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日本原燃VSテレビ朝日、、、頑張れテレビ朝日!!!
■原燃がテレ朝の再処理特集に抗議
テレビ朝日「報道ステーション」が十一日に放映した六ケ所再処理工場の特集について、日本原燃は十五日までに、敷地内を隠し撮りされたほか、放送 内容に多くの偏向や事実誤認がある?として同番組に抗議した。
特集は「日本の原子力発電が新しい段階に まもなく六ケ所村で再処理施設本格稼働 その内部を独占取材」とのタイトルで、同工場や高レベル放射性 廃棄物貯蔵施設などを映像とともに紹介。再処理工場の排気筒からは、多量の放射性物質が放出されている?として、その安全性と必要性に疑問を投げ掛けた。
日本原燃は、映像には無断撮影された警備フェンスや警備カメラなど、今 後の警備に重大な支障を来す恐れのあるものが含まれていた?としている。
本紙の取材に対し、日本原燃は「地元の不安をあおる内容で、放送後に多くの問い合わせがあった。取材班は隠し撮り、隠し録音をしており、信義則に反する」と強調。
一方、テレビ朝日は「(抗議)内容を子細に検討した上で、誠意を持って、できるだけ早く日本原燃に回答したい」としている。
再処理工場の取材について日本原燃は、核物質防護や警備上の問題を理由に、事前に撮影申請書の提出を求めているほか、一部区域しか撮影を認めていない。
[東奥日報]
■【日本原燃URLのテレビ朝日への抗議の内容】2008年4月15日
テレビ朝日「報道ステーション」の放送内容に関する事実関係等について
4月11日夜にテレビ朝日の「報道ステーション」において、六ヶ所再処理工場についての放送が行われました。その中では、警備フェンスや警備カメラ など今後の警備などに重大な支障を与える恐れのある映像をはじめ、当社敷地内、特に周辺防護区域内で、当社に何の断りもなく、一方的に撮影された映像 などが放送されました。つきましては、このたびテレビ朝日に対して厳重に抗議をいたしました。
○また、同放送内容には、次のような多くの偏向や事実誤認などがみられます。
(1)取材時に弊社・環境管理センター長が、クリプトンなどの除去回収装置について「研究中」であり、「完璧ではない」と発言をしておりますが、実際に放 送された内容では、海外の先行プラントなどで実績のある再処理の技術そのものを「完璧ではない」と発言したかのような誤解を生む恐れのある表現となっています。
(2)再処理工場、特に排気筒から多量の放射能が放出されているかのような放送 内容となっており、多くの誤解を生じる表現となっています。重要なことは、 放出の量よりも、放出された放射能によってどの程度周辺住民の方々が影響を受けるか、ということであります。私たちは日常の生活をしながら、宇宙から、大地から、食べ物から、呼吸によって空気から、自然界にある放射線をごく自然に受けており、その影響は世界平均で年間約2.4ミリシーベルトです。 しかもその値は地域によって1〜 10ミリシーベルト程度の差があります〔わが 国の国内でも、大地からの自然放射線量の一番低い神奈川県(約0.81ミリシーベルト/年)と、一番高い岐阜県(約1.19ミリシーベルト/年)とを比べると、約 0.38ミリシーベルト/年の差があります〕。これと比較して、六ヶ所再処理工場からの影響によって周辺住民の方々が受ける放射線の影響は年間約0.022ミ リシーベルトと評価しており〔国の安全審査で確認されています〕、日常生活 の自然放射線の約百分の一です。
なお、同番組の中で、米国のハンフォードという町を例にとり、あたかも、六ヶ所村でも同様のことが起こりうるような発言がなされたことは、科学的な根拠も乏しく、住民の方々の不安を徒に煽りかねない発言ではないか考えます。
