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一億総自営業者社会、、、それがすべて一人会社であることが究極の理想。。。Vol.5

■社長は会社を「大きく」するな!【起業編】
山本憲明 [税理士]

新規事業を成功させる
たった1つのコツ

前回の連載では、「9割の起業家がやってしまう5つの失敗」についてお話ししました。さて本日は、「新規事業」にスポットライトを当てたいと思います。ここでポイントになるのは、「安易な拡大戦略はとらない」「1人当たりの粗利を確保する」「経営者の見栄に振り回されない」です。

「新しい事業を始めたい」。
そう思ったら、まずここから!

 起業して会社を立ち上げ、十分な粗利を稼ぎ、最終的な利益も確保できたら、毎年それを継続していく必要があります。

 そして、毎年十分な利益を確保できるようになったら、それを維持するとともに、新しい事業に挑戦していってもいいかもしれません。

 ただ、そうはいっても、「新規事業をやる!人も雇う!事務所も大きくする!」のような、勢いに任せた安易な拡大戦略はNGです。

 さて、ではどのように考えていけばいいのでしょうか?

 そのポイントは、「事業を無理に大きくすることなく、継続して利益を出していきながら、お金をかけず、新しい事業を作っていく」です。

安易に人を増やさず、
「1人当たりの粗利」を確保する

 新しい事業は、核となる事業(もともと行っている事業)に付随するものや、核となる事業の周辺に位置するものがやりやすいと思います。他にもさまざまな要素がありますが、ここが一番のポイントです。

 例えば、経営コンサルティング業であれば、経営に関する教材を販売するなどのことが考えられます。メインの事業に近い事業を1つずつ増やしていくことで、メインの事業も新しく始める事業も、お互いの共通点を生かすことができるというメリットがあります。

 またこの方法であれば、仮に新しく始めた事業が儲からなかったときでも、撤退しやすく、大きなダメージを受けません。

 ただ、ここで気をつけてほしいのは、「安易に人を増やさないこと」と「1人当たりの粗利を確保する」です。

 前回の連載でお話ししましたが、「1人当たりの粗利」とは、粗利(売上総利益)を従業員数で割ったものです。つまりこの数値は、「会社で稼いだお金(粗利)を、いったい何人で生み出しているか」を表すものであり、会社の本当の力を探るバロメーターになります。

これだけは、
絶対にやってはいけない!

 事業の芽を育て、本格的にやっていくのであれば、儲かるかどうか、ということをしっかりチェックして下さい。事業拡大したとしても、1人当たりの粗利が落ちていれば、「儲かっている」とは言えないからです。

 そしてもう1つ、大きな注意点があります。それは、メイン事業とかけ離れた事業を行うことです。例えば、「小~中学生を対象とした学習塾の経営者が、飲食店を始める」といったイメージです。

 こうしたことが起こる原因としては、「事業に成功したことで、気が大きくなる」「儲かる、儲からないより、自分の趣味を仕事にしたくなる」「経営者仲間に自慢したい」ということが挙げられます。乱暴な言い方をすれば、「経営者の見栄」が、原因の大半を占めます。

 せっかく育てたメイン事業を活用しないのは、やはりもったいないと思います。できれば、「メインの事業と関係することで何かできないか」ということをよく考え、そこから新しい事業を探っていって下さい。

 ただ、焦る必要はまったくありません。「1つの事業がうまくまわれば、1つの事業を増やす。ダメならすぐやめる。もしうまくまわれば、さらに新しい事業を始める」という形で、1つ1つやっていきましょう。焦って、無理に手を広げてはいけません。

[DIAMOND online]

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Posted by nob : 2012年11月13日 23:16