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最強の執着は「私」/Vol.2
捨てるためには、自我が実在しなければなりません。
ですから、「自我が錯覚であることを発見しなさい」と言います。
言い換えれば、「解脱に達しなさい」という意味になります。
自我は錯覚であると発見した時点で、自我に対する執着も消えるのです。
自分を捨てる必要も、自我を捨てる必要もありません。
自我は錯覚なので、捨てられるものではありません。
しかし、「自分」という気持ちは実感なのです。
この実感は、感覚から生まれるものです。
物ごとを感じることが感覚なのです。
その感覚は、瞬間、瞬間に変わってゆくものです。
私たちは、感覚に対して「私」という言葉を使っています。
楽しい、悲しい、寂しい、羨ましい、などの言葉も、感覚を表しています。
ありのままに見る人々は、感覚は瞬間瞬間生まれては消えるものだと、原因によって感覚が現れるのだと、感覚をありのままに見ないから自我という錯覚が起こるのだと、発見するのです。
[執着の捨て方・「私」を手放して自由になる/アルボムッレ・スマナサーラ]
Posted by nob : 2015年04月04日 10:46