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私も最近注目注視しています。。。

■老化のスピードを早めてしまう「糖化」とは?

久保 明
[東海大学医学部 抗加齢ドック教授/慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授]

「地中海料理」はアンチエイジングに有効な料理

 昨年、和食がユネスコの無形文化遺産に登録されました。ヘルシーなイメージが強い和食ですが、健康・長寿を向上させるという明らかなメディカル・エビデンス(医学的根拠)は残念ながら出されていません。さらなる研究が待たれるところです。

 同じく無形文化遺産に登録された地中海料理についてはさまざまな調査研究がなされ、いくつかのエビデンスが明らかになっています。

 代表的なものに2013年に報告された「地中海食と血管障害発症予防」があります。約7500名を対象に4.8年の追跡期間を費やして行われたもので、エキストラバージンオイルとナッツなどの摂取により、心血管障害の発症が30%抑制されたというものです。

 心血管障害というのは、心筋梗塞、狭心症などの病気のことです。これらの病気にならないということは、健康寿命が延びることになりますから、アンチエイジングという観点からみても有力なデータですね。

アンチエイジングの分野で注目されている「糖化」

 老化を促進する因子として近年注目されているのが、身体の中で起きる酸化と糖化です。

 酸化は細胞内での情報伝達を担うなど、部分的にはよい役割も果たします。ところが、呼吸時に取り入れた余分な酸素が活性酸素となり、体内の脂質を酸化させると全身の細胞を傷つけ、動脈硬化を促進するなど、老化の原因ともなります。

 活性酸素を抑える抗酸化機能も体内にはあるのですが、タバコ、ストレス、紫外線、大量飲酒、大気汚染など様々な要因によってそのバランスが崩れてしまいます。活性酸素を抑制するには、抗酸化ビタミン(ビタミンCやビタミンEほか)やβカロテンなどを摂り入れるのが有効です。

たるみやしわにつながる「糖化」

 一方、糖化というのは体内の余分な糖分が蛋白質と結びつく反応です。糖は人間にとって大事なエネルギー源であり、糖がなければ脳も身体も動きません。しかし、この糖も食べすぎや、甘い物の摂りすぎなどが続いて過剰になると、蛋白質と結びつきAGE(終末糖化産物)という強力な老化促進物質をつくります。

 接待が続いたり、残業でスナック菓子ばかり食べたり、ストレスで食欲が亢進したりと、サラリーマンならば誰でも糖の過剰摂取をしてしまうことはありますよね。

 このAGEが体内にたまると身体を構成する組織や血管がもろくなってきます。体のあちこちで組織が硬直化や化石化するというイメージを持つと分かりやすいでしょう。

 糖化が進むと、皮膚ではたるみやしわができ、血管の弾力性は失われて動脈硬化が促進され、骨粗鬆症や白内障、アルツハイマー型認知症にもつながっていくのです。

 AGEは細胞の受容体とくっついて炎症シグナルを活発化させ、細胞に炎症を引き起こします。この炎症で大きなダメージを受けるのが血管です。血管の内側で起きる炎症こそが動脈硬化の真の原因と最近の研究は警告しています。

 酸化と糖化はお互いに影響しあいながら進行していくという厄介な関係にあるので、どちらかにだけ注意すればいいというものではありません。

 酸化と糖化が進むと老化が急速に進行します。これらを抑えられれば、老化のスピードは緩くなるのです。元気で若々しくパワフルであるためにも酸化と糖化を防ぐことが大事です。

食後の高血糖状態には気をつけよう

 糖化は食後、血液の中に余分な糖があふれている状態で発生します。ですから、できるだけ食後の血糖値を急速に上げないことが肝心。しかし自分では気づかないまま、意外とこの数値が高くなっている人がいます。

 もし、食後1時間の血糖値が150を超えていたら、糖化の危険が迫っている可能性が高く、200を超えているならかなり良くない状況にあります。例えば、食後必ず眠くなる人の一部は食後血糖値が高い可能性があります。血糖値は通常空腹時の値を測りますが、頼めば食後血糖値を測ってもらえるので医師に相談してみましょう。

 食後の高血糖状態は、糖を摂り過ぎないことのほかに食べ方や摂取する食品を工夫することで改善することができますので、次回はその具体的な方法をお教えしましょう。

[DIAMOND online]

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Posted by nob : 2014年02月10日 12:09