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絶えぬ珈琲効能論争、、、私は朝夕に、時折午後にも、ゆっくりといただきます。。。
■コーヒーの正しい飲み方
健康に効く2大成分はカフェインとポリフェノール
朝の目覚めに、ちょっと疲れたときに……
飲むとすっきりするコーヒーは、実は美肌や脂肪燃焼など、健康パワーの固まり!
コーヒーの力をイイトコ取りする飲み方をマスターしましょう。
コーヒーというと、「健康に悪そう……」と後ろめたさを感じつつ飲んでいる人もいるのでは?でも、ご安心を。むしろコーヒーは体に良いという認識が広がっている。今年5月、最も権威のある医学雑誌の一つ、New England Journal of Medicine誌に「1日に3杯以上のコーヒーを飲む人は、飲まない人よりも死亡リスクが約10%低くなる」という大規模調査結果が報告された(※)。東京薬科大学名誉教授の岡希太郎さんは「コーヒーの健康効果を世界の医学会が認めた、画期的な研究」と評価する。
※(N Engl J Med 2012 ;366:1891-1904.)
シミを抑え、脂肪燃焼を高める2つの効果
コーヒーの健康成分の一つは、ポリフェノール。お茶の水女子大学大学院の近藤和雄教授は「コーヒーは日本人の代表的なポリフェノール摂取源」と話す。その働きの一つとして、近藤教授は1日にコーヒーを2杯以上飲む人はシミが少ないことも確認。目安は、「ポリフェノールで1日1000〜1500mg を一応提唱している。コーヒーのみでとるなら3〜5杯ほど」(近藤教授)。ポリフェノールはカフェインを除いた「デカフェ」でもとれる。
第2の成分が、カフェイン。東京慈恵会医科大学医学部の鈴木政登教授は「カフェインを摂取すると1時間後にはエネルギー代謝が高まり脂肪が燃えやすい状態になる」と話す。鈴木教授は「コーヒー1杯分のカフェインで脂肪燃焼効果は5時間ほど続く。運動の30分前に飲むといい」とアドバイスする。とりすぎには注意しよう。
健康に効くのはこの二大成分!
1. 1杯に200〜300mg
抗酸化でアンチエイジング
ポリフェノール
活性酸素に作用して紫外線によるシミを防ぐ
コーヒーの抗酸化力を支えるのが、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)などのポリフェノール。1杯(150ml)当たり300mgと豊富に含み、「飲むと30分から1時間ほどで体内の抗酸化力を高める作用を発揮する」(近藤教授)。コーヒーを飲む量と肌の状態を調べた研究では、コーヒーポリフェノール摂取が多いほどシミが少ないというデータが出た。
1日に2杯以上飲む人はシミが少ない
非喫煙女性131名(30〜60歳)に対して、食事調査と肌状態の解析を行った。コーヒー1日2杯以上、つまりコーヒーポリフェノールを1日150mg以上とる人は紫外線シミが少ないことがわかった。(近藤教授ら、2011年第65回日本栄養・食糧学会大会にて発表)
意外?!コーヒーは日本人の抗酸化力の源!
首都圏在住の主婦109人に食事、食材、飲料を一週間記録してもらい、ポリフェノールを何から摂取しているかを算出した。その結果、コーヒーからの摂取が47%と最も多く、コーヒーは日本人の最大のポリフェノール源であることがわかった。(近藤教授ら、2010年第64回日本栄養・食糧学会大会にて発表)
コーヒーポリフェノールにはこんなアンチエイジング効果も!
● インスリン抵抗性を改善し、糖尿病を予防。血圧を抑える
● 動脈硬化を予防し、心疾患リスクを下げる
2. 1杯に約100mg
エネルギー代謝を高める
カフェイン
カフェインと運動で脂肪燃焼効果アップ
肥満・糖尿病モデルのラットを「安静対照群」、「運動群」、「カフェイン投与群」、「運動+カフェイン投与併用群」に分けて5週間飼育した。運動とカフェインを併用すると体重減少が顕著となり、筋肉量が増え、内臓脂肪と皮下脂肪が最も減少した。(鈴木教授の研究)
脂肪燃焼パワーを高める
カフェインをとると30分ほどで血中に到達し、脈拍が上がり交感神経が優位になる。さらに、エネルギーとして活用されやすい遊離脂肪酸が増え、脂質代謝が高まる。ラットの実験で、カフェインを投与して運動を加えるとこの働きはさらに高くなった(写真)。「ヒトを対象にした研究でも、コーヒーを飲むとエネルギー代謝が上がることを確認した」(鈴木教授)。
1杯中のカフェインはコーヒーが多い
主な飲料に含まれるカフェイン量を比較すると、コーヒーの含有量が多い。コーヒーや茶葉から抽出されたカフェインは、コーラや栄養ドリンクにも使われている。(データ:五訂日本食品標準成分表、『カフェインの科学』学会出版センター)
カフェインにはこんなうれしい効果も!
