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■海外4ファンドに「飛ばし」=含み損を分割管理―前副社長ら3人担当・オリンパス
オリンパスによる損失隠し問題で、同社が2000年ごろ、1000億円を超える含み損を抱えた不良資産を分割し、海外の四つの投資ファンドに移していたことが20日、関係者の話で分かった。うち2ファンドを森久志前副社長が、残る2ファンドを2人の証券会社元社員がそれぞれ担当し、海外への「飛ばし」を実施。企業買収を通じた資金で含み損を穴埋めするまでの間、一貫して3人で4ファンドを管理し続けたという。
オリンパスによる損失隠しの詳しい実態が判明した。東京地検特捜部も把握しており、森前副社長らを事情聴取して全容解明を進めている。
関係者によると、同社は01年3月期から時価会計基準が導入されるのを契機に、バブル期の投資失敗で抱えた多額の含み損を、英ケイマン諸島のファンドなどに移したとされる。
最初の「飛ばし」は00年3月までに、証券会社元社員の1人が担当して実施した。外国銀行に約300億円を預金し、これを担保に海外ファンドに融資。このファンドが融資金でオリンパスの抱える不良資産を買い取る形で、含み損を移した。
同年9月までには、債券を購入した資金など150億~350億円を三つの新たな海外ファンドに回し、不良資産を買い取らせた。うち2ファンドは森前副社長が、一つは別の証券会社元社員が担当した。
さらに最初に含み損を移したファンドにも、150億円分を上乗せ。これにより、当時約1250億円あった含み損全額の「飛ばし」を終えた。
計4ファンドに移した含み損は、その後の運用結果などに応じて増減。07~10年、国内3社の買収資金や投資助言会社への報酬などで穴埋めされた。各ファンドの穴埋め資金の捻出は、それぞれの担当者が中心になって行ったとされる。
[時事通信社]
Posted by nob : 2011年11月21日 09:10