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どんな不調も早め早めの対処が肝要、、、未病のうちにまずは身体を動かすことから。。。

■5人に1人がうつ病になる時代!放っておけない「心の疲れ」対処法

仕事や家事、育児など次から次へとやることに追われ、多忙な毎日を送る女性は多いと思います。ですが、頑張りすぎてキャパを超えてしまうと、心も体もバランスを崩し、気付いた時には自分1人では解決できなくなっていることもあるのです。

そこで今回は、放っておくと危険な心の疲れの対処法について、お話していきたいと思います。

■心が疲れるとどうなる?

現代社会において、ストレスがない生活を送るというのは非常に難しいこと。ストレスを溜め込むと心や体が疲れてしまい、下記のような症状が現れます。

・気分が沈む

・不安になる

・イライラする

・寝つきが悪くなる

・朝早く目が覚める

・夜中に何度も目が覚める

・食欲がない

・風邪のような症状が続く

・胃腸の具合が悪くなる

これらのサインを無視し、「ちょっと具合が悪いけど、大丈夫」と無理をしてしまう方は、要注意。近年、多くの女性を悩ませている、うつ病にかかってしまう危険性があります。その数なんと5人に1人。これはもう他人事ではないですよね……。

では、心の疲れを感じたら、どのように対処したら良いのでしょうか?

■すぐにでも取り入れたい! 心の疲れを対処する方法

(1)完璧にこなさなくてもいい

真面目で責任感が強い方というのは、すべてにおいて100%の力を発揮しようと努力をします。これでは力を抜くことができませんので、すぐに息切れの状態になってしまいますよね? 力加減を調整したり、人を頼ったりして、頑張りすぎないようにしましょう。

(2)日光にあたる

朝日を浴びると、その14~15時間後に体内時計をリセットする、メラトニンというホルモンの分泌が始まります。すると、外が暗くなるのに合わせて眠気を感じるようになるので、睡眠に関する悩みを改善することができます。また、日光にあたることで、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が促されます。最低でも、1日に10分は日光にあたりましょう。

(3)涙を流す

涙を流すことでストレスや緊張に関係する交感神経から、副交感神経が優位に切り替わり、リラックスしやすくなります。映画を観たり、本を読んだりして涙を流す時間を設けましょう。

(4)自分に合うストレス解消法を見つける

せっかくストレスを解消しようと思っても、その方法が自分に合っていなかったら逆効果。ストレスが倍増してしまいます。まずは、「自分は何が好きなのか」を心の中で思い返してみてください。

・ワイワイするのが好き・・・家族や友人と食事をする

・1人でのんびりするのが好き・・・映画や読書を楽しむ

・体を動かすのが好き・・・スポーツやエクササイズをする

・手先を動かすのが好き・・・料理やフラワーアレンジメント、アクセサリー作りなどの創作活動をしてみる

仕事での立場や結婚、妊娠、出産などたくさんの選択肢があるなかで、悩みが増える現代女性。心や体の声に耳を傾け、健やかな毎日を送れるようにしたいものですね。

[NEWポストセブン]


■食事VS運動 どっちから改善すべき?

健康維持には適切な食事と運動が欠かせません。でも、どちらも改善の効果がすぐに目に見えるとは限らず(目に見える時は、実はやりすぎだったり不健康な方法だったりするものです)、そのためなんとなくテキトウになってしまいがちですよね。まずは、何から手をつけたら効果的かを知って、効果的なスタートを切りたいものです。

ハーバード大学リサーチフェローの大西睦子医師に、食やダイエットなど身近な健康をテーマにした最新学術論文を分かりやすく解説してもらいます。論文翻訳のサポートとリード部の執筆は、ロハス・メディカル専任編集委員の堀米香奈子が担当します。

今回は、「最近の生活、かなり不健康だなあ、よし! 明日から健康的な生活に切り替えよう!」と考えているあなたに、とっておきの情報を伝授します。

そもそも、バランスのいい食生活と適度な運動が健康にいいことは、多くの方がご存知だと思います。ただ、わかっていても実行できない点が問題なんですよね。

例えば、「ファーストフードは体によくないって知っているけど・・・、今日くらいランチはファーストフードで済ませちゃおう!」とか、「運動は健康にいいっていうけど、面倒だし・・・」(と、結局は家でテレビを見て過ごす)、なんてこと、よくありませんか? また、毎日が忙しくてストレスが貯まっているのに、健康的な食事を準備したり運動しなければいけないことで、かえってストレスを招く・・・なんてことありませんか?