● 交感神経を優位にする
● 抗炎症作用
● 肝臓など臓器の保護作用
■“コーヒーは体を冷やす”は勘違い!?
効き目大! でもとりすぎは ご用心
がぶ飲みするのはNG 妊婦は1〜2杯に
カフェインは医療にも用いられているだけあって、急激に血中濃度が高まると中枢神経系を刺激し、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震えなどにつながることがある(表)。「カフェインは、血中濃度40μg/mlを超えるとほとんどすべての人に不整脈やけいれんを起こす。10杯続けざまに飲む、というような過剰な飲み方をすると、何らかの副作用が生じる可能性がある」と鈴木教授。カフェインは5時間ほど体内に留まるので、頻繁に飲むのは控えたい。
妊娠中の摂取については、英国食品基準庁(FSA)が、2008年に「妊婦がカフェインをとりすぎると出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性あり」とし、1日当たりのカフェイン摂取量上限を200mgと定めている。妊娠中の人は、デカフェにするか、1日当たり1〜2杯に。
血中カフェイン濃度と症状
カフェインを治療薬として使った場合の症状と、血中カフェイン濃度との関係を示した。体重1kgあたり4mgのカフェイン投与で血中濃度は約6μg/mlになる。(表:鈴木教授)
“コーヒーは 体を冷やす”は 勘違い?!
「コーヒー摂取と冷えに相関なし」の研究結果も
福島室長は「コーヒーポリフェノール摂取と肌状態の調査の際、冷えについても調査した。夏季・冬季いずれにおいてもコーヒー摂取と冷えとの間に相関はなかった」と話す。カフェインには体熱産生作用があり、3〜4杯のコーヒーで10%程度の熱産生アップが見込めるという研究も。薬膳カウンセラーの阪口珠未さんも、「低血圧や低体温の人にとって、コーヒーを朝に飲んで体にスイッチを入れるのは賢い方法。ただし温かくして飲んで」と話す。
■コーヒーはいつ飲むのが効果的?
コーヒーは 飲むタイミングに コツがある
眠気覚ましに効果的 日中の活性酸素対策にも
こんなタイミングで元気に
「運動や精神活動で疲れると、脳ではエネルギー代謝の残りカスとしてアデノシンという疲労物質がたまる。このときコーヒーを飲むと、脳に到達したカフェインが、アデノシンの代わりにアデノシン受容体につき、眠気を防ぐ。昼寝の直前に飲めば20〜30分後にしゃきっと目覚められる」と岡さん。「夜は睡眠中に分泌するメラトニンなどが活性酸素対策になる。日中はコーヒーポリフェノールなどの抗酸化物で対策をしたい」(近藤教授)。ただし「カフェインには胃酸分泌を高める働きがある。胃酸過多の人は、空腹時を避けて」(福島室長)。
ブラックが ダメならちょい足し ミルク砂糖
ミルクでカフェインの吸収をおだやかに
コーヒー好きな人なら苦みや酸味をおいしいと感じるけれど、ブラックの味は苦手……という人もいるはず。でも、砂糖やミルクを入れると健康効果が薄まってしまうようで心配!
ポリフェノールの吸収については「ミルクも砂糖も影響しない」と福島さん。カフェインについて「スプーン1杯、5g程度の砂糖であれば血糖値にはほとんど影響を及ぼさない。脂肪燃焼効果を下げることもない」と鈴木教授。砂糖の入れすぎはカロリーオーバーになるので気をつけて。一方、ミルクを加えると「カフェインが体内に吸収されるスピードがおだやかになる」(福島室長)。急激なカフェイン吸収は胃酸分泌増加により胃を荒らす原因にも。子どもや胃酸過多の人はミルクを加えるといい。
この人達に聞きました
岡 希太郎
東京薬科大学名誉教授/珈琲研究家
2004年にコーヒーの研究に着手。「カフェインには抗炎症作用もあり、肝臓や脳を守って肝がんやアルツハイマー病を予防する可能性も期待されている」
東京慈恵会医科大学
鈴木政登教授
体育学、応用健康科学、病態検査学が専門。「コーヒーの脂質代謝を高める効果は運動によってさらにアップする。肥満、糖尿病の予防にもコーヒーは役立つ」
お茶の水女子大学大学院
近藤和雄教授
同大学生活環境教育研究センター長。「日本人は食べ物より飲み物から多くポリフェノールをとっている。コーヒー摂取などで動脈硬化も抑制できる可能性がある」
[いずれもWOMAN Online]
Posted by nob : 2014年01月31日 09:33