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何がベストかは人それぞれ、、、一食で栄養のトータルバランスをコントロールできる人ならば悪くはないと思います。。。

■話題の「1日1食健康法」 体に良いのか、悪いのか

 1日に1食しか取らない健康法が話題になっている。「栄養不足にならないの?」と疑問もわくが、ダイエットや若返りなどに効果があるといい、書店には多くの関連書籍が並んでいる。だが、子供のころから教わってきた「規則正しく3食しっかり食べる」という生活習慣が健康にいいと考えている人も多いはず。いったい、1日何食が体にいいのだろうか。流行の1日1食健康法をちょっとだけ試しながら、専門家たちの話を聞いてみた。(今仲信博)

■若返り遺伝子に長寿ホルモン…1日1食のメリット

 多くの関連書籍などが推奨している1日1食の健康法は、朝と昼は取らずに夕食だけを取るという方法。ただ、「朝食は1日の元気の源」と言われているが、朝ご飯を食べないで本当に大丈夫なのだろうか。

 「朝目覚めたときは前日のアルコールが残っていたり、胃がもたれたりしていて、胃の粘膜を回復させる必要がある。朝は胃を休めることが大切」と語るのは、1日1食の健康法の火付け役となった医師の南雲吉則さん(59)。

 30代のころに仕事上のストレスから暴飲暴食に走り、体重が15キロ増加して77キロになったという南雲さんは、45歳から1日1食に切り替えて減量に成功。現在は62キロの体重を維持し、人間ドックでは血管年齢が20代といわれるまでになったという。

 「最初は、おなかが『グーッ』と鳴ったら食事を取る。そのうち、夕方になっても鳴らなくなる。人間は危機的な環境になると生命力がわく。空腹でおなかが鳴っているときは若返り遺伝子が増量し、長寿ホルモンが分泌され、肌つやも良くなる」と説明する。

 また、「『1日3食取らないと力が出ない』というが、現在は過食で病気になる人が増えている」と指摘し、「1日1食なら何を好きなだけ食べてもかまわない。人間の体は慣れていくので、だんだんと食べる量も減ってくる」。

 ただ、この健康法は男性は30歳以上、女性は50歳以上のメタボリックシンドロームの人に推奨しているとし、「育ち盛りの子供や病人、閉経前の女性で血糖値の下がりやすいタイプの人は対象ではない。そういう人たちは1日3食取ることが大事」と話した。

 「一日一食 40歳を過ぎたら、食べなくていい」の著者で、医師の石原結(ゆう)實(み)さん(66)は20年以上、1日1食を実践。石原さんは「メタボリックシンドロームや高脂血症などになる人の多くが栄養過剰者。おなかいっぱい食べられるようになったのは最近で、人類の歴史は飢餓の歴史でもあり、空腹の方が体に向いている」と語る。

 ウエートトレーニングが趣味の石原さんはベンチプレスで100キロ以上挙げるといい、「1食の人はみんな元気。これから始める人はまず朝食を抜いて2食にし、だんだんと回数を減らして1食を目指すのが理想」と話した。

■臓器の能力に合わせた食事を…反対派は警鐘

 健康面や美容の面からも効き目があると推進派の人たちが説明する1日1食の健康法。一方で、回数を分けた食事を推奨する人たちの見解はどうだろうか。

 日本の食文化を紹介してる「日本食物史」(江原絢子・石川尚子・東四柳祥子著、吉川弘文館)によると、身分や地域、職業によって一様ではないが、日本で3度食が一般的になったのは安土桃山時代という説や、江戸時代という説など諸説あるという。そんな日本人の生活に定着した1日3食のスタイルは、厚生労働省のホームページでも「食事をする時間や食べ方などにも注意し、1日3食規則正しく食べましょう」と呼びかけている。

 大正13年設立の「佐伯栄養専門学校」(東京)の専任講師で、管理栄養士の星屋英治さん(55)は「現在の成人男性に必要な1日のエネルギー量は2300〜2600キロカロリー。それを1度に摂取するのは難しく、3分の1ずつに分けて取るのが理想」と説明する。その上で、1日1食の健康法について「その人の生活習慣もあるが、1食だけだと量を多く取ってしまうため、消化吸収の面でも悪いのではないか」と疑問を呈した。

 精神科医の和田秀樹さん(54)は、朝と昼にタンパク質や脂肪、午後3、4時に糖質を取り、夜は軽めの食事で済ます1日4食の食事法を推奨している。「肝臓は午前中、膵(すい)臓(ぞう)は午後3、4時ごろが代謝能力が良い。臓器の元気な時間に合った栄養を取ることが大事。臓器の能力などを考えないで食事を取ると、うまく栄養が利用できない」と強調した。

 また、「太りたくないという気持ちは分かるが、栄養不足は臓器の老化を進める」と警鐘を鳴らし、「若いうちは良いだろうが、中高年の1日1食は危険だと感じている。年を取った人は、ちょっと太っている方が血色が良かったりする。必要な栄養をきちんと摂取することが、長生きにつながる」と話した。

■1日1食、ちょっとだけ体験…空腹との戦い

 反対派の意見も理解した上で、流行の健康法をちょっとだけ体験してみることにした。現在33歳の記者(今仲)は、新聞記者になってからの不摂生が影響し、入社してから一時は体重が30キロ近く増加。1年半ほど前にいつもはこっそり破棄していた健康診断の結果が妻に見つかり、野菜中心で1日3食取る生活に切り替えてからはこれまでに20キロ近くやせた経験がある。それでも、体重は100キロ超えが続いている。

 現在は朝を軽めに食べ、昼食は外食、夜は自宅か外食で済ますという生活スタイル。1日1食を実践した初日は昼食を取らずに水分だけで本社で勤務したが、日頃から必要以上に摂取してきた体内に残る栄養たちが頑張ってくれたのか、夕方まで特に空腹が気になることはなかった。

 しかし、口さみしさだけは我慢できず、夕方以降はガムをかみ続けた。午後7時以降になるとさすがにおなかも鳴りだしたため、食事を取ろうと思ったが、この時間帯は締め切りなどで多忙な時間。1日1食を推奨する書籍では「空腹を楽しんで」と書かれているが、ビギナーの私は何をどう楽しんでいいのか分からず、結局この日の勤務が終わるまで「グーッ」と鳴るおなかと戦っていた。

 勤務も終わり、「早く何かおなかに入れよう」とコンビニで弁当を買おうか迷ったが、「せっかく我慢したのにそれでいいのか」という思いにかられ、何も食べずに帰宅。この日は妻が用意してくれたペペロンチーノとサラダを食べたが、食事のありがたみを改めて感じさせられた。

 翌日もおなかが鳴ったときには食事に行ける状態ではなく、夜に再び空腹と対戦。前日の反省を踏まえ、何かしらの軽食を用意しておけばよかったと、おなかが鳴ってから後悔した。

 2日間試してみて、体重は2キロほど減っていたが、私にとってその程度の変動は誤差の範囲。すぐに効果が出たとは言い切れない。ただ、軽食を用意するなどの対策をしっかり取っておけば、きっと私でも継続できるだろうと思った。

 2日だけ試したと南雲さんに伝えたところ、「続けてみてください」と勧めてくれた。しかし、食べることが楽しみな私にとって、1日に3回ある楽しみが1回に減ってしまうことは死活問題。健康と美容のために続けたいが、朝の卵かけご飯や昼のラーメンも捨て難い。続けるか否か−。もう少し悩んでから決めたいと思う。

[産経新聞]

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Posted by nob : 2014年10月29日 09:04