実際、従来の研究では、毎日の生活習慣の小さな変化が将来の健康につながると主張する研究者もいる一方、かえって失敗に終わるという考え方もありました。ですから食事や運動をどのように変えればいいのか、明確でなかったのです。

そこで最近は、私たちのとりがちな行動や習慣に注目した研究が行われています。

第一、健康のためには一体何から改善すればいいのでしょうか? バランスのとれた食事? それとも運動? あるいは、両方でしょうか? 

スタンフォード大学医科大学院の研究者たちは、運動と同時に食事を改善した場合と、運動を改善する前後に食事を変えた場合に、どのような変化が起こるか調査しました。その研究結果が、雑誌『Annals of Behavioral Medicine』に掲載されましたので、ご紹介させて頂きます。

(省略)

試験は、米国政府の内閣機関である保健社会福祉省が推奨する身体活動や食事の水準に満たない人たち200人(45歳以上)を対象に行われました。具体的には、それまでの6ヶ月間に、中等度から活発な活動を週に60分以上行っておらず、栄養状況については、果物・野菜の摂取が毎日5サービング※1以下で、カロリー総摂取量の10%以上を飽和脂肪酸※2から摂取している人たちです。研究者は参加者を次のような4つのグループにランダムに分けて、電話によるインタビューを12ヶ月間行いました。93%の参加者が12ヶ月間試験を継続できました。

グループ1:運動指導を先に開始し、4ヶ月後に栄養指導も追加
グループ2:栄養指導を先に開始し、4ヶ月後に運動指導も追加
グループ3:当初から食事指導と運動指導を同時に開始
グループ4:栄養や運動については変更せず、ストレス対策の方法を指導

それぞれのグループの参加者は、試験開始時に一度だけ指導者と会い、その後はすべて電話による指導を受けました。グループ1の参加者は、始めの4ヶ月は主に2週間ごとに10〜15分の運動指導を受け、その後は栄養指導10〜 15分と、栄養+運動指導30〜40分が、2週間おきに交互に行われました。

グループ2はそのちょうど逆で、最初の4ヶ月が栄養指導、その後は運動指導と栄養+運動指導が交互に行われました。グループ3とグループ4の参加者は、当初から30〜40分の電話指導を、最初の5回は2週間おきに、以後4週間ごとに受けました。

運動は、米国保健社会福祉省が定めるガイドラインに基づいて、少なくとも週150分の中等度から活発な身体活動を目標にしました。参加者は、運動の種類、頻度、期間などを記録し、電話で指導者に報告します。

栄養は、アメリカ心臓協会が推奨する健康的な食事を基に、量(カロリー)ではなく、質を重視しました。具体的には、毎日5~9サービングの果物・野菜を摂取し、飽和脂酸からのカロリー摂取を総摂取量の10%以下にします。参加者は食事の内容を記録し、電話で指導者に報告します。

グループ4の参加者は、グループ1~3が自宅で上記のような身体活動や食行動を励行する間、その比較対照群として、ストレス対策を実施しました。具体的には、筋肉のリラクセーション、イメージトレーニング、楽しいイベントの企画、睡眠と時間の管理といった5つのストレス対策が指導されました。

そして、研究者たちは、以下の仮説をたてました。

仮説1)運動あるいは食事のいずれか一方から改善したグループ(グループ1・2)は、両方同時に改善したグループ(グループ3)より、初期の行動の変化は大きいだろう

仮説2)運動から改善、食事から改善、両方同時に改善した3つのグループ(グループ1~3)は、12ヶ月後には、食事や運動に大きな行動変化が起こるだろう

仮説3)身体活動は、健康に関する様々な行動変化の入り口であることが報告されているため、運動から改善したグループ(グル
ープ1)と食事から改善したグループ(グループ2)では、運動から改善したグループに早く変化が起こるだろう。

