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私の雑穀白米は雑穀と白米の比率がほぼ同じ(笑)、、、最近では酵素玄米5・玄米1・雑穀白米1くらいの割合です。。。Vol.2

■不健康・不規則な食生活から抜け出せない人に!
想像以上に栄養価が高い「雑穀」活用のすすめ

 雑穀ごはん、雑穀クッキーなど、最近耳にする機会が多くなった「雑穀」。ランチのときに定食屋やレストランなどで、「雑穀米にしますか?それとも白米にしますか?」と聞かれた経験のあるビジネスマンも多いのではないだろうか。しかし、いざ「雑穀って何?」「どのような栄養が含まれているのか」と聞かれると、よく知らないという人がほとんどでは? じつは筆者もその一人なのだが、そんな“雑穀初心者”にぴったりなセミナーを見つけた。

 大阪・梅田にあるアサヒグループのコミュニケーションスペース「アサヒ ラボ・ガーデン」で開催された『“キレイ”にうれしい雑穀パワー』だ。

 聞けば雑穀には、食物繊維のほか、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、人が若々しく健康であり続けるための栄養素がたっぷり含まれているという。「不規則で不健康な食生活を続けてしまっているが、仕事が忙しくてなかなか改善できない」、「最近太ってきたけどダイエットに取り組む時間がない」といった人にはピッタリの食材なのだ。

ブームになりつつある雑穀

 4月18日に開かれたセミナーの講師は、雑穀クリエイターの梶川愛さん。日本で初めて雑穀クリエイターの資格を取得し、10年以上も前から雑穀の魅力を広める活動を続けてきた女性だ。

 まずは「雑穀」の定義から。

 雑穀とは「日本人が主食以外に使用している穀物の総称」である。思い浮かべやすいのはキビ、アワ、ヒエ、大麦などだが、そば、豆類、ゴマ、黒米、赤米、玄米、キノア、アマランサスなども雑穀として扱われる。

 これらの雑穀を食べている人は10年前にはかなり少数だったが、ここ5、6年の間に認知度は急上昇、美容や生活習慣病を気に掛ける人を中心に静かなブームになりつつあるそうだ。

 雑穀ごとに特徴があるのだが、まずは雑穀すべてに共通する魅力を梶川さんが挙げていった。それが「よく噛むようになる」「エネルギー代謝が良くなる」「錆びにくい身体になる」の3点である。

雑穀の力(1)「噛むことで健康になる」

 雑穀の魅力として最初に挙げられたのは「よく噛むようになる」。噛むことでどんな良いことがあるのか?

「ものを噛むと唾液が出ますね。この唾液には抗菌作用のあるラクトフェリンやリゾチウムが含まれており、免疫力をアップさせます。また若返りホルモンと言われているパロチンや、EGFと呼ばれる美容成分も唾液には含まれているんですよ」と梶川さん。

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キビ、アワ、玄米を始め豆類、ゴマなども「雑穀」

 また、噛むという行為そのものが血流を良くし、学習能力の向上や認知症の予防にもつながるほか、満腹中枢を刺激することによって食べ過ぎの抑制効果もあるという。

「ところが現代ではよく噛んで食べることが少なくなりました。戦前には1回の食事で約1400回咀嚼していたのが、今では約600回に。食事時間も 22分から11分に短縮されました。噛み応えがあり、自然に咀嚼の回数を増やしてくれる雑穀は、唾液の出やすい身体をつくる上で非常に有効なんです」

雑穀の力(2)「代謝の良い身体をつくる」

 次に挙げてくれた雑穀の魅力は「不足しがちなビタミンやミネラルを補い、エネルギー代謝しやすい身体をつくる」だ。

 体内の生理機能や代謝などの生命活動を維持する上で、欠かすことのできないビタミンやミネラル。ミネラルはすべて、ビタミンも多くのものは体内で作ることができないため、意識して摂取する必要があるのだが、雑穀にはそれらが豊富に含まれている。

「野菜や果物もビタミンやミネラルが多い食材ですが、昔に比べてその量は減ってきています。その原因の一つとして、旬を無視した栽培や品種改良などが考えられます。その分を雑穀で補っていただければと思います」

 また雑穀には糖尿病、心筋梗塞、高血圧、痔、便秘、大腸の病気などを予防する効果があるとされる食物繊維も多い。

 厚生労働省によると、食物繊維の摂取量は成人で20~25gとすることが望ましいとされているが、欧米型に変化した現在の食生活では不足しがち。そこを雑穀でカバーしてほしいと梶川さんは話す。

「食べずに痩せようとするのは絶対にダメ。お肌はボロボロになり、頬はこけ、きれいに痩せられません。それよりもエネルギー燃焼しやすい身体をつくることが大切。雑穀にはビタミンCやAが不足しているので、それらの食材とうまく組み合わせるとさらにバランスのとれた食事になります。バランスの良い食生活を心がけてください」

