入り。ホームレスらを運び屋に雇って覚せい剤密輸を繰り返した主犯格とみられている。

 判決によると、武田死刑囚は04年6月に広東省で共犯者2人と覚せい剤約3.1キロを所持しているところを拘束され、03年に大連から覚せい剤計約3.7キロを密輸しようとした組織のリーダーと認定された。

 鵜飼死刑囚は03年7月、覚せい剤約1.5キロを隠し持って大連の空港から帰国しようとして拘束された。裁判では「他人に頼まれた。覚せい剤とは知らなかった」などと主張した。

 両死刑囚は1審で死刑判決を受けて控訴、07年8月に同法院が棄却し、死刑が確定していた。

 森死刑囚は03年7月、覚せい剤約1.25キロを隠し持って瀋陽の空港から帰国しようとして拘束された。裁判で「他人の差し金だった。監視されていた」などと主張したが、1審で死刑判決を受けて控訴、07年10月に同法院が棄却し、死刑が確定した。

 鵜飼、森両死刑囚は武田死刑囚の指示で覚せい剤を密輸しようとしたとみられている。

 中国ではこれまで日本人の「運び屋」ら20人以上が逮捕、起訴されている。死刑の目安となる1キロ以上の覚せい剤が押収されたケースも多く、今後も死刑執行が続きそうだ。

[毎日新聞/9日追加]


■中国:日本人死刑執行 生活困り運び屋に 予想外の重罪に自暴自棄

 【北京・浦松丈二】中国遼寧省高級人民法院(高裁)は9日までに、麻薬密輸罪で死刑が確定した日本人4人全員の刑を執行した。中国各地の空港では、覚せい剤を日本に持ち出そうとした日本人が逮捕される事件が相次ぎ、裁判で「預かっただけ」と主張しても「密輸の行為犯」として死刑を含む重罪が言い渡されている。密輸団が、日本の困窮者を狙い撃ちして運び屋に仕立てる手口が横行。刑を執行された死刑囚には、予想外の重い刑に一時、自暴自棄になった人もいたという。

 刑が執行された森勝男元死刑囚(67)=福島県出身=は、03年7月に覚せい剤約1・25キロを隠し持って帰国しようとして空港で拘束され、04年2月の1審で刑事犯として日本人として初めて死刑を言い渡された。

 森元死刑囚は逮捕後、「定年退職して金に困っていた」と供述し、日本国内で密輸を持ちかけられ、報酬20万~30万円で請け負ったことを認めた。裁判では、日本に逃亡した共犯者に「監視されていた」と主張した。

 森元死刑囚を知る関係者は「1審判決直後は(制度の違いなどから)『どうなってもいい』と自暴自棄だったが、その後、減刑嘆願を書くなど生きようとしていた」と様子を明かした。

 また、刑が執行された鵜飼博徳元死刑囚(48)=岐阜県=も「他人に頼まれた。中身を知らなかった」と主張した。しかし、両元死刑囚は麻薬密輸の「行為犯」と認定され、死刑が確定した。

 一方、両元死刑囚らに密輸を指示した覚せい剤密輸団のリーダーとみられる武田輝夫元死刑囚(67)=名古屋市=は裁判で「(共犯の)中国人から『もうけたい』ともちかけられた。死刑になっても構わない」と認めた。

 北京の日本大使館によると、中国では麻薬関連犯罪で少なくとも30人が逮捕、起訴され、うち20人(元死刑囚4人を含む)の判決が確定、10人は未確定で未決拘置中。同大使館は法律の知識がある中国人スタッフ1人を近く増員、すべての裁判を傍聴していく方針だ。

[毎日新聞/9日追加]


■社説:中国で日本人死刑 教訓を受け止めたい

 中国で麻薬密輸罪で死刑が確定していた日本人男性に対して、刑が執行された。72年の国交正常化以降、初めての執行である。

 判決によると、男性は06年9月に大連の空港で、共犯男性(懲役15年確定)と、約2・5キロの覚せい剤を日本に密輸しようとした。

 覚せい剤の密輸で死刑は厳しすぎる。そう受け取る日本人も多いだろう。日本の法律では、覚せい剤で最も重い「営利目的密輸」でも最高が無期懲役だ。また、男性は、面会した親類に、通訳のひどさなど、取り調べや裁判への不満を漏らしていたと伝えられる。

 先月末に中国側の執行通告を受け、鳩山由紀夫首相が「大変残念だ」と表明したのをはじめ、閣僚から懸念の声が相次いだ。岡田克也外相は、適正な刑事手続きの面から駐日中国大使に疑問を伝え、菅直人副総理兼財務相は「日本の罰則より厳しいと思っている人がいる」と温家宝首相に直接、訴えた。

 犯行の経緯など事件の情報が乏しく、刑事手続きにも疑問符がつく中、自国民の生命権の保護の問題として、政府が声を上げたのは当然だった。懸念が聞き入れられず残念だ。同じ罪でさらに3人の執行が通告されており、波紋は広がるだろう。

 ただし、今回の問題を冷静に受け止めることも必要である。

 司法制度はそれぞれの国が定める。刑罰も同様だ。中国が麻薬犯罪に厳罰で臨むのは、アヘン戦争など歴史的な背景があるからとされる。

 東南アジアも麻薬に厳しい。先月末、覚せい剤4キロ以上の所持を問われた日本人女性の初公判がマレーシアであった。無罪を主張したが、有罪が確定すれば法定刑は死刑だ。

 空港などで知らないうちに覚せい剤をバッグに入れられたと訴えるケースもある。各国警察が慎重を期すべきなのは言うまでもない。だが、薬物犯罪への認識が国によって異なることをまずは自覚したい。

 アムネスティ・インターナショナルは、昨年の中国の死刑執行は数千人とみる。世界一だ。まゆをひそめる向きもあるだろうが、欧州などの死刑廃止国からは、日本も同じような目で見られていることを心にとどめたい。

 世界の死刑執行国は15年前から半減し、昨年は18カ国だ。日本はその一つである。国連の国際人権規約人権委員会などが懸念を繰り返し表明するが、政府が「国内問題」と言い続けてきたのも事実だ。

 中国は今回、日本の国民感情に配慮してか、執行前の家族との面会を認めた。日本では死刑囚が執行を知るのは当日朝で、最期の別れはできない。死刑制度や死刑囚の処遇を考えるきっかけにもしたい。

[毎日新聞/9日追加]

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Posted by nob : 2010年03月30日 23:07