12ヶ月にわたる電話による介入は、毎週評価されました。その結果は次のようになりました。

■毎日の果物や野菜の摂取
4ヵ月の時点で、食事から改善したグループ2は、運動と食事の両方を改善したグループ3と差はありませんでしたが、運動から改善したグループ1と比較対照群のグループ4と比べると、より果物や野菜を多く摂取していました。ところが、12ヶ月後には、食事から改善、運動から改善、当初から運動と食事の両方を改善した3つのグループには、毎日の果物や野菜の摂取に差はなく、いずれも比較対照群のグループ4より摂取量が増加しました。

■飽和脂肪酸の摂取量
4ヶ月の時点で、食事から改善したグループ2は、運動と食事の両方を改善したグループ3との差はなく、運動から改善したグループ1と比較対照群のグループ4に比べて、飽和脂肪酸の摂取はかなり低めでした。12ヶ月後には、食事から改善、運動から改善、当初から運動と食事の両方を改善した3グループには、飽和脂肪酸の摂取に差はなく、いずれも比較対照群のグループ4より摂取量が低下していました。

■身体活動
4ヶ月の時点で、運動から改善したグループ1は、他の3つのグループに比べて著明に身体活動は増えていました。12ヶ月後には、運動から改善したグループ1と当初から運動と食事の両方を改善したグループ3は、食事から改善したグループ2と比較対象群のグループ4に比べて、著明に身体活動は増えていました。

さて、研究者たちの仮説と結果からどんなことが考察できるでしょうか?

仮説1)食事から改善、運動から改善したグループは、両方同時に改善したグループより、初期の行動の変化は大きいだろう:
これは部分的には正でした。運動(4ヵ月の時点で、運動から改善したグループ1は、他の3つのグループに比べて、著明に身体活動は増えていた)にはあてはありましたが、食事(4ヵ月の時点で、食事から改善したグループ2は、運動と食事の両方を改善したグループ3では差はない)は異なりました。

仮説2)食事から改善、運動から改善、両方同時に改善した3つのグループは、12ヶ月後には、食事や運動という行動に大きな変化が起こるだろう:
部分的には正でした。12ヶ月後に、両方同時に改善したグループだけが、国が推奨する飽和脂肪酸と果物や野菜の摂取、そして身体活動の基準に到達しました。

仮説3)身体活動は、健康に関する様々な行動変化の入り口であることが報告されているため、運動から改善したグループ(グループ1)と食事から改善したグループ(グループ2)では、運動から改善したグループに早く変化が起こるだろう:
食事から改善したグループは、身体活動の改善は認められませんでした。食事の改善が先行すると、かえって身体活動の改善が困難になるようです。対照的に、運動から改善したグループは、食事の改善も認められました。運動の改善が野菜や果物の摂取を大幅に改善し、飽和脂肪酸の摂取もわずかながら改善しました。

多くの方が想像されたかもしれませんが、答えは「食事と運動の両方の改善」が最も有効でした。でも、もしどちらかを選ぶ必要があれば、まず運動から始めて下さい。運動を始めれば、自然に食事も改善されるようです。

私たちにとって食べる事は、毎日のスケジュールにありますから、食生活を変えると言っても、それほど余分な時間を得る必要はありませんよね。ところが、運動をはじめることは、忙しいスケジュールの中で、その時間を見つけなければなりません。

ですから、この研究の結果を生活に組み込むのは、はじめは大変かもしれません。でも、以前のコラム(ウォーキングVSランニング)を参照にして頂いて、マイペースにできることから、是非始めて見て下さい。そのうちに、行動の変化が心の変化にも影響して、毎日が生き生きと楽しく過ごせるようになりますよ!

※1・・・Serving。アメリカにおける食品のサイズで、1回分、1人分の意味合い。

※2・・・脂質の材料で、エネルギー源として大切な成分。ラードやバターなど、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれる。常温では固体で存在するため体の中でも固まりやすく、しかも中性脂肪やコレステロールを増加させる作用があるため、血中に増えすぎると動脈硬化の原因となる。

■大西睦子の健康論文ピックアップ39

大西睦子ハーバード大学リサーチフェロー。医学博士。東京女子医科大学卒業。国立がんセンター、東京大学を経て2007年4月からボストンにて研究に従事。

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Posted by nob : 2014年04月08日 18:33