« 澄み切った空の青さ | メイン | 一億総自営業者社会、、、それがすべて一人会社であることが究極の理想。。。Vol.5 »

死に様は生き方のエピローグ、、、本人の納得こそが唯一無二の幸福。。。

■桜井センリさんの友人談

10年前に心臓病患いのんびりと余生

 桜井さんをよく知る関係者Aさんがこの日、本紙の取材に応じ、その人となりや思い出について語った。

 「一見、偏屈で意固地なジジイ。他人に干渉されたくないから、人付き合いも悪いけど、本当は面倒見が良くて優しいおじいちゃんです」

 Aさんが語る桜井さんの人柄を象徴するのが、最後の出演作となった映画「待合室−Notebook of Life−」のロケで岩手に行ったとき。周囲に飲食店があまりなく、「仕方ないから」と言って入ったイタリアンレストランでワインを注文し「やっぱりまずい」と文句を付けたという。「外交官の息子だからか気品があるんです。別のレストランでも、ボーイさんにワインのつぎ方とか口うるさく言ってましたね」

 桜井さんは若いころに一度結婚しているが、すぐに離婚。離婚後は生涯独身を貫いた。自分で料理を作ったり、突然1人でウィーンにオペラ鑑賞に出掛けたりしていた。人付き合いは苦手だが、親しい人には高価なお中元を贈るなど、礼儀正しく世話好きな一面もあったという。

 10年ほど前に心臓病を患い、股関節痛や腰痛も悪化したため、06年以降はのんびりと過ごしていた。しばらくは近所に車で買い物に出掛けていたが、ここ数年は電動車いすの生活が続き、お手伝いさんが2、3日に一度身の回りの世話をするために来ていた。

 Aさんがたまに電話をし「元気ですか?」と尋ねると「無駄に生きてるよ」などと冗談で返していたそうだが、数年前、横浜で暮らす妹にはこう言っていたという。「俺はポックリ逝きたい。誰にも迷惑かけたくないから。葬式も香典もお花もいらない」

 思うがままに生き、天寿を全うした桜井さん。この日、ニュースで報じられた「孤独死」という言葉に違和感を感じたAさんは強調した。「他人に干渉されたくない。そういう生き方を選んだ桜井さんらしい死に方。孤独なんかじゃないはずです」 (江川悠)

[中日スポーツ]

ここから続き

Posted by nob : 2012年11月13日 09:36