(3)同放送では、全国の55基の原子力発電所で使い終わった使用済 燃料につい て、単純に「核のゴミ」と表現されていますが、その中には約97パーセントも 再利用可能な有用資源が残っています。なお、原油価格の高騰や地球環境問題 への関心の高まりなどを背景とした、世界的な原子力ルネッサンスともいうべき、今日の原子力推進の大きな流れの中で、原子燃料となるウランの需給がタイトになりその国際価格が高騰しています。それだけに、このウラン資源を今後、いかに有効に、うまく使っていくかということが内外での大きな課題となっており、使用済燃料から有用資源を回収することによってウラン資源の節約や有効利用に繋がる「再処理」の重要性はますます高まっています。
(4)同放送の中に、「既に敷地内に2トン、日本全体では30トンのプルトニウムが存在する。原爆に換算して3750発。操業が始まるとさらに毎年4トン強が増え続ける。」という表現がありますが、平和利用に限ったものと、兵器用のもの、という成分の異なるものを一緒に扱っており、大きな誤解を招く恐れがあります。私どもの施設並びに製品は、あくまで平和利用に限定したものであります。従って、IAEAとの協定に基づき、IAEAの査察を全面的に受入れており、特に再処理工場についてはIAEA査察官の24時間常駐による査察が行われています。
また、六ヶ所再処理工場の特長は、わが国が独自に開発した「混合脱硝」 という核不拡散につながる技術を有していることです。すなわち、同工場で出来上がる製品は、プルトニウム単体ではなく、核不拡散性に優れ且つ、MOX燃料製造に適したウラン・プルトニウムの混合酸化物粉末であります。IAEAとの 協定に基づくフルスコープの保障措置とあいまって、「原子力の平和利用」の 一つのモデルと考えています。
(5)同放送の中で、ドイツとフィンランドの原子力発電について「止めた」との 言及がみられます。しかし、ドイツでは前政権の脱原子力政策の継続性等は不明な状況とはいえ、現在もドイツの発電量の約3割は原子力によるものです。 さらに、大型の原子力発電所約2基分に相当する大量の電気が陸続きの隣国フランス〔電気の約8割が原子力〕からほぼ常時輸入されています。
フィンランドでは電気の約27%が原子力によるものであり、さらに同国5基目の原子力発電所〔オルキルオト3号機〕の建設が進んでいます。
また、近年、多くの諸外国で、地球環境問題やエネルギーの安定供給の観点から原子力の位置づけを前向きに見直す動きが顕著になっています。
例えば、米国では、新規建設支援措置を含む法整備により、原子力発電所新設に向けた取り組みを官民一体で推進しています。1970年代以降、原子力発電所の新規建設はありませんでしたが、近年、多くの新設計画が具体化してい ます。加えて、 2006年2月に米エネルギー省が「国際原子力エネルギーパートナーシップ」〔GNEP〕を発表し、再処理を中核とする核燃料サイクルや高速炉開発に積極的に取り組む姿勢に転じました。
また、英国も、約20年にわたり、新規建設がありませんでしたが、2006年 7月に英政府は原子力発電所の新規建設促進に方針転換しました。
さらには、中国、インドなどアジア、さらには中東諸国で、今後のエネルギー需要の旺盛な伸びを背景に、数多くの新規原子力発電所建設が予定、ある いは検討されています。特に、中国では現在約900万キロワット程度の原子力 発電容量を、今後十数年のうちに、4000万キロワット程度、あるいは6000万キロワット程度まで引き上げる方針です。
(6)同放送の中で、「ここは放射性廃棄物の埋設センター。高さおよそ10メートルのコンクリートの塊が無数に立ち並んでいた。」という表現がありますが、 「無数」ではなく、1号埋設設備が30、2号埋設設備が8であり、これらの中に 合計約20万本のドラム缶を現在受入れています。
なお、埋設設備の点検については、壁面の状態も含めて、保安規定に則り、1回/週の頻度で実施しています。
Posted by nob : 2008年04月16日 19:52