雑穀の力(3)「錆びにくい身体になる」

「雑穀を見て、白米との違いがわかりますか」と梶川さん。すぐに気づくのは、それぞれに特徴のある色がついているということだ。「その色はすべてポリフェノールです」。

 ポリフェノールといえば、赤ワインなどに多く含まれ、抗酸化作用のある成分として有名だ。

「過剰になると身体に害を為す活性酸素を、ポリフェノールが安定した無害な物質に変えてくれます。ポリフェノールは摂ってから2~3時間しか効果が持続しないので、毎食はもちろん間食でも摂ってほしいのですが、毎回赤ワインを飲むのも難しいので、雑穀入りのご飯やおかず、お菓子などであれば摂りやすいでしょう」

 咀嚼力を高めて免疫力を向上させる、代謝を良くする、抗酸化作用で生活習慣病を予防する……、雑穀には想像以上にすごい力が備わっていることがよくわかった。

 受講者が熱心に聴き入る中、話題はそれぞれの雑穀の特徴と、食事で手軽に美味しく摂るためのレシピ紹介に進んだ。

雑穀は「おいしい」

 セミナーの冒頭から各テーブルに回されていた様々な雑穀。それらを実際に使った料理と効能が紹介された。

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もちきびとアボガドのテリーヌ

「キビは抗酸化作用に優れ、必須アミノ酸のメチオニンが豊富で肝臓内の毒素や老廃物を排除してくれます。きれいな黄色なので緑のアボガドと合わせてテリーヌにしてみました」

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ひえと根菜のクリームコロッケ

「ヒエはアワとともに日本最古の穀物です。ミネラルが全体的にバランスよく含まれています。クリームコロッケにすると、男性にもとても喜ばれます」

「モロコシ(たかきび)も抗酸化作用に優れた雑穀の一つです。別名ミート・ミレットとも呼ばれ、ひき肉の代用素材としてよく使われます。マーボー茄子にすると本物のひき肉を使うのと遜色ない味わいです」

 へえ、こんなに様々な料理法があるのかと驚いた。参加者からも、「ごはんに混ぜる以外にこんなに使い道があるとは」という声や、「雑穀ごはんが苦手な夫も、こんなレシピなら食べてくれるかも」などという声が聞かれた。

 美味しそうなレシピに食欲をそそられたところに香ばしい匂いが…。

 アサヒグループが研究開発し、現在、アサヒグループの通信販売専用商品としてオンラインショップ「アサヒの健康生活」で販売している「黄金の発芽大麦」を炊き込んだごはんの試食会だ。ひと口頬張ると甘く香ばしい風味がいっぱいに広がった。プチプチした食感も面白く、噛めば噛むほど旨味が増す。

 大麦はこれまで、固い表皮の部分を削って押麦などに加工されてきたが、それを発芽させることで粒全体を柔らかくし、β-グルカンやビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれている表皮ごと食べられるようにしたのだとか。

 この発芽大麦、じつは偶然の産物で、焼酎の原料として麦を研究していたアサヒビールの研究員が、余ったサンプルをごはんに炊き込み試食したのがきっかけだったという。

日本で流通する雑穀は90%が輸入

 最近では雑穀のすばらしさが見直され、国内での栽培面積、生産量ともに少しずつ増加しているそうだ。しかし輸入量も増え続け、現在日本で流通している雑穀の90%以上は輸入。食料自給率を向上させ、日本人の食環境の改善や日本農業の活性化のためには、国内での雑穀生産量を増やしていくことが重要な課題と言えそうだ。

 アサヒグループホールディングス・イノベーション研究所 主任で、日本雑穀協会が認定する“雑穀エキスパート”の肩書を持つ淡嶋恭子さんによると、「昨今のブームで、もち麦を含む雑穀の需要は確実に増えています」とのこと。「ただ雑穀によっては食べやすくするために、加工の段階で栄養価に富んだ部分まで削ってしまうことも多いんです。そこをもうひと工夫することによって、自然の恵みをそのまま、しかもおいしくいただけるような提案をしていくことが、私たちのような研究機関の務めだと思っています」。

 身体に良いばかりではなくおいしいとなれば、普及の速度も増すに違いない。「私たちは食材そのものをおいしくする努力をし、梶川さんのような先生方にはバリエーション豊かなレシピの開発をお願いしています」(淡嶋さん)

 健康が気になるビジネスマンも、ランチなどで雑穀米が選べるときは、積極的にオーダーしてみることから始めるのもいいかもしれない。

(取材・文/林慶子 撮影/入交佐妃)

[DIAMOND online]

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Posted by nob : 2014年05月23日 16:40