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法改正は必須。。。

■「逃げ切るつもりだった」…大阪・キタひき逃げ

 犯行車両が発見されて5日目の5日未明、逃走を続けていた容疑者は大阪・ミナミのラーメン店を出たところで捜査員に身柄を確保され、事件は一気に解決に向かった。先月21日、会社員鈴木源太郎さん(30)が約3キロ引きずられて死亡したひき逃げ事件。殺人容疑などで逮捕された吉田圭吾容疑者(22)は事件後、自宅にも戻らず、ホストクラブで働いていたという。「罪の意識はなかったのか」。被害者周辺からは改めて怒りの声が上がった。

 ■身柄確保

 5日午前3時35分頃、吉田容疑者の顔写真を手にした捜査員らが、大阪市中央区心斎橋筋のラーメン店で食事中の本人らしい男を見つけた。約20分後、店を出てきたところで近づくと、男は走り去ろうとしたため、「もう逃げられないぞ」と一喝。男は数メートル先で転倒し、取り押さえられた。

 捜査員が氏名を確認すると、男はすぐに吉田容疑者であることを認め、観念した様子で任意同行に応じた。府警本部に入ると、「何が何でも逃げなければならないと思っていた」と話したという。

 府警は、吉田容疑者が事件後、勤務していた同市此花区の建築会社を辞めた後の足取りを捜査。聞き込みなどから、「ミナミでホストをしている」との情報を得て、捜査員を動員し、集中捜査していた。

 ■容疑者周辺

 犯行車両が見つかった駐車場は、建築会社近くにあり、車は出入り口近くの「0」番に置かれていた。近くに住む女性(27)は「1日の昼過ぎ、警察官が黒い車の車体の底を念入りに調べていた。友人と『ひき逃げの車かも』と話していたが、まさか本当だったとは」と驚いていた。

 吉田容疑者が住んでいたワンルームマンションは駐車場の北東約600メートルにあり、1階の自室は、カーテンが閉められたまま。吉田容疑者は約2か月前に入居してきたといい、近所の女性は「若い男女が多く、誰が住んでいるのかわからない。ここにいたとはぞっとする」と言葉少なだった。

 ■遺族

 鈴木さんの弟、秀次郎さん(25)は「事件が迷宮入りしてしまったら、兄が浮かばれないと思っていたので、一安心した。これで兄に『ゆっくり休んで』と伝えられる。容疑者には、社会的責任を取り、遺族の気持ちを理解してと言いたい。謝罪の言葉が欲しい」と話した。

 鈴木さんが勤めていた三井不動産レジデンシャル(東京)は「改めて今回の痛ましく無残な事件に対して強い憤りを感じています」とのコメントを発表した。

ひき逃げ事件、10年で2倍

 悪質な飲酒運転が相次いだことを受け、交通犯罪の厳罰化が進んだが、ひき逃げ事件は依然として多い。警察庁によると、2007年の発生件数は約1万5400件で、10年前の2倍以上に達している。

 同庁が06年、ひき逃げ事件の容疑者が逃走した理由を分析したところ、最多は「飲酒運転だったから」で約21%。次いで「事故を起こしたことが恐(こわ)くなった」「被害は大したことないと思った」「無免許」の順だった。このほか「逃げればわからないと思った」が約10%で5年前より2・2ポイント増えており、長谷川博一・東海学院大教授(臨床心理学)は「利己的な理由が高い割合を占めているのは、人命軽視の犯罪が相次ぐ今の社会の風潮も影響している」と指摘する。

 「TAV交通死被害者の会」(大阪市北区)事務局の米村幸純さんは「死亡ひき逃げ事件は助かったかもしれない人を放置する卑劣な犯罪だ。飲酒運転での死亡事故などに適用される危険運転致死罪が懲役1年以上20年以下であるのに対し、ひき逃げは10年以下と軽いことが『逃げた方が得』につながる面もある。法の不備について国は改善を検討すべきだ」と話している。

[読売新聞]

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Posted by nob : 2008年11月05日 22:34