« 創造性=オリジナリティーへの段階的ステップだと、、、稀に天から唐突に降りてくることもあります。。。 | メイン | 私もこのところ毎日二欠け前後のビターチョコレートを摂るように、、、ずっと続けるつもりです。。。 »

私は120歳までは元気に長生きしてみせます!?

■若く見える人のほうが
老けて見える人より長生きする!?

「アンチエイジング」は女性に限ったテーマではありません。男性もいつまでも若々しく元気なほうが魅力的。実際に「若く見える人のほうが、老けて見える人より長生き」という研究もあるほどで、「老化を考えること」は「健康を考えること」に直結します。そこでこの連載では、男性目線でのアンチエイジングとそれを支える食について考えていきます。連載の1回目である今回は、まず「男性の老化(エイジング)」について説明していきましょう。

大事なのは「何歳まで生きられるか」ではなく
「何歳まで元気に生きられるか」

「何となく疲れやすくなった」、「鏡を見ると老けたなあと思う」、「髪が抜けてきた」、「スポーツをやると運動能力が落ちていると感じる」……。これらはあんまり嬉しくない老化の自覚ですね。年齢を重ねるごとに身体の衰えが出てくるのは致し方のないことです。

 日本人の平均寿命は、2012年の調査で男性79.94歳、女性86.41歳です。1960年の調査では男性65.32歳、女性70.19歳でした。50年ほどで男女とも約15年寿命が延びたことになります。

 この平均寿命より、男性で7年、女性で9年短いと言われているのが、健康寿命です。介護などを必要とせず、元気に過ごせる寿命のことです。男性で73歳、女性で77歳となりますから、ずいぶん印象が変わりますね。平均寿命も大事ですが、皆さんにとってより関心があるのはこちらの寿命ではないでしょうか。この健康寿命を延ばすのが、アンチエイジング医学の目的ということになります。

「アンチエイジング医学」というと、老化防止や長寿の妙薬があるような印象を持たれるかもしれませんが、残念ながら発展途上の分野で分からないことの方が多いのです。つまり、「誰でもこれをすれば寿命が延びる、老化が防げる」とはっきり言い切ることができないのです。これをすると老化防止や寿命に対して効果が見られたと報告している研究はたくさんあるのですが、一方で効果がなかったという報告もあり、学問的にはまだ確立していないのが現状です。

 ですから、本連載ではこの点を考慮したうえで、可能な限りわかりやすい形で読者のみなさんに情報をお知らせしたいと思います。

同い年でも
若く見える人と老けている人は何が違う?

 さて、老化とは何でしょう?

 老化を医学的に定義すると、身体の臓器や組織の機能と構造が低下し、恒常性が失われるプロセスということになります。

 例えば、心臓は加齢とともに大きくなる一方、心筋の能力は低下します。腎臓は30歳くらいを頂点に重量が軽くなり、水分の代謝量は減ります。このほか、年齢とともに、肌、内臓、骨、筋肉などの機能は衰えていきます。

 ただし、老化のペースは人により、また臓器によっても異なります。同じ45歳でも30代にしか見えない人もいれば、50代と間違われる人もいます。大方の人は30代に見られた方がいいですよね。

「見かけの若さは寿命と関係ないのでは?」と思われるかもしれません。ところが、デンマークの研究では、「若く見える人のほうが、老けて見える人より長生き」という結果が出ているのです。

30代男性の
更年期障害も増加中

 見かけや自覚症状によってある程度身体の老化が把握できるかもしれませんが、これはあくまで一部に過ぎません。内臓や血管等の状態をみる各種の検査をして初めて、その人の老化がどの程度進んでいるのかが分かるのです。

 例えば、次の四つの検査をすると大まかな老化進行が判定できます。

(1)PWVという、手と足での動脈硬化をはかる
(2)IMTという検査で、頸動脈のエコーから動脈硬化をはかる
(3)血中のDHEAという性ホルモンの量をはかる
(4)握力をはかる

 いずれも加齢による変化が顕著に表れるものです。

 この検査で、実年齢よりも老化が進行しているという結果が出れば早めに手を打つことです。意外と知られていませんが、30代の男性でも更年期障害が現れることがあり、男性ホルモンや(3)のDHEAの低下があるとそれが疑われます。そうなった場合、ホルモンを補うなどの対策を実施することで様々な症状が改善される可能性もあります。

 老化に対してはこのように「自分の状況を知る」ことが、アンイチエイジングの第一歩なのです。

 それでは、次回からは連載のテーマである、「アンチエイジングと食」について具体的にお話ししていきましょう。

久保 明
[東海大学医学部 抗加齢ドック教授/慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授]

[DIAMOND online]

ここから続き

Posted by nob : 2013年12月27日 21:41