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私も蟹座で7月生まれです。。。(苦笑)

■魚座と牡羊座は出世しやすく蟹座は出世しにくい!?
なさそうで実はあった「星座による出世度の違い」

出世度を「生まれ月日」ではなく
「星座」の違いで見てみたい!

 科学的根拠のなさそうな占いと言えば、血液型や星座占いが筆頭格だが、その反面、根拠が希薄であるがゆえに話題にしやすいということもある。

 連載第9回で「生まれ月と出世度の関係」を見てみたところ、その結論は「生まれた月日や月による出世度に違いはありそうだが、あってもわずかであり、断定はできない」という歯切れの悪いものだった。

 しかし、本当にそうなのか? 筆者としても長らく気になっていたため、前回からかなり間が空いてしまったが、第9回の内容を趣向を変えて分析し直してみたい。ズバリ、「星座と出世度の関係」である。

「ほとんど関係ないんじゃないの!?」と思われた読者も多いだろうが、言うまでもなく星座は生まれ月と密接に関係している。第9回の結論を星占いと突き合わせてみれば、その信憑性をさらに詳しく検証できるかもしれないと思った次第だ。

 誕生日と出世度の関係を一次判断するための基となるデータは、これまでと同様、「ダイヤモンドD-VISIONシリーズデータベースサービス 役員・管理職情報ファイル」であるが、これだけでは絶対数に関するデータしか得られないため、第9回と同様、人口統計に関するサイトもいくつか参考にさせてもらった。一部、第9回と同じ「表」も使用することをお断りしておく。

【復習1】役員の誕生日には
人為的な「特異日」があった

 それでは、第9回で紹介した生まれ月日別の役員人数のランキングを、再度見てみる。上場企業における生まれ月日別の役員人数を表したのが、「【表1】生まれ月日別役員人数順位」である(第9回の表1を転載)。

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 表を見ると、1月1日と2日生まれが極端に多く、2月29日が極端に少ない(4倍しても)が、この3日間は特異日である。

 いつ頃までかは判然としないが(おそらく1960~70年のどこかまで)、昔は年末の慌ただしい時期に子どもが生まれると、縁起も担いで、出生日を正月の3が日にして届け出たという話を聞いたことがあるだろう。

 実際、年末の3日間は揃って人数が少ない。かつ、元旦の前後6日間を均すと、平均的な人数になるので、この説には信憑性があると言える。

 また、2月29日が4倍しても極端に少ないのは、「4年に1回しか誕生日がないのはかわいそう」という親心から、出生日を前後にずらして届け出たことが多かったからである。実際、3月1日の人数は多く、2月28日の人数もやや多めである。

【復習2】誕生日には何箇所もの
「特異日・期間」があった

 昨今の生まれ月日別の出生数はどうなっていたかと言うと、それが「【表2】 誕生日別人数順位」(厚生労働省 1981年~2010年 統計より)を見るとわかる。(第9回の表2を転載)。

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 なお、祝日および祝日になる可能性のある日は、日にちを茶文字にしている。これは、昨今は陣痛促進剤を使用した計画分娩により、出産日が日祝日に重ならないようにするケースが少なくないためである。

 表2をざっと見てみると、年末年始、建国記念日、春分の日、旧・天皇誕生日、ゴールデンウィークの中心日(3日間)、元・敬老の日、元・体育の日、元・文化の日、勤労感謝の日、天皇誕生日は、順位が最下位付近であることがわかる。

 逆に、特異日(期間)と思われる日にちが何箇所かある。1月5、6日は年末年始の反動だろうし、5月1、2日や同8日前後もゴールデンウィークの反動、8月15日前後はお盆なので避けられがち、と考えられる一方で、「7月7日は七夕だから?」「12月22日は翌日の天皇誕生日を避けたから?」(あるいはクリスマスまでに生まれてしまったから?)「12月25日はクリスマスと同じ日にしたかったから?」といった、いくつかの特異日も見受けられる。

 なお、4月1日と2日の関係、特に4月2日が第2位であることには理由がある。ご存知の方も多いと思うが、進学の際の学年の切れ目がこの両日になっているため、同一学年のなかでは4月1日は最も生まれが遅く、4月2日が最も早くなる。

 これも親心なのだろう、年度末ぎりぎりに生まれた子どもの出生日を、同じ学年の他の子どもたちに比べて不利にならないようにと、4月2日で届け出る親が多いからだ。

 もっとも最近では、就学までの期間が短いぶん、養育費が少なくて済む早生まれのほうが好まれる、という話も聞いたことがあるのだが……。

 また、9月の17日から(23、24日を除いて)28日まで、ベスト20位以内の日が集中していることにもお気づきだろう。実はこの現象は(今回調べてみたところ)世界的な傾向である(※以下の3記事を参照のこと)。

cf1. Most Common Birthdays Infographic Shows Number Of Babies Born On Every Day Of The Year(2012.05.16)

cf2. VizWiz - How common is your birthday? Find out exactly with an interactive heat map. - Data Visualization Done Right(2012.05.14)

cf3. 9月20日頃の生まれの人は…… (2012.4.12)

暑い時期生まれと寒い時期
生まれとでは出世度が違う!?

 さて、ここからが本題である。

 まず【表A「誕生日と星座の関係」】を示しておく。

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 お気付きかもしれないが、実は「月」ではなく「星座」で12分割することのメリットがある。それは、星座の境は19~23日になっているため、① 年末年始や②ゴールデンウィーク、③お盆、④9月の中下旬の前後、に発生する出生数の集中とその反動からくる変動を、上手く吸収してくれることである。

 唯一不具合がありそうなのは、射手座と山羊座が12月の22日までと23日からで分かれることだろう(今回の場合、山羊座にやや有利に働く)。

 以上、3つの表から、【表B「星座別の誕生日人数逆順位と役員人数順位のランクアップ度」】を作成した。「ランクアップ度」とは、星座別誕生日延べ人数逆順位と星座別役員人数順位の差を表しており、この数値が大きいほど、延べ人数が少ないわりに役員数が多い「実力派」の星座であることを意味している。

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 さて、表Bの結果を見てみて、どうだろうか? 

 寒い時期と暑い時期とが、上位と下位とにはっきりと二分されていることが一目瞭然である。日本の季節感で言い表せば、「お彼岸を境に、寒い時期の生まれは出世度が高く、暖かい時期の生まれは出世度が低い」ということだ(射手座と山羊座の境目問題は、双方および双子座の順位に影響を与えていないことも確認できる)。

読者も生まれ月によって
出世度が違うと感じている

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 ここで、読者の皆さんの実感とも比較しておきたい。ちょうど、第9回の巻末に設けたアンケート「あなたの周囲で『出世が速い』と思う人の生まれ月は?」の結果が、比較対照として好適である。ただし、このアンケートの結果には、割合ではなく絶対数が反映されていると考えておかなければならない。

 この円グラフと数値を見ると、2月、4月、1月で上位半数を占めている。2月は3分の1が魚座で3分の2が水瓶座、4月は3分の2が牡羊座、1月は山羊座と水瓶座なので、これは表Bの上位4星座と一致する。

 最下位は6月と10月であるが、10月は表Bとの一致性は認め難いものの、6月は3分の1が蟹座で3分の2が双子座であり、表Bで最下位と下から4番目であることとの一致性は高い。

 つまり、1月、2月、4月と6月はデータと実感値の一致性が認められると言っていいだろう。星座を軸にして言えば、データと実感値の一致性が高いのは水瓶座(完全一致)、魚座、牡羊座、山羊座(部分一致、特に2、4月生まれ)、蟹座(準完全一致、特に6月生まれ)ということになる。

魚座と牡羊座は出世しやすく
蟹座は出世しにくい関係に?

 ただし、ここでもう1つ考慮を加えなければならない点がある。第9回でも触れたように、「第2次世界大戦前は、出生月による差が大きく(中略)1~3月に高く6月に低い傾向のまま推移していた。戦後から昭和39年までは、戦前と同様に1~3月が高く6月が低かったが、出生月による差は少なくなってきた。昭和45年以降では、出生月による出生率の差は、ほとんどない状態である」(厚生労働省の『「出生に関する統計」の概況/人口動態統計特殊報告』による)という事実がある。

 現在役員になっている人たちは、1946~60年前後の生まれが多いと思われるため、前述の影響――役員適齢期では、1、2、3月の順に人口が多く、6、7月の順に人口が少ない――が残っていると考えるべきである。

 となると、表Bの「星座別役員人数」の絶対数が最上位、または最下位付近に来ている星座については、割り引いて考えなければならない。水瓶座(と山羊座)がこれに該当する。

 蟹座については、絶対数がより少ない双子座と牡牛座のほうが上位にいることから度外視してよさそうであり、魚座、牡羊座もより絶対数の多い水瓶座、山羊座のほうが下位にいることから同様である。

 というわけで今回の結論は、「星座と出世度の関係では、魚座と牡羊座にはポジティブな関係、蟹座にはネガティブな関係が認められる。ポジティブな関係としては、山羊座、水瓶座が後に続きそう」といった線に落ち着く。

星占いでは性格、適性、仕事運を
どう説明しているのか?

 ちなみに、星座占いでは各星座の運勢や性格などが決まっているようだ。せっかくなので、話のネタとして取り上げておこう。

 実際には、「××座の今日の運勢は?」といった「今」を占うサイトはたくさんあっても、一生を通じての傾向・運勢が詳しく解説されているサイトは少ない。そんななかで、説明が詳しかったのが次のものだ。

12の星座の性格・星占い

 試しに、水瓶座、魚座、牡羊座、山羊座、蟹座の冒頭や《仕事、金銭面》を、読んでみればわかるように、今回の結果と適合するのは牡羊座、山羊座だけで、残りの水瓶座、魚座、蟹座は出世の面では適性が逆だ。

 要は「当たるも八卦……」ということだろう。筆者としてはむしろ、“お彼岸を境に”という点に「何か理由があるのでは?」と引っ掛かっている。

 蟹座(特に6月生まれ)の読者はがっかりしたかもしれないが、「そういうデータ的な側面もある」くらいに軽く受け流しておいてほしい。なにせ、かく言う筆者も蟹座なんよ、7月生まれやけど(苦笑)。

(参考サイト)

「出生に関する統計」の概況(人口動態統計特殊報告)

あなたの「生まれた日(ルーツ)」を知ることができるリスト~誕生日ランキング~

(吉田 克己/“World Business Trend Tracker”)
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Posted by nob : 2012年11月14日 08:00